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【藤枝×磐田】クラブ史上初のチケット完売も！MF渡邉りょうの退場で流れを失う・・・。 | | |　

■　J2の第16節

J2の第16節。6勝7敗2分けで勝ち点「20」の藤枝MYFCはホームの藤枝総合運動公園サッカー場で同県のジュビロ磐田と対戦した。今シーズンは静岡県で活動するクラブが3つもJ2に所属している。藤枝MYFCは1つ前の15節はアウェイの清水戦だったので2試合連続で同県のクラブとの対決となった。磐田は6勝4敗5分けで勝ち点「23」。2連勝中で順位も8位まで浮上してきた。藤枝MYFCは3連敗中となる。

ホームの藤枝MYFCは「3-4-2-1」。GK上田智。DF小笠原、川島將、山原康。MF平尾、横山暁、久保藤次郎、榎本啓、岩渕、渡邉りょう。FWアンデルソン。ボランチのMF杉田真は14節の山形戦(A)で負傷交代。「右膝前十字靭帯・内側側副靭帯断裂で全治6〜8ヶ月」と診断されている。ボランチが手薄になったこともあってFWアンデルソンが1トップでスタメン出場。MF横山暁がシャドーからボランチにスライドした。

アウェイの磐田は「4-2-3-1」。GK三浦龍。DF鈴木雄、鈴木海、リカルド・グラッサ、松原后。MF上原力、鹿沼、松本昌、山田大、ドゥドゥ。FWジャーメイン良。高校3年生ながら4ゴールを挙げているFW後藤啓は欠場。8試合で3ゴールのFWジャーメイン良がスタメンで起用された。ボランチはMF鹿沼がスタメン出場。Jリーグ30周年のMVPに選出された43歳のMF遠藤はベンチ外。MF古川陽などがベンチスタート。

■　静岡県のチーム同士の対戦

静岡県のチーム同士の対戦は磐田ペースとなる。立ち上がりからたくさんのシュートチャンスを作った。ただ、5節の東京V戦(H)以来のスタメンとなった藤枝MYFCのGK上田智が奮闘。前半23分のFWジャーメイン良の決定的なヘディングシュートをセーブするなど何度も好プレーを見せた。優勢に試合を進める磐田だったが前半32分にMFドゥドゥが怪我をしてプレー続行不可。19歳のMF古川陽が投入された。

0対0で迎えた後半になると藤枝MYFCがボールを保持する時間が長くなった。前半11分には2列目の位置で起用されたMF渡邉りょうがミドルシュート。ゴール前にいた藤枝MYFCの選手に当たってコースが変わってネットに吸い込まれたがオフサイド。いい流れになっていたが後半14分に相手のカウンターをファールで止めたMF渡邉りょうが2枚目のイエローカードを受けて退場。藤枝MYFCは10人になった。

この退場で流れは再び磐田側に傾いた。後半22分に左サイドのCKを獲得するとMF上原力が蹴ったボールをDFリカルド・グラッサが合わせてようやく先制に成功する。後半33分には相手のハンドでPKを獲得。追加点のチャンスを迎えたが途中出場したFWファビアン・ゴンザレスはチップキックを選択してミス。2点目を奪うことは出来なかったが1対0で逃げ切った磐田は3連勝。藤枝MYFCは4連敗となった。

■　クラブ史上初のチケット完売

この試合は水曜日の夜に行われたが磐田戦ということもあって観衆は5,696人。クラブ史上初のチケット完売となった。藤枝MYFCのホーム戦での過去最多は今年の5月3日(水)に行われた大分戦(H)の4,363人。大幅に上回ってクラブ史上最多の動員数となった。当然、磐田のサポーターも多く来場したが藤枝MYFCのサポーターも多かった。ダービーマッチとはいっても平日の夜で6,000人弱というのはなかなかである。

「静岡県内での序列を変えたい。」というのが藤枝MYFCのクラブとしての合言葉になっている。もちろん、清水も磐田も歴史と伝統のあるクラブなので仮に2023年の成績で藤枝MYFCが両クラブを上回ったとしても序列が覆ったとは全く言えない。それほど清水ならびに磐田には確固たる伝統と歴史があるが県内での認知度を高めるためにも清水戦ならびに磐田戦の戦いぶり(戦い方)は大事になってくる。

結局、清水には0対5で大敗して、磐田にも0対1で敗れた。結果にはつながらなかったが磐田戦に関しては惜しかった。後半14分にMF渡邉りょうが2枚目のイエローカードを受けて退場。10人になって流れを失ったが後半は立ち上がりからいい形をたくさん作れた。見せ場はたくさんあった。守備陣もGK上田智を中心に1失点でしのぐことが出来たが強豪相手に10人対11人になると耐えきるのはかなり難しくなる。

悔やまれるのはMF渡邉りょうの退場になる。2枚目のイエローカードについては「相手のカウンターをファールで止めたので致し方なし。」と言えるが勿体なかったのは主審への抗議でもらった1枚目のイエローカードになる。味方も止めに入ったが主審と言い争う形になって最終的にはカードが出た。当然、何かしらの言い分はあると思うが不必要なイエローカードだった。極めて勿体ない形のイエローカードだった。

■　3連勝の磐田はこれでプレーオフ圏内の6位に浮上

磐田は全く楽な戦いにはならなかったがアウェイながら大挙、押し寄せたサポーターの後押しも受けて勝ち点「3」を獲得した。良く知られている通りで静岡県は東西に長いので同じ県内でも距離はある。磐田市から藤枝市までは車だと1時間ほど。夜の試合なので移動は大変である。藤枝MYFCとリーグ戦で対戦するのは当然のことながらこの試合が初めてだったがしっかりと勝ち点「3」を獲得できた。

決勝ゴールを挙げたのはDFリカルド・グラッサだったが見事なヘディングシュートを叩き込んだ。前半からチャンスを作りながら仕留められず。数的優位になった後もしばらくはゴールを奪えなかったので価値あるゴールとなった。3連勝の磐田はこれでプレーオフ圏内の6位に浮上した。J2は今年も混戦なので3連勝や4連勝できると一気に順位を上げることが出来る。ようやく自動昇格圏のチームが見えてきた。

磐田は過密日程ということでメンバーを少し入れ替えたが「選手数名を入れ替えてもそこまでクオリティが落ちない。」というのは今シーズンの磐田の強みになっている。開幕からずっと主力として起用されているのはフルタイム出場のDF鈴木雄のみ。左SBのDF松原后も外せない選手になったがその他のポジションについては控えの選手が起用されても一定のクオリティは保証されており、格差は少ない。

「選手層の厚さはJ2屈指」と言えるが、唯一、不安を抱えているのはフォワードになる。FW後藤啓が大ブレイクしたが現在は欠場中。彼は年代別代表に選ばれているのでこれからは代表に召集されて欠場する試合も多くなると思われる。FW杉本健は開幕後に横浜FMに移籍しており、FWファビアン・ゴンザレスは出場停止が明けてようやく戻って来たがこの日はPKを失敗。フォワードは不安要素が少なくない。

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