■ J3がいよいよ開幕!J1とJ2に続いてJ3もいよいよ開幕を迎えた。オフに即戦力クラスの選手をたくさん獲得して「優勝候補の筆頭」に挙げられている鹿児島ユナイテッドはホームの白波スタジアムで昇格1年目のFC大阪と対戦した。FC大阪は2022年のJFLで2位になって「悲願のJ3初昇格」を果たした。「G大阪とC大阪に次ぐ大阪で第3のクラブ」と言われてきたが東大阪市がホームタウンになる。「ラグビーのまち」と言われている。
ホームの鹿児島は「4-2-3-1」。GK大内。DF渡邉英、広瀬健、岡本將、薩川。MF山口卓、中原秀、河辺駿、ロメロ・フランク、鈴木翔。FW有田光。26試合で12ゴールを挙げたMF米澤は大怪我で長期離脱中。前半戦の出場は難しい。いわきFCから獲得したMF鈴木翔が左SHで起用された。右SHはMF五領がベンチスタート。Y.S.C.C.横浜から獲得したMF河辺駿が起用された。MF山口卓は大卒ルーキーとなる。
対するアウェイのFC大阪は「4-2-2-2」。GK永井建。DF美馬、谷口智、酒井匠、齊藤隆。MF禹相皓、西矢 久保吏、利根。FW古川大、島田拓。主力の流出はほぼゼロ。その上で他のJFLのクラブなどで活躍していた選手をたくさん獲得して戦力UPに成功した。左SHのMF利根はヴェルスパ大分から、CBのDF酒井匠はラインメール青森からの移籍となる。マルヤス岡崎から加入したFWンダウ・ターラはベンチスタート。
■ 終盤に2ゴールを奪った鹿児島ユナイテッドFC大阪にとっては記念すべきJリーグのデビュー戦だったがいきなり開始早々の前半2分に右SBのDF美馬が左サイドの奥からグラウンダーのクロスを入れるとFW島田拓が合わせて先制に成功する。J3の八戸から獲得したFW島田拓がFC大阪にとってのJリーグ初ゴールを記録した。鹿児島は右SHのMF河辺駿のところからチャンスを作った。前半37分にはMF河辺駿のグラウンダーのクロスから大チャンスを作った。
1対0で迎えた後半は鹿児島が押し込む展開になった。FC大阪はなかなかチャンスを作れない。ただ、後半33分の大ピンチはキーパーのGK永井建の好セーブで何とかしのいだ。チャンスを生かせない鹿児島はMF五領やFW山本駿など途中出場した選手が前線で存在感を発揮した。後半44分に右サイドのCKを獲得すると途中出場したMF五領が左足で上げたボールをDF広瀬健が合わせて1対1の同点に追いついた。
さらに後半46分にはCFの位置に回っていたFW鈴木翔が中央で粘ってチャンスを作る。混戦からこぼれてきたボールを左SBのDF薩川がシュート。これが決まって土壇場で2対1と逆転に成功する。終盤に2ゴールを奪った鹿児島が鮮やかな逆転勝利を飾った。FC大阪は勝利まで目前まで迫っていたがまさかの逆転負け。黒星スタートとなった。FC大阪は次の次の3節がホーム開幕戦。岩手と対戦することになる。
■ 「優勝候補の筆頭」に挙げられる中で大苦戦鹿児島はオフに充実した補強を行った。期限付き移籍だったGK白坂(→横浜FM)はレンタル終了となったがFW有田光、MF米澤、DF広瀬健など主力のほとんどはチームに残った。「優勝候補の筆頭」に挙げられている中、開幕戦は大いに苦労した。Jリーグのデビュー戦ということでモチベーションが非常に高かったFC大阪を相手に大苦戦。負けても全くおかしくない展開だったが終盤戦に底力を発揮した。
相手の頑張りもあってゴールは遠かったが後半44分にCKから同点に追いつくことが出来た。MF河辺駿とMF鈴木翔が加入したこともあってMF五領はベンチスタートだったが途中出場して同点ゴールをアシストした。MF河辺駿とMF鈴木翔は右利き、MFロメロ・フランクやMF中原秀も右利き、大卒1年目のMF山口卓も右利きのボランチになる。左利きの選手はDF薩川、MF五領など数名のみ。人数的にはやや少ない。
なのでMF五領はいいアクセントになるだろう。ただ、新加入で右SHで起用されたMF河辺駿も持ち味である縦への仕掛けでいくつかチャンスに絡んだので出来は悪くなかった。昨シーズンまでの鹿児島はスタメンと控えの選手の力の差が大きかった。途中出場した選手がなかなかゴールに絡めなかったことを考えるとMF河辺駿 or MF五領、MF端戸などがベンチに控えているというのは心強い。厚みはかなり増した。
