■ Jリーグがいよいよ開幕2023年のJリーグがいよいよ開幕した。昨シーズンは13位に終わったヴィッセル神戸はホームのノエビアスタジアムでアビスパ福岡と対戦した。福岡も昨シーズンは14位と残留争いに巻き込まれた。ともに巻き返しを図るシーズンになる。吉田孝行監督が続投した神戸はオフにFWジェアン・パトリッキやMF齊藤未やDF本多などを獲得した。福岡は開幕直前に元・日本代表のMF井手口(セルティック)を獲得した。
ホームの神戸は「4-1-2-3」。GK前川。DF酒井高、山川哲、本多、初瀬。MF齊藤未、山口蛍、井出。FW武藤嘉、大迫、汰木。2月4日(土)に行われた松本山雅とのPSMのときはDFトゥーレルとMF大崎玲がスタメンだったがこの日は欠場。松本山雅戦は左SBで起用されたDF本多がCBに回ってDF初瀬がスタメン出場。中盤もMF齊藤未がアンカーの位置に下がって東京Vから獲得したMF井出がスタメンとなった。
対するアウェイの福岡は「3-4-2-1」。GK村上。DFドウグラス・グローリ、奈良、宮大樹。MF中村駿、前寛之、湯澤洋、亀川、紺野、ルキアン。FW山岸祐。昨シーズンは基本は4バックだったがラスト3試合は3バックを採用した。3バックに変更して2勝1分けと結果が出たこともあって3バックを継続。FW山岸祐が1トップの位置で起用された。新加入のMF井手口はベンチスタート。FW佐藤凌もベンチスタートとなった。
■ 波状攻撃から後半25分に神戸が先制試合はほぼ互角の展開で進んでいく。福岡は2シャドーの一角で起用された新加入のMF紺野のドリブルからいくつか惜しいシーンを作った。スタメン11人が全員日本人となった神戸は前半23分にCBのDF本多の裏へのパスから抜け出したFW大迫がキーパーと1対1に近い決定機を迎えたが右足のシュートは枠を捉えることが出来ない。「決めないといけないシュートだった。」と言える。前半は0対0で折り返した。
0対0で迎えた後半12分に神戸はMF井出を下げてMF佐々木大樹を投入。後半21分にはキーマンであるFW汰木を下げてC大阪から獲得したFWジェアン・パトリッキを投入すると後半25分に波状攻撃を見せる。FW武藤嘉が競ってこぼれたボールをFWジェアン・パトリッキが右足で決めてホームの神戸が先制に成功する。FWジェアン・パトリッキはいきなり大仕事をした。神戸にとっては待望の先制ゴールとなった。
1点を追う福岡は後半32分にFW山岸祐、DFドウグラス・グローリ、MF前寛之を下げてFW佐藤凌とDF三國ケネディエブスとMF井手口を投入。後半47分に新加入のMF井手口にシュートチャンスが訪れたが左足のシュートはクリーンヒットしなかった。終盤は長身のDF三國ケネディエブスを最前線に置くパワープレーを敢行したがゴールを奪うことは出来ず。1対0で勝利した神戸が開幕戦で勝ち点「3」を獲得した。
■ FWジェアン・パトリッキがさっそく決勝ゴール神戸は昨シーズンは開幕ダッシュに大失敗した。開幕から11試合勝ちなしと大きく出遅れたことを考えると初戦で勝ち点「3」を獲得できたのは非常に大きい。開幕直前にアクシデントが発生してDFトゥーレルなど主力と目される選手が数名欠場となったが代わりに起用されたDF初瀬やMF井出なども奮闘した。途中出場したMF佐々木大樹もクロスからゴールに絡んだので神戸にとっては収穫の多い試合になった。
チャンスを作りながら決められない展開になったが新加入のFWジェアン・パトリッキがチームを救った。昨シーズンはC大阪でプレーして28試合で5ゴールを記録したが5ゴール全て途中出場の時に記録している。そのうちの3つは後半の終了間際での値千金の決勝ゴールだったので勝負強さには定評がある。神戸にはFW汰木がいるので同じようにスーパーサブ的な起用法になると思うが大きな戦力と言える。
中盤はMFセルジ・サンペールやMFイニエスタは不在。MF扇原はベンチスタートだった。中盤の組み合わせがどうなるのか?はまだ分からないが期限付き移籍となるMF齊藤未が早くも存在感を発揮している。松本山雅戦ではインサイドハーフで起用されてこの日はアンカーの位置だったが2つのポジションとも上手くこなした。2つのポジションとも難なくこなせることを早い段階で示せたのは本人にとっては大きい。
最終ラインはDFトゥーレルが不在。不安はあったがクリーンシートを達成した。こちらも新加入のDF本多が大きな存在感を発揮している。昨シーズンは京都で15試合のみ。プレー時間は620分のみと出番は限られたが「左SBならびにCBでプレーできるレフティ」として早くも神戸で欠かせない戦力になっている。オフの神戸の補強に対する一般的な評価はあまり高くなかったがここまで新加入組が上手く馴染んでいる。
■ 「3-4-2-1」を採用するアビスパ福岡福岡も昨シーズンは開幕から4試合は勝ちなしだった。3試合連続で引き分けた後、4節の柏戦(A)は敗れて5節のG大阪戦(A)で初勝利を挙げた。開幕5試合の成績は1勝1敗3分けなのでそこまで悪い成績ではなかったが今シーズンも開幕戦は勝てず。シュート数は神戸が7本だったのに対して福岡は8本。シュート数では相手を上回ったがビッグチャンスはほとんど作れず。攻撃の迫力はあまりなかった。
昨シーズンの終盤戦で採用して結果が出た「3-4-2-1」を採用しているが高さや強さのあるCBを3人起用できるのは利点になる。中央の守備は堅くてセットプレーは攻守ともに武器になるだろう。その一方で攻撃面は前の3人にかかる負担が大きくなる。右WBのMF湯澤聖、左WBのMF亀川はそこまで攻撃力の高い選手ではないのでFW山岸祐、MF紺野、MFルキアンが相当に頑張らないと決定機は作れない。
2022年は34試合で29得点のみ。得点力アップを果たさないと今シーズンも残留争いに巻き込まれる確率は高まる。Jリーグの監督として実績を積み上げてきた長谷部監督の采配に注目が集まるがFC東京から完全移籍で獲得したMF紺野はJリーグでも屈指の打開力を持っている。「4-2-2-2」の右SHよりも「3-4-2-1」の右シャドーの方が打開力があってシュート力もあるMF紺野の良さは出しやすいと考えられる。
ただ、「3-4-2-1」になると攻撃的なキャラクターの選手は3人しか使えない。FW山岸祐はほぼ不動。MFルキアンやMF紺野も外しにくいので東京Vから獲得したストライカーのFW佐藤凌はスタメンでは使いにくくなる。その一方で開幕直前にFWジョン・マリ(→リゼスポル)の移籍が決まって外国人枠には余裕はある。助っ人の補強に動いている最中だと思うがストライカー or チャンスメーカーを獲得したい。
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