■ J2の第11節J2の第11節。3勝3敗4分けで13位のロアッソ熊本はホームのえがお健康スタジアムでジェフ千葉と対戦した。熊本は4試合負けなし中。ここ4試合は1勝3分けとなる。小林慶監督が就任した千葉は2勝5敗3分けで勝ち点「9」のみ。20位と苦しんでいる。開幕戦で勝利した後、8試合未勝利だったが10節の東京V戦(H)で勝利。9試合ぶりに勝ち点「3」を獲得した。21位の山形との差は「3」。残留争いに巻き込まれている。
ホームの熊本は「3-4-3」。GK田代琉。DF黒木晃、江崎、相澤。MF上村周、藤田一、竹本、平川怜。FW島村拓、石川大、松岡瑠。オフに主力がたくさん流出したがGK田代琉、DF江崎、DF相澤、MF藤田一、FW松岡瑠など若手がレギュラーとして活躍している。CFで起用されているFW石川大は10試合で3ゴール。チーム内得点王となる。右ウイングはFW粟飯原とFW島村拓のポジション争いが繰り広げられている。
アウェイの千葉は「4-2-3-1」。GK新井章。DF西久保、新井一、鈴木大、日高大。MF小林祐、田口、田中和、見木友、椿。FWブワニカ啓太。大卒ルーキーながら8試合で5ゴールを挙げているFW小森は8節の徳島戦(H)でゴールを決めた時に負傷して欠場中。長身ストライカーのFWブワニカ啓太がCFの位置で起用された。10節の東京V戦(H)は前半29分にFWブワニカ啓太が決勝ゴールを決めて1対0で勝利した。
■ 後半のアディショナルタイムに追いついてドロー試合はどちらかというと熊本ペースとなる。持ち味である細かいパスワークからチャンスを作った。前半9分にはFW島村拓の絶妙なスルーパスから抜け出したMF平川怜がキーパーと1対1の決定機を迎えたがシュートはバーに直撃する。熊本は大きなチャンスを逃した。ピンチを防いだ千葉は前半40分に左サイドのCKを獲得するとMF田口の蹴ったボールを高卒2年目のDF西久保が合わせて先制に成功する。
DF西久保は今シーズン初ゴールとなった。前半は1対0で折り返した。迎えた後半16分にも千葉がカウンター。MF椿が起点となってチャンスを作ると右SHのMF田中和が折り返し。MF椿が合わせて大きな追加点を奪った。水戸から完全移籍のMF椿は今シーズン2ゴール目となった。2点を追う熊本は後半25分にCKの流れからCBのDF江崎が決めて1点差に迫った。DF江崎は早くも今シーズン3ゴール目となった。
さらに後半52分にエリア内で相手のMF小林祐のハンドを誘ってPKを獲得。これを途中出場したFW粟飯原が左足で豪快に決めて土壇場で2対2の同点に追いついた。試合はそのまま2対2で終了した。千葉は一時は2対0とリードを奪ったが守り切れず。痛恨のドローとなった。熊本はこれで5試合負けなし。0対2になったことを考えると勝ち点「1」を獲得できたのは良かった。次につながる引き分けだったと言える。
■ フライデーナイトJリーグ4月21日(金)に行われたJリーグの試合は熊本 vs 千葉の1試合のみ。フライデーナイトJリーグとして大きな注目が集まった一戦だったが千葉にとっては悔やまれる結果になった。どちらかというとボールを持たれる展開になったがセットプレーとカウンターでゴールをゲット。2対0とリードを奪った。後半のアディショナルタイムの表示は「7」。試合終了間際の時間帯だったがMF小林祐のハンドでPKを与えた。
PKの判定は妥当だった。意図的なハンドではなかったと思うが咄嗟のプレーで手に当たってしまった。今シーズンのMF小林祐は主に守備面で大きな貢献を見せていたがややアンラッキーだった。千葉の守備陣は高さはあるが熊本が189センチのFW大崎舜を投入。高さを生かした攻撃を仕掛けてきてやや後手に回った。1失点目はMF田口に代わって出場したMF高橋壱が空中戦で競り負けてしまった。
ショッキングな結果と言えるがセットプレーとカウンターからゴールを奪えた点はポジティブに考えられる。今シーズンの千葉は尹体制のときは得意にしていたセットプレーからなかなかゴールが生まれず。逆にセットプレーで失点するシーンが多かった。ようやくセットプレーからゴールが生まれたのは良かった。DF新井一とDF鈴木大に加えてFWブワニカ啓太やDF西久保などがいるとセットプレーの期待感はある。
先制ゴールを決めたのは高卒2年目の右SBのDF西久保だったが今年の序盤戦は出番に恵まれず。ただ、10節の東京V戦で初スタメンで勝利に貢献できた。いい流れだったが今度はゴールで貢献。いいアピールが出来ている。178センチなので日本人のSBとしては高さがあるがロングスローも武器。身体的な能力も非常に高い選手なので文句なしの逸材と言える。新加入のDF松田陸とのポジション争いになる。
■ 「大きなサプライズを起こしている選手の1人」熊本は2点ビハインドになったことを考えるとドローという結果は決して悪くない。これで5試合負けなし。5試合で1勝4分けなのでなかなか勝ち点「3」にはつながらないが地道に勝ち点を積み上げている。トータルでは3勝3敗5分け。暫定ながら10位に浮上した。オフにMF河原創、FW杉山直、FW高橋利、DF菅田、MF坂本亘が流出してメンバーは一新された中、11試合で勝ち点「14」というのは高評価に値する。
Jリーグでの実績の乏しい選手が奮闘している。守備陣で目立つのはキーパーのGK田代琉ならびにCBのDF江崎の2人になる。ともに昨シーズンはほとんど出番なし。前者は4試合、後者は1試合の出場のみだったが今シーズンは主力としてフル回転している。GK田代琉は最近のJリーグではかなり珍しい熱いキーパーである。闘志あふれるプレーで味方を鼓舞することが出来る。ビッグセーブも非常に多い。
CBのDF江崎はJ2全体を見渡しても「大きなサプライズを起こしている選手の1人」に挙げられる。ボランチからCBに本格的にコンバートされて「3バックの中央」でプレーしているがCBながら3ゴール目。得点の部分でもチームに貢献している。高さを生かした守備能力が最大の武器だった前任のDF菅田とは全くタイプの異なる選手になるが正確なフィードでも貢献中。守備の中心として大きな存在感を発揮している。
熊本は後半のアディショナルタイムに同点に追いついたが途中出場したFW粟飯原が豪快にPKを決めて追いついた。プレッシャーのかかるPKだったが自信をもって蹴り込んだ。FW粟飯原は今シーズン初ゴール。ここまで2アシストを記録していたがゴールはなかった。FW島村拓と激しいポジション争いを繰り広げているがFW粟飯原の方がゴールに直結した働きが出来る。よりストライカー色の強い選手と言える。
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