決勝ゴールを挙げたのは左SBのDF薩川だったがいいところにボールがこぼれてきた。エリア内の人数はFC大阪の方が多かったがうまく自分たちのところにボールがこぼれてきた。昨シーズンは31試合で3ゴールを記録。DF砂森(→長野)が契約満了になったのでDF薩川にかかる期待はさらに大きくなった。先のとおり、左利きの選手があまり多くないチーム編成。DF薩川は替えの利かない選手の1人である。
■ 記念すべきJリーグのデビュー戦FC大阪にとっては記念すべきJリーグのデビュー戦だった。後半44分まで1対0とリードを奪った状態だった。初勝利まであと少しだったが粘り切れず。MF五領からいいボールが入って来たので対応しきれなかった。悔やまれるのは2失点目になる。「優勝候補の筆頭」に挙げられる鹿児島とのアウェイなので「引き分けでも十分な結果」だった。追いつかれた後、気持ちを切り替えられずに連続失点したのは残念だった。
先のとおり、2失点目はややアンラッキーだったがDF美馬に代わって後半31分に途中出場したDF岩本知が対応しきれず。DF薩川がフリーでシュートを放った。好セーブを連発したGK永井建もノーチャンスだった。2022年までとは違って今シーズンからJ3も降格制度がスタートする。過去の昇格チームは軒並み初年度のJ3で好成績を残しているが「1年でJFLに落ちないこと」がFC大阪の最初の目標になる。
早い段階で勝ち点を獲得したいがいきなりの先制ゴールは鮮やかだった。アシストしたのは右SBのDF美馬だったが左サイドの奥まで侵入してクロスを入れてアシスト。試合の立ち上がりであり、かつ、セットプレーの流れというわけでは全くなかったことを考えると「かなり独特なポジショニングだった。」と言える。得点シーンの映像を見返しても逆サイドまで出てきたDF美馬の位置取りはかなりイレギュラーだった。
「SBの選手が中央にポジションをとってビルドアップの中心になる。」というのはJリーグでも主流になりつつあるが「(セットプレーでないにもかかわらず、)右SBの選手が逆サイドまで出て行ってクロスを上げる。」というのはほぼ見ない形である。面白いポジショニングだった。FC大阪にとって記念すべきJリーグ初ゴールを挙げたのは新加入のFW島田拓だったが上手くダイレクトで合わせた。ファインゴールだった。
★ 現在の投票数 → 16票
→ 最大で10チームまで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー
2023/01/15 【J3編】 2023年のブレイク候補の若手プレーヤー (1位-10位) (独断と偏見で選んだ)
2023/01/17 【J3編:2023年の順位予想】 14:奈良、15:相模原、16:八戸、17:讃岐、18:福島、19:沼津、20:YS横浜
2023/01/18 【J3編:2023年の順位予想】 7:岐阜、8:琉球、9:北九州、10:鳥取、11:岩手、12:FC大阪、13:宮崎
2023/01/19 【J3編:2023年の順位予想】 1:鹿児島、2:今治、3:愛媛、4:松本山雅、5:長野、6:富山~
2023/01/22 【J3編:補強】 今オフの勝ち組はどこだ!?~充実補強の鹿児島と長野。昇格組の奈良とFC大阪も勝ち組か!?~
2023/02/04 【J3編:順位予想】 2023年の大予想 ~14:奈良、15:相模原、16:八戸、17:讃岐、18:福島、19:沼津、20:YS横浜~
2023/02/05 【J3編:順位予想】 2023年シーズンの大予想 ~7:岐阜、8:琉球、9:北九州、10:鳥取、11:岩手、12:FC大阪、13:宮崎~
2023/02/06 【J3編:順位予想】 2023年シーズンの大予想 ~1:鹿児島、2:今治、3:愛媛、4:松本山雅、5:長野、6:富山~
2023/02/18 【YouTube】 投稿済みの動画 (タイトル一覧へ)
- 関連記事
-