■ J2の開幕戦2023年のJリーグがいよいよ開幕した。2022年の途中に城福監督が就任した東京ヴェルディはホームの味の素スタジアムでツエーゲン金沢と対戦した。東京Vは最終的には9位。プレーオフ出場を逃したが最後は6連勝でフィニッシュした。38節から5試合連続で完封勝利を達成するなど上り調子でシーズンを終えた。金沢は柳下監督になって7年目。待望の新スタジアムが2023年の9月に完成する予定になっている。
ホームの東京Vは「4-3-2-1」。GKマテウス。DF宮原、谷口栄、平、奈良輪。MF加藤弘、齋藤功、森田晃、バスケス・バイロン、杉本竜。FW河村慶。東京Vは今オフもDF馬場晴やFW佐藤凌が流出したが実績のあるDF宮原などを獲得した。注目の新戦力のFWマリオ・エンゲルスはベンチスタート。大卒2年目のFW河村慶が1トップの位置で起用された。2023年は28試合で3ゴール3アシストという成績だった。
対するアウェイの金沢は「4-2-2-2」。GK白井。DF小島雅、庄司、井上竜、毛利。MF小野原、藤村、奥田晃、石原崇。FW林誠道、ジェフェルソン・バイアーノ。大卒ルーキーのDF井上竜が開幕スタメン。186センチの長身で高さとビルドアップが武器となる。今オフの金沢はクラブ史上最大級の大型補強を敢行したがDF小島雅、MF奥田晃、MF石原崇、FWジェフェルソン・バイアーノはスタメンで起用された。
■ MF加藤蓮がヘディングで先制ゴール!試合はホームの東京Vペースになった。スタメンの半数ほどが入れ替わった金沢はなかなかリズムをつかめない。優勢に試合を進める東京Vだったが決定機は作れず。ミドルシュートで相手ゴールを脅かしたがゴールは奪えずに前半は0対0で折り返した。迎えた後半開始から東京VはMFバスケス・バイロンとMF杉本竜を下げてFW阪野とMF加藤蓮を投入。優勢だった東京Vが先にテコ入れを図った。
後半も東京Vペースは変わらなかったが後半23分に右サイドにポジションを映したMF河村慶が持ち味であるスピードを生かして縦に突破してから精度の高いクロスを供給すると途中出場したMF加藤蓮がヘディングで合わせて東京Vが先制に成功する。MF加藤蓮はゴール前でフリーになっていた。大卒2年目となるMF加藤蓮は今シーズン初ゴール。大卒1年目だった昨シーズンは30試合で3ゴールを挙げている。
さらに後半26分にはFKの流れからMF河村慶が右足でネットを揺らしたがオフサイドの判定でゴールは認められず。後半49分にはMF北島祐のパスから抜け出したMF加藤蓮がキーパーと1対1の決定機を迎えたが同じく決めることは出来ず。追加点を奪うことは出来なかったが1対0で勝利した東京Vが開幕戦を制した。オフの移籍市場で大型補強を敢行した金沢は攻守とも精彩を欠いた。黒星スタートとなった。
■ 東京Vの勢いは続いているのか?東京Vは昨シーズンの終盤戦は破竹の快進撃を見せた。主力のほとんどが残留していたら有力な昇格候補の1つに挙げられたと思うが今オフもDF馬場晴やFW佐藤凌やDFンドカ・ボニフェイスなどが流出した。それもあって前評判はあまり高くないがこれでリーグ戦は通算7連勝。6試合連続の完封勝利となった。勝ち癖が付いており、連勝記録ならびに連続完封勝利記録がどこまで続くのか?は大いに注目される。
次の2節は大分戦(A)、3節は甲府戦(H)、4節は徳島戦(A)となる。当分の間は東京Vの戦いから目が離せないが金沢を相手に完勝だった。スコアこそ、1対0と僅差だったが内容的には相手を圧倒した。東京Vの放ったシュートも7本だけなのでそこまでシュートチャンスを作れなかったが金沢のシュートは4本だけ。ほとんどチャンスを作らせなかった。追加点を奪えなかった点は課題と言えるがいい内容の試合を見せた。
ヒーローになったのは途中出場のMF加藤蓮だった。後半頭から登場してヘディングでネットを揺らした。ユーティリティーな選手なのでいろいろなポジションでプレーできるが2022年はほぼ左SBだった。この日はもう少し前目のポジションでプレーしたが上手くゴール前に入ることが出来た。アシストをしたのはMF河村慶だったが縦への仕掛けとクロスが目立った。攻撃の中心候補として大きな期待が集まる。
