■ J1の第13節J1の第13節。5勝3敗2分けで勝ち点「17」の浦和レッズはホームの埼玉スタジアム2002でガンバ大阪と対戦した。G大阪は1勝7敗4分けで勝ち点「7」。前日の土曜日に行われた試合で横浜FCが勝利したので暫定ながら最下位の18位に転落した。00年代の中盤あたりにJリーグを引っ張った両チームの対戦は新・ナショナルダービーとも言われたが最近はどちらもやや低迷しており、その言葉は「死語」になっている。
ホームの浦和は「4-2-2-2」。GK西川。DF明本、アレクサンダー・ショルツ、ホイブラーテン、荻原。MF安居、岩尾、関根貴、小泉佳。FW興梠、ブライアン・リンセン。ACLの日程の影響で延期になっていた鳥栖戦(H)が水曜日に行われたこともあって過密日程になっている。MF伊藤敦やMF大久保智明はベンチスタート。FWブライアン・リンセンやMF安居が起用された。FWホセ・カンテもベンチ入りを果たした。
対するアウェイのG大阪は「4-1-2-3」。GK東口。DF半田、福岡将、クォン・ギョンウォン、黒川。MF山本理、宇佐美、ダワン。FW食野亮、イッサム・ジェバリ、ファン・アラーノ。イスラエル代表のMFネタ・ラヴィは欠場。五輪代表のMF山本理がアンカーの位置で起用された。今シーズン2回目のスタメンとなる。キーパーはここ7試合はずっとGK谷が起用されていたがベテランのGK東口がスタメンに復帰した。
■ 3対1で勝利した浦和が勝ち点「3」を獲得試合はどちらかというと浦和ペースで始まったがなかなかチャンスは作れなかった。受け身に回ったG大阪だったが前半23分にFWファン・アラーノのパスを受けたFWイッサム・ジェバリが個人技からシュートを決めてアウェイのG大阪が先制に成功する。FWイッサム・ジェバリは6節の湘南戦(A)以来。今シーズン2ゴール目となった。DFアレクサンダー・ショルツが対応したがうまくシュートコースを作られてしまった。
浦和は前半終了間際にFW興梠のクロスが相手のハンドを誘ってPKを獲得。これをDFアレクサンダー・ショルツが決めて1対1の同点に追いついた。DFアレクサンダー・ショルツは今シーズン3ゴール目となった。後半開始から浦和はFWブライアン・リンセンとMF小泉佳を下げてMF大久保智明とMF伊藤敦を投入。ギアチェンジすると後半9分にCKからこぼれ球をMF大久保智明が決めて勝ち越しに成功する。
さらに後半14分には相手キーパーのGK東口の軽率なパスからボールを奪取。最後はMF安居が決めて3点目を奪った。MF安居は今シーズン2ゴール目となった。後半のアディショナルタイムには途中出場したFWホセ・カンテが決めて4点目かと思われたがオフサイドで幻のゴールとなった。ダメ押しの4点目とはならなかったが3対1で勝利した浦和が勝ち点「3」を獲得した。3失点負けのG大阪はこれで4連敗となった。
■ 次なる目標はJ1制覇ACLを制覇した浦和の次なる目標はJ1制覇になる。上位との差を縮める絶好のチャンスだった延期分の鳥栖戦を落としたことで下位に沈むG大阪戦(H)は「Must winの試合」だったがしっかりと勝ち点「3」を獲得した。個人技からFWイッサム・ジェバリに先制ゴールを許したが前半の終了間際にPKで追いつけたのは大きかった。キッカーを務めたのはCBのDFアレクサンダー・ショルツだったが冷静に流し込んだ。
PKのジャッジはかなり微妙だった。タックルをしたDF福岡将の手に当たっているのは間違いないが「手には当たったがどうしようもない状況だったのでノーハンドだ。」という主張も理解できる。どちらに転んでも議論の対象になると思われるほど微妙なシーンだったがこの場面では浦和側に有利な判定になった。FW興梠がいいタイミングでスルーパスから抜け出してクロスを入れたが動き出しの良さはさすがだった。
1対1で迎えた後半開始からMF大久保智明とMF伊藤敦を投入したがこれが大成功。試合の流れは大きく浦和に傾いた。2点目のゴールを挙げたMF大久保智明は今シーズン初ゴール。J1通算では3ゴール目となった。2021年と2022年はともにJ1で1ゴールのみ。得点力に課題を抱えているが2列目の位置でプレーする選手なので自ら点を取れない選手は評価されにくい。今シーズンこそ、ゴール数を積み上げたい。
3点目を挙げたMF安居は攻守に貢献した。前半はボランチ、後半は2列目でプレーしたが勝利を引き寄せる3点目のゴールをゲット。MF伊藤敦のシュートがこぼれてきたところをしっかりとコントロールして流し込んだ。ゴール前にカバーの選手はたくさんいたので簡単なシュートではなかったが冷静に流し込むことが出来た。昨シーズンはあまり出番がなかったが監督が代わって評価や序列は高まっている。
■ G大阪は最下位に転落した。敗れたG大阪はこれで4連敗。1勝8敗4分けとなった。土曜日に行われた柏 vs 横浜FCでアウェイの横浜FCが勝利したのでG大阪は最下位に転落した。16位の柏が勝ち点「11」、17位の横浜FCが勝ち点「9」、18位のG大阪が勝ち点「7」となった。今シーズンは降格枠が「1」なので例年と比べるとかなり余裕はあるが横浜FCの状態が少し上がって来たことを考えるとG大阪は危機的な状況になりつつある。
この日も3失点を喫したが3失点目はミスから生まれた。GK東口の後方からのパスが相手にカットされて大ピンチを招いたがこの場面ではGK東口の判断がマズかった。非常に厳しいところにボールを出してしまった。GK東口は今シーズン3回目のスタメンだったが3月に起用されたときもビルドアップのミスからピンチを招いている。1対3になった後、かなりチャンスを作れたことを考えると痛すぎる3失点目だった。
この日はキーパーをGK谷からベテランのGK東口に変更したがまたも成功しなかった。チームとして結果が出ないのでいろいろと試さないといけないがGK谷もGK東口も強力なライバルがいる状況。落ち着いてプレーするのは難しい状況になっている。ともに代表クラスのキーパーなので実力は申し分ないが本来の力を出せない状況になっている。腹をくくって正キーパーをどちらかに固定しないといけないだろう。
中盤はMFネタ・ラヴィが欠場。MF山本理が起用されたが持ち味は出せなかった。昨夏ならびに昨オフはたくさんの日本人の有力選手を確保した。FW鈴木武蔵、FW食野亮、MF山本理、DF半田、FW杉山直、DF江川湧と他クラブが羨むほどのタレントをたくさん獲得できたがG大阪で力を出せている選手はわずか。プレーヤーとしての価値が下がっている選手の方が多い。補強は文句なしだったが生かせていない。
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