■ Jリーグがいよいよ開幕2023年のJリーグがいよいよ開幕した。スキッべ監督になって2年目のサンフレッチェ広島はホームのエディオンスタジアムでコンサドーレ札幌と対戦した。広島は待望の新スタジアムが今冬に完成予定となっている。エディオンスタジアムでホームとして戦うのは2023年がラストとなる。ペトロヴィッチ監督になって早くも6年目となる札幌はここ4年間は連続で中位に甘んじている。10位→12位→10位→10位となる。
ホームの広島は「3-4-2-1」。GK大迫。DF塩谷、荒木、佐々木翔。MF松本泰、野津田、中野就、東俊希、満田、川村。FWナッシム・ベン・カリファ。10番のMF森島司、ベテランのMF柏はベンチ外。好調と伝えられていた19歳のFW棚田もベンチ外となった。MF藤井智(→鹿島)ならびにDF野上(→名古屋)が抜けた右WBは大卒ルーキーのMF中野就が開幕スタメンを勝ち取った。MF志知はベンチスタートとなった。
対するアウェイの札幌は「3-4-2-1」。GK菅野。DF田中駿、岡村大、福森晃。MF宮澤裕、荒野、浅野雄、菅大輝、金子拓、青木亮。FWキム・ゴンヒ。今オフも選手の入れ替えは少なかったが広島から完全移籍したMF浅野雄が右WBの位置で開幕スタメンとなった。いきなりの古巣対決となる。東京Vから獲得したU-21日本代表のDF馬場晴はベンチスタート。来日2年目のFWキム・ゴンヒが1トップの位置で起用された。
■ 試合は0対0で終了した。雨の中での試合になったがホームの広島がペースを握る展開になった。前半17分にMF満田のCKから186センチのDF荒木が高い打点からヘディングシュートを放ったが惜しくもポストに直撃する。さらに前半26分にはDF塩谷のパスを受けたMF川村が得意の左足でシュートを放ったが枠を捉えることが出来ない。前半47分にもCKからDF荒木がヘディングシュートを放ったが決められず。前半は0対0で折り返した。
後半も広島ペースになった。後半18分にはMF川村のパスを受けたFWナッシム・ベン・カリファがエリア内でフリーの状態でシュートを放ったが決められず。後半22分と後半23分には連続でMF川村にチャンスが訪れた。後半29分にもMF野津田のCKからDF佐々木翔が後ろに流したボールをMF川村がフリーでヘディング。「決まった!」と思われたが至近距離からのシュートをGK菅野がビッグセーブで防いだ。
リプレーを見るとゴールラインを割っていたようにも感じられた。相当に微妙なシーンだったがノーゴールと判定された。劣勢の展開になった札幌は終盤になるとチャンスを作るようになった。後半45分にはMF菅大輝が得意の左足でシュートを放ったが惜しくもポストに直撃して先制ゴールとはならず。試合は0対0で終了した。広島は13本のシュートを放ったがGK菅野の神がかり的な活躍もあってゴールを奪えなかった。
■ 不安要素を挙げると左右のWB2022年は3つのコンペティション全てで好成績を残した。リーグ戦は3位、ルヴァン杯は優勝、天皇杯は準優勝だった。充実したシーズンを過ごした広島は当然のことながら「優勝候補の一角」に挙げられているがドロースタートとなった。広島は13本のシュートを放ったが札幌は5本のみ。90分を通してほぼ広島ペースになったがこの日は運がなかった。CKが高確率で大きなチャンスになったが仕留められなかった。
「今シーズンの広島は4バックを採用する可能性がある。」と言われていたが開幕戦は慣れ親しんだ3バックだった。スタメン11人の中で新加入選手は右WBのMF中野就のみ。彼も2022年は特別指定選手としてJ1で1試合に出場しているので新加入選手ではあるが全くのニューフェイスではない。監督も代わらずに継続路線と言えるが「ハイプレス」ならびに「切り替えの速さ」は健在。大崩れすることは考えにくい。
不安要素を挙げると左右のWBになる。この日は右WBはMF中野就、左WBはMF東俊希が起用されたが左右のWBのところからチャンスを作るシーンはほとんどなかった。大卒ルーキーのMF中野就はどちらかというとCB系の選手である。182センチの長身で高さがあるが攻撃が持ち味となる選手ではない。逆サイドのMF東俊希は攻撃に特徴のある選手なので彼に期待が集まったが持ち味を出せなかった。
左右のWBをこなすMF柏は35歳になった。レフティののMF志知を獲得したがMF藤井智とDF野上は移籍を選択した。他にはMF茶島がいてMF満田やMF川村やMF松本大などはWBの位置でもプレーできるが充実度の高いその他の9つのポジションと比べると計算が立ちにくい。MF中野就とDF塩谷とDF佐々木翔を併用するのであればDF塩谷 or DF佐々木翔をWBで使った方がスムーズな攻撃ができるのではないか?
■ MOMは満場一致でGK菅野だろう。札幌は劣勢の展開になったがGK菅野の神がかり的な活躍もあってクリーンシートを達成。アウェイの広島戦ということを考えると勝ち点「1」というのは十分な結果と言える。すでに触れたとおり、なかなかシュートチャンスを作れなかったが後半45分にMF菅大輝にビッグチャンスが訪れた。得意のエリアと角度だったので本当に惜しいシーンだった。「シュートが決まっていたら札幌にとっては最高の結果」と言えた。
広島のプレスは激しいので仕方がないところはあるが上手くボールを運べなかった。ボール支配率は札幌が53.7%と上回ったが効果的なパスは広島の方がはるかに多かった。FW興梠(→浦和)がレンタルバックとなったフォワード陣に不安を抱えているがFWキム・ゴンヒは不発。彼にボールが渡ったときは可能性を感じさせるプレーを見せたがそもそもとして彼にボールが渡る機会・回数は極めて少なかった。
彼の問題というよりはチーム全体の問題と言える。いいボールをたくさん届けたいが、札幌もスタメン11人のうち、10人は2022年も札幌でプレーした選手になる。お馴染みの選手たちが今年も開幕スタメンを勝ち取ったが新戦力のMF浅野雄は右WBでスタメン出場して前半のみで交代。45分のみのプレーにとどまったがキレはあった。同じく新戦力のMF小林祐との交代でベンチに下がったがインパクトは残した。
MOMは満場一致でGK菅野になるだろう。GKク・ソンユンが兵役から戻ってきてポジション争いが注目されていたがGK菅野が開幕スタメンをゲット。38歳になったが衰え知らずである。「キーパーの寿命は長い。」とは言ってもGK菅野は179センチ。小柄な選手である。38歳になると瞬発力などは落ちてくると思うが全盛期と変わらないプレーを続けている。後半29分のセーブはこの日のハイライトと言える。
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