■ J1の第14節J1の第14節。5勝4敗4分けで勝ち点「19」のコンサドーレ札幌はホームの札幌ドームで京都サンガと対戦した。この試合はフライデーナイトJリーグとして5月19日(金)の夜に行われた。京都は4勝8敗1分けで勝ち点「13」。京都は3節から3連勝を達成するなど8節を終えた時点では4勝4敗。まずまずのスタートを切ったが9節以降は5試合で0勝4敗1分けと勝ちなし。11節から3連敗中。順位も14位まで後退した。
ホームの札幌は「3-4-2-1」。GK菅野。DF田中駿、岡村大、福森晃。MF荒野、宮澤裕、金子拓、菅大輝、浅野雄、駒井。FW小柏。攻撃陣が好調の札幌は13試合で何と29得点。総得点はJ1最多となる。12節はFC東京を相手にホームで5対1と大勝。13節も湘南を相手にアウェイで4対2と逆転で勝利した。オフに広島から加入したMF浅野雄は13試合で7ゴール。J1の得点ランキングで2位タイと大活躍している。
対するアウェイの京都は「4-1-2-3」。GK若原。DF白井康、井上黎、麻田、佐藤響。MF川崎颯、福岡慎、松田天。FW山田楓、パトリック、木村勇。ポジション争いが熾烈なフォワード陣はFW一美とFW豊川がベンチスタート。FW山崎凌とFW木下はベンチ外。大卒ルーキーのFW木村勇が開幕戦以来のスタメンを飾った。右SBのDF白井康は古巣対決となる。ベンチスタートのDF福田心之助は札幌U-18出身となる。
■ 絶好調のMF浅野雄也は8ゴール目試合は前半2分に京都がCKを獲得するとFWパトリックがヘディングシュート。ゴールにはならなかったが京都はいいスタートを切った。試合の入り方はあまり良くなかった札幌だったが前半5分にMF金子拓からのパスをエリア内で受けたFW小柏が相手CBのDF麻田に倒されてPKを獲得。これをMF金子拓が落ち着いて決めて札幌が先制に成功する。レフティのMF金子拓は早くも今シーズン6ゴール目となった。
前半39分にはMF金子拓の折り返しからボランチのMF宮澤裕がフリーでヘディングシュートを放ったが枠を捉えることが出来ない。札幌は2点目を奪う絶好のチャンスを逃した。命拾いした京都は前半41分に右サイドの裏を取ったU-22日本代表のFW山田楓が左足でシュート。ゴール前にいたFWパトリックが押し込んで1対1の同点に追いついた。オフサイドなのか?否か?はかなり微妙だったがゴールは認められた。
1対1で迎えた後半27分に札幌のMF金子拓が右サイドから仕掛けてクロスを入れるとMF浅野雄が頭で合わせて2対1と勝ち越しに成功する。MF浅野雄は今シーズン8ゴール目。MF金子拓は1ゴール1アシストの活躍だった。後半31分にはMF浅野雄の落としから途中出場したMFスパチョークのシュートでネットを揺らしたがオフサイド。ダメ押しのゴールを奪うことは出来なかったが札幌がそのまま2対1で勝利した。
■ 攻撃陣が好調な札幌が勝利唯一の金曜日の試合なので注目度は高かったが攻撃陣が好調な札幌が勝利して3連勝。暫定ながら5位に浮上した。2位の横浜FMとの差も「2」のみ。上位争いに加わった。ここ3試合で計11ゴール。3試合連続で複数ゴールを奪っているがその立役者であるMF金子拓とMF浅野雄はこの日も活躍。MF金子拓は1ゴール1アシスト、MF浅野雄は決勝ゴールをゲット。後半27分の勝ち越し弾もこの2人から生まれた。
MF浅野雄は広島時代の2021年にJ1で6ゴールを挙げているが14試合目にして8ゴール。得点王争いに絡んでいる。広島時代からポテンシャルを秘めた選手として期待をされていたが北の大地で覚醒した。森保監督が率いたときの五輪代表に召集された経験はあるがフル代表経験はゼロ。ただ、J1の舞台でこれだけの結果を残している選手なので当然のことながら6月の代表戦のときの有力な候補の1人と言える。
兄のFW浅野拓と比較されることは多いがタイプは異なる。パワーとスピードを売りにしている点は兄と同じになるが弟のMF浅野雄は左利き。パンチ力のある左足が1つの武器となる。スピードに関しては兄の方が速いと思うが弟の方は運動量が多くてシャドーの位置やウイングバックでもプレー可能。兄とはポジションや役割は異なるので「兄弟同時の日本代表入り」というのも十分に考えられる状況になっている。
心配なのは怪我人が出ている点。この日はMF宮澤裕とDF田中駿とDF馬場晴が負傷交代するアクシデントが発生した。終盤にDF馬場晴が怪我をして残っていたのはGKク・ソンユン、FWミラン・トゥチッチ、FW中島大の3人だけ。結局、FWミラン・トゥチッチを投入して何とか逃げ切ることが出来たがボランチから後ろのポジションの選手が1試合で3人も負傷交代するのは珍しい。3人の怪我の具合は気になるところ。
■ ここ6試合では0勝5敗1分け京都はこれで4連敗。ここ6試合では0勝5敗1分けとなった。11節が川崎F、12節が横浜FM、13節がC大阪なので仕方がないところはあるが勝ち点「13」で足踏みをしている。昨シーズンも序盤は好調だったが5月半ばからほとんど勝てなくなった。今シーズンは降格枠が「1」なので例年と比べると余裕はあるが17位の横浜FCとの差は「4」のみ。全く油断は出来ない。18位のG大阪との差も現状は「6」のみとなる。
ただ、敗れたものの、好調な札幌を相手にいい戦いを見せた。シュート数はともに8本。互角に近い展開だったが相手の右WBのMF金子拓は止められず。マッチアップする機会が多かったのは京都の左SBのDF佐藤響だったがMF金子拓を1対1で止めるのはDF佐藤響に限らず難しい。ほぼ不可能なので1対2の形を作らないといけなかったが左SBのDF佐藤響と左ウイングのFW木村勇の関係性はあまり良くなかった。
2失点目はMF金子拓とFW木村勇がマッチアップする形になった。その直前にも同じように両者が1対1で顔を合わせてそのときはFW木村勇がしっかりと対応して突破を防いだが2度目の攻防はMF金子拓に軍配が上がった。この場面を見返すとDF佐藤響は近くにいた。札幌の選手が近くにいたわけではなかったことを考えると素早くFW木村勇をサポートして1対2の形を作りたかった。傍観者になってしまった。
悔やまれる対応だったが開幕戦以来のスタメンとなったU-22日本代表のFW木村勇は何度もドリブルでチャンスを作りかけた。残念ながら突破をした後に囲まれるシーンが多くてビッグチャンスにはつながらなかったが185センチの長身でありながら推進力があって縦への突破が出来る。大きなポテンシャルを秘めた選手と言える。サイドでボールを受けて単独で突破できるのでウイング起用でも力を発揮できる。
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