■ J2の第2節J2の第2節。開幕戦はアウェイで長崎と対戦して1対0で勝利して白星スタートを切ったジェフ千葉はホームのフクダ電子アリーナでモンテディオ山形と対戦した。山形は開幕戦はアウェイで甲府と対戦したが2対1で競り勝った。後半の終盤に途中出場したMFチアゴ・アウベスがPKを獲得。PKを自ら決めて勝ち越しに成功した。どちらも開幕戦はアウェイで勝利したので開幕2連勝を狙うチーム同士の対決となった。
ホームの千葉は「4-2-2-2」。GK新井章。DF松田陸、新井一、鈴木大、矢口。MF小林祐、田口、末吉、見木友。FW呉屋、小森。今シーズンは右SBとCBの両方をこなすDF松田陸のポジションが流動的。開幕戦は「3-1-4-2」に近い布陣だったがこの日は「4-2-2-2」に近い布陣となった。ただ、現代サッカーは攻撃時と守備時の並びが異なるチームは多いのでシステム上の表記にこだわる意味はあまりない。
対するアウェイの山形は「4-2-3-1」。GK後藤雅。DF川井、西村慧、野田裕、小野雅。MF藤田息、南、イサカ・ゼイン、後藤優、加藤大。FWデラトーレ。開幕戦の前半に負傷交代となったCBのDF熊本は「左腓腹筋内側の肉離れで全治6週間~8週間」と診断されてしばらく離脱することになった。代わって大宮からの期限付き移籍となるDF西村慧がスタメンで起用された。MFチアゴ・アウベスはベンチスタートとなった。
■ 2連勝を目指す両チームの対戦は・・・。試合の前半はホームの千葉ペースになった。前半6分にMF末吉のパスから大卒ルーキーのFW小森にビッグチャンスが訪れたがシュートはクリーンヒットせず。大きなチャンスを逃した。前半19分にはMF熊谷アンドリューに代わってスタメン出場したMF小林祐の力強いボール奪取からカウンター。FW呉屋がダイレクトでつないだボールを受けたFW小森にビッグチャンスが到来。左足で決めて千葉が先制に成功する。
FW小森は開幕から2戦連発となった。1点を追う山形は前半45分にMF南のサイドチェンジのボールを受けた右SHのMFイサカ・ゼインがドリブルで前進。持ち運んでから右足を振り抜くとこれが鮮やかに決まって1対1の同点に追いついた。前半はほぼ千葉ペースだったが最後の最後で山形が追いついた。さらに後半17分にもMF加藤大のパスを受けたFWデラトーレがコース隅にシュートを決めて逆転ゴールを奪った。
後半38分にもCKから新加入のDF小野雅が左足で鋭いクロスを入れると待っていた途中出場のMFチアゴ・アウベスが合わせてダメ押し点を奪った。MFチアゴ・アウベスは2試合連続で途中出場でゴールを奪った。試合は3対1で山形が勝利。開幕2連勝となった。山形は次の3節ならびにその次の4節もアウェイ戦となる。5節の町田戦が待望のホーム開幕戦になるがこれ以上ないほどの最高のスタートを切った。
■ 内容は非常に良かったジェフ千葉だが・・・。前半45分にMFイサカ・ゼインの同点ゴールが生まれて山形が1対1の同点に追いつくまでは千葉が攻守に圧倒した。山形はなかなか良さを出せず。FW小森のゴールシーン以外にも千葉には大きなチャンスがいくつかあった。合計のシュート数も千葉が19本、山形は12本。小林慶監督を招聘した千葉のサッカーは非常に良かったので「1対3の敗戦」というのは千葉のサポーターにとっては受け入れにくい結果である。
千葉にとっては勿体ない試合になったが前半45分の失点シーンは時間帯などを考えると前がかりになりすぎた。左SBのDF矢口は相当に高い位置を取っていたので戻り切れず。「DF矢口が上がったスペースを上手く突いた山形が巧みだった。」ということも出来る。後半17分の逆転ゴールのシーンは中盤で激しいボールの奪い合いが行われた後、山形の方にボールがこぼれてカウンターからゴールが生まれた。
十分に勝てるチャンスはあったので千葉にとっては悔いの残る試合になったが注目の大卒ルーキーのFW小森は2戦連発。フォワードの選手の退団が多くて駒が不足していたフォワード陣の救世主になりつつある。際立つレベルのスピードやテクニックや身体能力やサイズがあるわけではないがすべての能力が標準以上。ボールを受けて起点役にもなっている。万能型のフォワードであり、万能型のストライカーと言える。
中盤で目立ったのはMF小林祐だった。MF熊谷アンドリューはベンチ外。スタメンのチャンスを得たが出色の出来だった。もともと高いボール奪取力に定評のある選手だったがこの日はエゲツナイと言うしかないレベルで刈り取り役になった。ボールを奪った後のプレーも正確で、かつ、的確だった。先制ゴールの場面もボールを奪った後、しっかりと前の選手に正確なボールを供給して得点のきっかけを作った。
■ アウェイの山形が3対1で逆転勝利!山形は前半はほとんど良さを出せなかった。千葉の激しい守備が機能して危ないエリアでボールを失うシーンが目立った。1失点目も中盤でのロストがきっかけ。出来は良くなかったが前半終了間際に同点に追いつけたのは非常に大きかった。開幕戦でもFWデラトーレの先制ゴールをアシストしたMFイサカ・ゼインが持ち味であるスピードと推進力を生かして右サイドを突破。最後は自らシュートを放った。
2022年は横浜FCでプレーしたが当時の横浜FCは3バックだったので右WBでプレーする機会がほとんどだった。山形は4バックなのでポジションが注目されたがここまでは右SHで起用されている。川崎Fのときは右SBにもトライしたが攻撃力の高い選手なので右SBや右WBよりも本来のポジションである右SHの方が良さは出しやすい。攻撃的で、かつ、サイド攻撃が持ち味の山形で大きく飛躍する可能性は高い。
逆転ゴールを決めたのはFWデラトーレだったが2試合連続ゴールとなった。前半41分にMFイサカ・ゼインのパスから決定機を迎えたが前半で目立ったのはこのシーンのみ。ほとんどプレーに絡めなかった。起点になる仕事もほぼできなかったがさすがはストライカーである。後半17分に訪れた2度目のビッグチャンスはしっかりとゴールに結びつけた。FWディサロ・燦・シルヴァーノが退団して彼にかかる期待は大きい。
3点目を挙げたMFチアゴ・アウベスも2戦連発となったがアシストを記録したのは新加入のDF小野雅だった。大宮からの完全移籍となるが「左利きの左SB」というのは補強ポイントだったので大きな補強になった。ここ数年はDF山田拓やDF川井など右利きの選手を左SBで起用するケースが多かったがDF小野雅はスペシャルな左足を持っている。ビルドアップも得意なので左サイドは相当に強力になった。
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