記録を調べてみると「6試合連続完封勝利」というのはクラブ初。これまでの最長は「5試合連続」だった。ロティーナ監督時代の2017年の序盤に5試合連続完封勝利を達成している。また、「7連勝」となったが最近では2007年に8連勝、2009年に6連勝を達成している。次の試合で勝利できるとFWフッキがいたときに記録した8連勝に並ぶことが出来るがクラブ史上最長は1995年の15連勝。さすがは名門クラブである。
■ 大型補強を敢行した金沢だったが・・・。敗れた金沢は攻守にいいところが少なかった。今オフは特に攻撃陣の強化に成功してFWジェフェルソン・バイアーノ、MF奥田晃、MF加藤潤、MF石原崇の獲得に成功。13ゴールを挙げたエースのFW林誠道の引き留めにも成功したので攻撃陣は充実した。得点力アップに成功したかに思えたがいい形は作れず。FW林誠道とともに得点源になることが期待されるFWジェフェルソン・バイアーノも不発に終わった。
こちらは次の2節は大宮戦(A)になる。前評判があまり高くない大宮を相手に攻撃陣がどこまで躍動できるのか?は興味深いがFWジェフェルソン・バイアーノだけでなくMF奥田晃もMF石原崇もほとんど良さを出せず。上手くボールを保持できなかったこともあって期待の新戦力は総じて低調だった。途中出場してボランチの位置で起用されたMF加藤潤もそこまで良さを出せず。見せ場の少ない試合になってしまった。
先のとおり、今秋に新スタジアムが完成して2024年から新スタジアムで活動することになった。J2での過去最高成績は2019年の11位。「新スタ元年をJ1で迎える。」というのは現実的ではないがこれだけの補強を行ったので最低でもプレーオフ争いには絡みたい。柳下監督は選手を固定するタイプの監督なので当分はこの日のスタメン11人が基本になると思うが出遅れるとプレーオフ争いに参加するのは難しくなる。
注目はFWジェフェルソン・バイアーノになる。2018年は水戸、2019年は山形でプレーした経験がある。J2通算では68試合で18ゴール。水戸で11ゴール、山形で7ゴールを記録した。186センチと高さがあって身体的な能力も高い。大きな期待を集めているがすべての選手にハードワークを求めるのが柳下監督のサッカーである。前線からの守備など要求されるタスクをこなせないと干される可能性が高まる。
★ 現在の投票数 → 32票
→ 最大で10チームまで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー
2023/01/11 【J2編】 2023年の順位予想 ~17:山口、18:大宮、19:栃木SC、20:秋田、21:藤枝、22:群馬~
2023/01/11 【J2編】 2023年の順位予想 ~11:千葉、12:いわきFC、13:金沢、14:甲府、15:熊本、16:水戸~
2023/01/12 【J2編】 2023年の順位予想 ~6:磐田、7:長崎、8:山形、9:大分、10:東京V~
2023/01/12 【J2編】 2023年の順位予想 ~1:清水、2:仙台、3:徳島、4:岡山、5:町田~
2023/01/16 【J2編】 2022年-2023年 オフの補強の最終評価 ~17:栃木SC、18:山形、19:大宮、20:磐田、21:熊本、22:秋田~
2023/01/16 【J2編】 2022年-2023年 オフの補強の最終評価 ~11:いわきFC、12:大分、13:山口、14:群馬、15:長崎、16:東京V~
2023/01/17 【J2編】 2022年-2023年 オフの補強の最終評価 ~6:甲府、7:水戸、8:千葉、9:清水、10:藤枝MYFC~
2023/01/17 【J2編】 2022年-2023年 オフの補強の最終評価 ~1:仙台、2:町田、3:徳島、4:岡山、5:金沢~
2023/02/18 【YouTube】 投稿済みの動画 (タイトル一覧へ)
- 関連記事
-