■ J3がいよいよ開幕!J1とJ2に続いてJ3も開幕を迎えた。2022年のJFLを制覇して「悲願のJ3初昇格」を果たした奈良クラブはホームのロートフィールド奈良で松本山雅と対戦した。奈良クラブは1989年6月生まれでスペイン出身のフリアン監督がチームを指揮している。降格して2年目となる松本山雅は名波監督が退任して霜田監督が就任した。山口や大宮を率いた経験のある霜田監督の下でJ2復帰を目指すシーズンとなる。
ホームの奈良クラブは「4-1-2-3」。GKアルナウ。DF寺村、鈴木大、伊勢、都並。MF可児、片岡爽、桑島。FW金子昌、浅川、嫁阪。「4-2-2-2」にも見える布陣を採用した。ストライカーのFW浅川は2022年はJFLで大活躍。27試合で16ゴールを記録して「MVPと得点王とベストイレブンの個人3冠」に輝いた。オフの入れ替えは少なかったがCBのDF鈴木大が新戦力となる。MF堀内颯はベンチスタートとなった。
対するアウェイの松本山雅は「4-2-1-3」。GKビクトル。DF藤谷壮、野々村、常田、下川陽。MFパウリーニョ、住田、菊井。FW滝、小松蓮、榎本樹。元・日本代表のFW渡邉千はベンチスタート。レフティのFW小松蓮が3トップの中央でプレーする。右SBのDF藤谷壮、右ウイングのFW滝は新戦力となる。サイドアタッカーのFW滝はJ2の清水からの期限付き移籍となる。新戦力のFWルーカス・ヒアンはベンチ外となった。
■ 記念すべきJリーグのデビュー戦奈良クラブにとっては記念すべきJリーグのデビュー戦だったが序盤から松本山雅がペースを握る展開になった。前半11分にはFW榎本樹に決定機が到来した。前半28分に右サイドのCKを獲得するとゴール前の激しい攻防からFW小松蓮が倒されてPKを獲得。これを自ら決めてアウェイの松本山雅が先制に成功する。松本山雅にとっての今シーズンの1stゴールとなった。DF鈴木大の守備は不用意だった。
シュート場面すら作れなかった奈良クラブだったが前半の終了間際にチャンスを作った。前半38分にはMF片岡爽、前半39分にはFW浅川に決定機が訪れたが前者はGKビクトルが好セーブ、後者はシュートが惜しくも枠外。大チャンスを逃した。1対0で迎えた開始から奈良クラブはMF桑島を下げてMF山本宗を投入。テコ入れを図ったが後半11分に松本山雅はカウンターからDF下川陽に大チャンスがやって来た。
1対0のスコアのままで終盤に投入したが後半39分に松本山雅が中盤で相手からボールを奪ってカウンター。ドリブルで持ち運んだ途中出場のMF村越が左足でシュートを決めてダメ押しゴールを奪った。2022年は途中でJFLのラインメール青森に育成型期限付き移籍したMF村越は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。2対0で勝利した松本山雅が開幕戦を制した。奈良クラブは初陣を飾ることは出来なかった。
■ J2復帰を目指す松本山雅は好スタート霜田監督を招聘してJ2復帰を目指す松本山雅は好スタートを切った。今シーズンも開幕から3試合はいずれもアウェイ戦となる。3月26日(日)の4節がホーム開幕戦なのでまだ少し先の話になるがJリーグ昇格を達成して勢いに乗る奈良クラブに完勝。きっちりと勝ち点「3」を獲得した。勢いに乗っているクラブのホームに乗り込むと空気にのまれてしまうこともあるが序盤から松本山雅が主導権を握る展開になった。
なかなかチャンスを生かせなかったがPKを獲得できたのは大きかった。リプレーを見るとFW小松蓮が相手選手にがっつりとマークされて倒されているので「PKの判定自体は妥当だった。」と言えるがFW小松蓮がうまく倒れて主審へのアピールに成功した。プレッシャーのかかるPKだったが冷静に左足で蹴り込んだ。FW渡邉千がいる中、スタメンで起用されたが開幕戦から結果を出すことに成功した。
2点目は途中出場したMF村越のゴラッソだった。中盤でボールを奪ってカウンター。「パスを出す」という選択肢もあった中、自ら持ち運んで左足を振り抜いた。やや距離のある所から放ったミドルシュートがコース隅に決まって勝ち点「3」に大きく近づいた。MF村越は高卒4年目。昨シーズンは途中出場でJFLのラインメール青森に期限付き移籍したがJFLで16試合に出場。経験を積んで成長して松本山雅に復帰した。
DF大野佑などが抜けた守備陣はDF常田ならびにDF野々村がCBとして起用されたが安定したプレーを見せた。奈良クラブのシュートは3本のみ。前半の終了間際に連続で決定機を作られたが危なかったのはこの時間帯のみ。比較的、余裕をもって戦うことが出来た。同点ゴールにつながりそうなMF片岡爽の決定機を防いだGKビクトルはさすがだった。今シーズンもGKビクトルは松本山雅の大きな武器となる。
■ シュートは3本のみだった。奈良クラブにとってはようやくつかんだJリーグの舞台だったが完封負け。先のとおり、シュートは3本のみだった。なかなかシュートチャンスを作れなかったが最も惜しかったのは前半39分のFW浅川の左足のシュートになる。フリーでシュートを放ったが惜しくも枠を捉えることは出来なかった。ストライカーのFW浅川にようやく巡ってきた大チャンスだったので「決めないといけないシュートだった。」と言える。
JFLでは30試合で48得点/25失点という成績だった。フリアン監督はバルセロナ出身。グアルディオラ監督が率いたときのバルセロナに強い影響を受けているので、当然、攻撃的なサッカーを志向する。ボール支配率は53.8%だったので松本山雅を上回ったが効果的な攻撃は少なくてシュートまで持ち込めずに終わるシーンがほとんどだった。記念すべき一戦だったが内容的にはやや不十分だったと言える。
勿体なかったのはPKを献上したプレーになる。それまでの時間帯も攻め込まれていたが何とか我慢をして0対0のスコアを維持していた。J3の試合なのでVARは導入されていないがゴール前であそこまで手を使って抑え込んでしまうとPKを取られてしまう。FW小松蓮が相手なので「厳しくマークをしなければいけない。」というのは間違いなかったがやり過ぎた。何とか耐えていた時間帯のPK献上は極めて残念だった。
攻撃陣はYS横浜や熊本で2桁ゴールを記録した経験のあるFW浅川が中心となる。Jリーグで実績のあるストライカーなのでいいボールを彼のところに供給できるとゴールにつながりそうな雰囲気になる。キーになるのは彼の周りでプレーする選手たちになる。FW浅川は実績があるのである程度は計算できる。J3では2桁ゴールを計算できる選手なので「得点の面で彼に続く選手が出てくるのか?」が注目点になる。
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