■ J3の第10節J3の第10節。5勝2敗2分けで勝ち点「17」の長野パルセイロはホームの長野Uスタジアムで最大のライバルの松本山雅と対戦した。松本山雅は4勝2敗3分けで勝ち点「15」。長野が3位、松本山雅が5位なのでともに上位争いに参加している。J3のリーグ戦で信州ダービーが開催されるのは3回目。昨シーズンは松本山雅が1勝1分けと勝ち越した。長野はリーグ戦でのダービー初勝利を目指す試合となった。
ホームの長野は「3-1-5-1」。GK金珉浩。DF池ヶ谷、秋山拓、佐古。MF宮阪、船橋勇、杉井、佐藤祐、近藤貴、三田尚。FW進昂平。エースのFW進昂平とレフティのMF三田尚がここまでチーム最多の4ゴールを挙げている。トップ下のMF近藤貴は1週間前に行われた天皇杯予選の松本山雅戦でゴールを決めている。東京Vから期限付き移籍中のDF佐古は3試合連続スタメン。193センチとサイズに恵まれている。
対するアウェイの松本山雅は「4-2-3-1」。GKビクトル。DF橋内。野々村、常田、山本龍。MFパウリーニョ、安東、榎本樹、鈴木国、菊井。FW小松蓮。エースストライカーのFW小松蓮がここまで6ゴールを挙げている。右SBはDF藤谷壮がベンチ外。ベテランのDF橋内が今シーズン初スタメンを飾った。ベテランのFW渡邉千が3節以来のベンチ入り。MF住田、DF下川陽、MF滝、MF喜山などはベンチ外となった。
■ 信州ダービーには12,458人のお客さん雨の中、信州ダービーには12,458人のお客さんが集まった。これはJ3史上8番目。長野のホーム戦としては昨シーズンの信州ダービーに次いで2番目の動員数となった。多くのお客さんが見守る中、ホームの長野が試合を優位に進めた。前半8分のMF近藤貴のシュートはバーに直撃した。前半28分には左WBのMF杉井のグラウンダーのクロスからMF近藤貴に決定機が訪れたが枠を捉えることが出来ない。
先制ゴールが遠かった長野だったが前半32分にショートCKからMF船橋勇がクロスを入れると中央で待っていたCBのDF秋山拓が合わせて長野が先制に成功する。185センチのDF秋山拓は今シーズン2ゴール目。貴重な先制ゴールとなった。前半39分にもMF近藤貴が抜け出してキーパーと1対1の決定機を迎えるとループでゴールを狙ったが懸命に戻ってきた松本山雅の選手がゴールライン上でスーパークリア。
1対0で迎えた後半も長野ペースで進んでいく。後半34分に途中出場したMF森川のドリブルからチャンスを作ると左WBのMF杉井の折り返しを同じく途中出場のFW山本大が合わせて大きな追加点を奪った。古巣対決となるFW山本大は恩返しゴールを決めた。2点を追う松本山雅は後半48分にGK金珉浩のキャッチミスからFW小松蓮が決めて1点差に迫ったが時すでに遅し。ホームの長野が2対1で勝利した。
■ Jリーグでも屈指の熱いダービーマッチ「信州ダービー」はJリーグでも屈指の熱いダービーマッチと言われている。長野市と松本市の対立はサッカーに限らず。歴史的にも因縁がある。仲が良くないのでヒートアップしやすいが長野が完勝。暫定ながら首位に浮上した。試合前の時点で松本山雅との差は「2」だったがこれで「5」と広がった。昇格争いのライバルになるだろう松本山雅との差を広げることが出来たのは長野にとって非常に大きい。
松本山雅は今シーズンから霜田監督を招聘してパスをつなぐサッカーにトライしているが、やはり、シュタルフ監督になって2年目となる長野の方が戦術などは浸透している。アンカーの位置でプレーするMF宮阪を起点に上手くパスをつないでチャンスを作った。残念ながら自身のゴールは生まれなかったがトップ下のMF近藤貴は何度もシュートチャンスを迎えた。怪我の影響で出遅れたが重要な戦力になっている。
この日はサイド攻撃から2ゴールを奪った。1点目はCKの流れからCBのDF秋山拓がヘディングシュートを決めたがクロスを入れたのは右WBのMF船橋勇だった。MF船橋勇はクロスの精度に課題を抱えているが素晴らしいクロスを供給した。2点目も左WBのMF杉井のクロスだったがこちらは精度の高い左足から何度もチャンスを演出した。1試合を除いてスタメン出場が続いており、欠かせない戦力になっている。
2点目を挙げたのはFW山本大だったがかつては松本山雅で活躍した。2014年の松本山雅のJ1初昇格にも大きく貢献したが信州ダービーという大きな舞台で勝利を呼び込む大きなゴールをゲットした。前半終了間際にFW進昂平が怪我をしてプレー続行不可。後半開始からFW山本大が投入されたがしっかりと結果を残した。FW山本大も今シーズン3ゴール目。FW進昂平も4ゴールを挙げているので競争は激しい。
■ 先週に続いて長野に敗れる・・・。敗れた松本山雅は放ったシュートがわずか4本のみ。ほとんどいい形を作れなかった。最後の最後で相手のミスから1点を返したが内容的には完敗だった。今シーズンは開幕から6試合負けなしと好スタートを切ったが7節以降は1勝3敗と低調。上位陣との差が広がってきて踏ん張りどころを迎えている。次の11節はホームの鹿児島戦。上位争いをする鹿児島との直接対決は絶対に落とせない試合になる。
ちょうど1週間前に行われた天皇杯の長野県予選の決勝でも両チームは対戦しているがこのときは1対1でPK戦に投入。長野が勝利して本大会出場を決めている。松本山雅はこれでダービー2連敗。先のとおり、信州ダービーは日本の中でもかなり特殊なダービーなので霜田監督に対する批判の声は大きくなると思われる。短期間で宿敵である長野に2連続で負けるとなると監督が叩かれるのも致し方なしである。
前半から思うような展開にならなかった。相手のシュートミスにも助けられて何とか2失点で済んだがピンチの数は多かった。キレイにサイドを崩される場面も多かったので松本山雅にとっては厳しい試合になった。右SHにMF榎本樹、トップ下にMF鈴木国を起用しているので1トップのFW小松蓮を含めて前線の4枚のうち、MF菊井悠以外の選手には高さがある。高さならびに強さをもっと有効に活用したかった。
WボランチのMFパウリーニョならびにMF安東はともにボール奪取力に特徴のある選手である。なので中盤から前目のポジションの選手の中で攻撃にアクセントを加えることが出来るのはMF菊井悠くらい。彼にかかる負担は大きくて彼が封じられるとチャンスを作るのは難しくなる。途中出場したFW渡邉千を含めて高さのあるストライカー系の選手をたくさん起用するのであればシンプルなクロスも多用したい。
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