■ J3がいよいよ開幕!J1とJ2に続いてJ3も開幕を迎えた。星川監督になって2年目となるY.S.C.C.横浜はホームのニッパツ三ツ沢球技場でカターレ富山と対戦した。富山は昨秋に石崎監督が退任となって小田切監督が指揮をとっているが法政大の監督として確固たる地位を築いた長山氏がコーチとして入閣した。現役時代はボランチとして活躍した長山コーチはアローズ北陸ならびに初期のカターレ富山で主力として活躍した。
ホームのY.S.C.C.横浜は「4-1-2-3」。GK児玉潤。 DF柳雄太郎、藤原拓、土館。MF山本凌、松村航、大嶋、菊谷、田原廉。FW福田翔、萱沼。大黒柱のMF吉田明が現役を引退したY.S.C.C.横浜は長きに渡ってチームを支えてきたDF宗近(→讃岐)も移籍を選択。DF大泉も現役を引退して新しいスタートを切った。元・日本代表のMF松井大はベンチスタート。新加入のMF中里とMF小島秀もベンチスタートとなった。
対するアウェイの富山は「4-2-2-2」。GK田川。DF大畑、林堂、下堂、神山。MF坪川、末木、松岡大、椎名。FW川西、高橋駿。Y.S.C.C.横浜とは対照的に選手の入れ替えの少ないオフになった富山は開幕直前の2月22日(水)に横浜FMから育成型期限付き移籍のGK田川がいきなりスタメン出場となった。他にはCBのDF下堂、ボランチのMF坪川も新加入組となるがその他の8名は昨シーズンも富山でプレーした。
■ 2対1で富山が逃げ切った。試合は前半5分に富山がFKのチャンスを得ると2022年のJ3のベストイレブンに選ばれたDF林堂がヘディングシュートを放ったが枠に飛ばすことはできなかった。前半19分には右SBのDF大畑の攻撃参加からチャンスを作る。精度の高いクロスをファーサイドに入れるとドフリーのMF椎名がヘディングシュート。決定機だったが地域リーグの福山シティFCから加入したY.S.C.C.横浜のGK児玉潤が好セーブを見せた。
チャンスを生かせない富山だったが前半48分にMF末木のサイドチェンジからチャンスを作る。右サイドでMF松岡大がボールを持って左足でクロスを入れるとFW高橋駿がバックヘッド気味に合わせてアウェイの富山が先制に成功する。34歳になったFW高橋駿は心機一転で今シーズンから39番を背負っている。前半は1対0で折り返した。迎えた後半はホームのY.S.C.C.横浜がボールを保持する展開になった。
後半開始からゲームメーカー系のボランチであるMF小島秀を投入。後半23分にはMF松井大とMF中里を投入。Jリーグで実績のある選手を次々に投入した。後半34分に左サイドのCKを獲得するとニアサイドでDF土館が触って流れたボールをゴール前にいたMF松井大がヘディングで押し込んで1点差に迫った。41歳のMF松井大の開幕弾で1点差に迫ったが追いつくことは出来ず。2対1で富山が逃げ切った。
■ 大卒3年目のMF松岡大智J3に降格して早くも9年目となる富山は「悲願のJ2復帰」を目指すシーズンになるが白星スタートを切った。ボール支配率は39.2%。特に後半は相手にボールを持たれる展開になったが何とか逃げ切った。横浜FMから育成型期限付き移籍で加入したGK田川がスタメンで起用されたが落ち着いてプレーした。新加入のDF下堂も持ち味である高さやハードな守備で貢献。新戦力も期待通りの働きを見せたと言える。
攻撃陣はなかなかチャンスを生かせないもどかしい展開になったが前半の終了間際に先制ゴールを奪った。ベテランのFW高橋駿のヘディングシュートが今シーズンの富山の初ゴールとなったが右サイドのMF松岡大から精度の高いボールが入って来た。J3はフォワードで苦労しているクラブが少なくないが富山にはFW川西、FW高橋駿、FW大野耀、FW吉平翼、FWマテウス・レイリアがいる。前線の人材は豊富と言える。
攻撃陣で目立ったのは大卒3年目のMF松岡大だった。1点目のゴールをアシストして2点目もアシストを記録した右SBのDF大畑に素晴らしいスルーパスを通した。2ゴールすべてに絡む大活躍だった。昨シーズンの秋以降に頭角を表して右SHのレギュラーを確保。20試合に出場して1ゴール6アシストと結果を残したが貴重な左利きのアタッカー。J2のクラブなどに流出しなかったのは富山にとっては幸運だった。
大卒で富山に加入したがそれだけにとどまらず、富山県出身。中学年代はカターレ富山のU-15でプレーした。高校年代はC大阪U-18に進んで主力として活躍したが極めて貴重なカターレ富山の下部組織出身のJリーガーである。クラブの新しい顔になることが期待されており、クラブならびにサポーターから大きな期待を集めている。幸先のいいスタートを切ったが攻撃の中心としてマークは一層厳しくなるだろう。
■ 41歳のMF松井大輔が追撃弾!Y.S.C.C.横浜は黒星スタートとなったがこちらのボール支配率は60.8%。非常に高かった。「パスをつなぐサッカー」というのはY.S.C.C.横浜のスタイルの1つになっているがテクニシャン系の選手がたくさんいる。MF菊谷、MF松井大、MF田場ディエゴなど既存の選手に加えてオフの移籍市場でMF小島秀、MF中里、FW福田翔などを獲得。右ストッパーのMF柳雄太郎も昨シーズンまでは10番を背負った。技術は高い。
星川監督は読売ユースの出身。日テレ・ベレーザや日テレ・ベレーザやINAC神戸レオネッサなどで指導者としての実績を積み上げた。自分たちがボールを持って攻め込みたいタイプの指導者なので星川監督のサッカーに合いそうな選手がさらに増えた今シーズンはサプライズを起こす可能性はある。MF松井大、MF小島秀、MF中里といったJリーグで実績のある選手の技術やアイディアをうまく活用したい。
ボールを持つ時間は長くなると思うが、当然、点を取れないと結果(勝ち点)にはつながらない。フォワードの役割は重要となるが八戸から獲得したFW萱沼はJ3で実績のある選手である。体の強さを持っており、シュート力もある。2022年はJ3で31試合に出場して3ゴールのみ。富山を離れた後はなかなかゴール数が伸びないがフォワードとしてのポテンシャルは高い。ゴール前でたくさんのチャンスに絡みたい。
41歳になった大ベテランのMF松井大は途中出場だったがCKから頭でゴールをゲットした。ゴール前でいいポジションを取ってヘディングで合わせた。最近はメディアに登場する機会が多いので「現役を引退している。」と勘違いされるケースは多いと思うが「41歳でのゴール」というのは称賛に値する。ゴールを決めた後、らしいトリッキーなプレーも何度か披露。ゴールシーン以外にも何度も見せ場を作った。
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