■ J3がいよいよ開幕!J1とJ2に続いてJ3も開幕を迎えた。東京VなどでCBとして活躍した元・日本代表の米山監督を招聘して17位からの巻き返しを図るカマタマーレ讃岐はホームのPikaraスタジアムでアスルクラロ沼津と対戦した。沼津も元・日本代表の中山雅史監督を招聘。Jリーグのクラブを率いるのは初めてとなる中山雅史監督には大きな注目が集まっている。沼津もクラブワーストの15位からの巻き返しを図るシーズンになる。
ホームの讃岐は「4-2-2-2」。GK高橋拓。DF金井、奥田雄、奈良坂、臼井。MF江口、長谷川隼、下川太、森勇人。FW鳥飼、赤星魁。オフの移籍市場では即戦力クラスの選手をたくさん獲得したがJリーグで実績のあるDF金井、MF江口、MF森勇人などは開幕スタメンをゲット。9ゴールを挙げたFW松本孝が抜けたフォワードはJFLの高知ユナイテッドで10ゴールを挙げたFW赤星魁がスタメン。Jリーグ初出場となった。
アウェイの沼津は「4-1-2-3」。GK渡辺健。DF安在達、篠崎、附木、濱託巳。MF菅井拓、徳永晃、持井。FW津久井、和田育、佐藤尚。大卒ルーキーのFW和田育がスタメンで起用された。筑波大出身で中山雅史監督の後輩となる。他にはGK渡辺健、MF持井、FW津久井の3人も新加入選手となる。昨シーズンはJFLのラインメール青森でプレーして22試合で1ゴールだったFW津久井は横浜FMからの期限付き移籍となる。
■ 後半44分に讃岐が決勝ゴールをゲット!新監督同士の対決はアウェイの沼津が主導権を握る展開になった。前半31分にはゴール前でFW佐藤尚がフリーでシュートを放ったがブロックに来たDF金井に当たってコースが変わってCKとなった。前半40分には猛攻を仕掛けた。FW和田育→MF持井→MF持井→MF徳永晃→FW和田育と5連続で沼津の選手がシュートを放ったが讃岐の選手が立て続けに身体を張った守備を見せてゴールを奪えなかった。
0対0で迎えた後半開始から讃岐は右SHのMF下川太を下げて10番のMF川崎一を投入。すると後半は讃岐がチャンスを作るようになった。後半4分にはCKから新加入のMF森勇人がフリーでシュートを放ったが惜しくも枠を捉えることは出来なかった。後半24分には沼津のFW和田育が抜け出してキーパーと1対1に近い決定機を迎えたが決められず。大卒ルーキーのFW和田育は開幕戦では決定力を欠いた。
0対0で迎えた後半45分に途中出場した讃岐のFW森本ヒマンは強靭なフィジカルを生かして前線で起点になると右サイドの裏に飛び出したMF川崎一にスルーパス。MF川崎一は最終ラインとキーパーの間に嫌らしいボールを入れるとファーサイドにいた大卒ルーキーのFW吉田源が左足で合わせて土壇場で讃岐が先制ゴールを奪った。FW吉田源はJリーグ初ゴールとなった。1対0で勝利した讃岐は白星発進となった。
■ 中山雅史監督が就任して大きな注目が集まっている沼津元・日本代表の中山雅史監督が就任して大きな注目が集まっている沼津は再三の決定機を生かせなかった。「決まっていてもおかしくない」というシュートはたくさんあったことを考えると悔しい結果と言える。大卒ルーキーながら開幕スタメンを勝ち取ったFW和田育には3つほど大チャンスがあった。スピードを生かしてたくさんのチャンスに絡んだが最後のシュート精度ならびにゴール前での落ち着きを欠いてしまった。
中山雅史監督は黒星スタートとなったが現役生活が非常に長かったこともあって監督1年目ながら年齢は55歳。監督のデビュー戦としてはかなりの高齢である。時間的な余裕はあまりないので初年度から結果を残さないといけない。沼津もここ4年間はいずれもJ3で12位以下。クラブ規模などを考えると「JFLに落ちないこと」がまず最初の大きな目標となるが中山雅史監督がどんなチームを作るのか?は興味深い。
明るい性格で、かつ、コメント力が極めて高い人物であることは良く知られているが解説者のときは鋭いコメントを発するケースも多かった。コーチとして勉強も積んできたので磐田で監督も経験した元・日本代表の鈴木秀人コーチなどのサポートを受けて監督としても成功を収めることが期待される。次節がホーム開幕戦となるが中山雅史監督のパワーでどこまでお客さんが増えるのか?も大きな注目点となる。
先のとおり、チャンスがありながら仕留められずに完封負けを喫したが特に前半の内容は良かった。東京Vからの期限付き移籍となるMF持井が持ち前のテクニックを生かしてチャンスに絡んだ。また、右SBのDF安在達は積極的に中央のエリアに侵入してビルドアップのときに起点となった。基本的な技術の高い選手はたくさんいるのでカギを握るのはフォワード陣になる。FW津久井などのブレイクに期待したい。
■ 米山篤志監督を招聘した讃岐米山篤志監督を招聘した讃岐も同じように「JFLに降格しない。」というのが今シーズンのまず最初の大きな目標となる。J3に降格してからの成績は14位(2019年)→16位(2020年)→15位(2021年)→17位(2022年)ということを考えると「J3に残留する。」というのは決して低すぎる目標ではないがすでに触れたとおりで今オフはMF江口、DF金井、MF森勇人、DF宗近などJリーグで実績のある選手をたくさん獲得した。
J2時代の讃岐は平均年齢が非常に高かったが降格後の2020年は26.66歳、2021年は26.40歳、2022年は25.94歳だった。意図的に若返りを進めたが結果にはつながらず。ということもあって今オフはやや路線を変更して実績重視の補強になったがDF金井やMF森勇人はいきなり存在感を発揮した。DF金井は右SBで起用されたが前半に2度も絶体絶命のピンチをシュートブロックで防いだ。神がかり的な守備を見せた。
MF森勇人も持ち味である豊富な運動量を生かしてチャンスに絡んだ。平均年齢が高すぎるのは良くないが、やはり、平均年齢が低すぎるのも問題である。バランスが大事と言える。オフの補強で讃岐は年齢バランスがかなり良くなったので面白い1年になるかもしれない。殊勲の決勝ゴールを決めたのは大卒ルーキーのFW吉田源だったがいいところにポジションを取ってフリーで流し込むことが出来た。
決勝ゴールの場面は鮮やかだったが前線で起点になったFW森本ヒマンの高さとパワーは大きなインパクトを残した。途中出場だったが187センチ/85キロという恵まれた体格を生かしてしっかりとボールを収めた。2022年はFCティアモ枚方でプレーして24試合で14ゴールと大ブレイクしたが近年の讃岐はFW松本孝やMF後藤卓などJFLや地域リーグから獲得した選手が頑張っている。彼らに続きたいところである。
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