■ Jリーグがいよいよ開幕2023年のJリーグがいよいよ開幕した。2022年のJ1で17位となってまさかのJ2降格となった清水エスパルスはホームのIAIスタジアム日本平で水戸ホーリーホックと対戦した。GK権田、FWチアゴ・サンタナ、MF松岡大、MF乾、DF鈴木義など主力がたくさん残留した清水は「優勝候補の筆頭」に挙げられている。水戸はJ2で24年目のシーズンとなる。2003年と2019年の7位というのがJ2での最高成績となる。
ホームの清水は「3-4-3」。GK権田。DF高橋祐、井林、鈴木義。MF松岡大、ホナウド、吉田豊、山原。FW北川航、チアゴ・サンタナ、カルリーニョス・ジュニオ。開幕前に怪我をしたMF乾は欠場。3バックを採用した。新加入のDF高橋祐は右ストッパーでスタメン出場。2014年以来なので9年ぶりの復帰となるMF吉田豊は右WBでスタメン出場となった。FWチアゴ・サンタナは2月4日に30歳の誕生日を迎えた。
対するアウェイの水戸は「4-2-2-2」。GK山口瑠。DF村田航、楠本、タビナス・ジェファーソン、大崎航。MF安永、前田椋、武田英、小原。FW唐山、安藤瑞。スタメン11人はいばらきサッカーフェスティバルで鹿島に勝利した試合と全く同じとなった。この時はMF武田英とDF村田航がゴールを決めている。青森山田高出身で21歳のMF武田英は浦和からの期限付き移籍となる。2022年はJ2の大宮でプレーした。
■ チャンスを生かせずにホームで引き分け。試合はいきなり清水が大チャンスを作った。前半2分にGK権田のロングキックから抜け出したFW北川航がキーパーと1対1の決定機を迎えたが決められなかった。水戸も前半14分にエリア内でボールを受けたFW唐山がドリブルで相手をかわしてから左足でシュートを放ったがバーに直撃する。さらに前半22分にはCKからゴール前でドフリーのFW唐山に大チャンスが訪れたがバウンドが合わず。チャンスを逃した。
先制ゴールの欲しい清水は前半33分にFW北川航、前半43分にFWチアゴ・サンタナがチャンスを迎えたが決められず。試合は0対0で折り返した。迎えた後半開始から清水はCBのDF井林を下げてサイドアタッカーのMF中山克を投入。「4-2-2-2」にシステムを変更した。後半も引き続いて清水がたくさんのチャンスを作る展開になったが後半17分のFWチアゴ・サンタナの決定機はGK山口が好セーブで防いだ。
後半23分にはゴール右寄りの絶好の位置でFKを獲得するとDF山原が右足で狙ったがバーに直撃する。後半46分には途中出場したMFベンジャミン・コロリにチャンスが訪れたがキーパーが好セーブ。こぼれ球に反応したMF西澤健もゴールに押し込むことは出来なかった。清水は15本のシュートを放ったが決定力を欠いて0対0で終了。勝ち点「1」からのスタートになった。水戸は粘り強く戦って勝ち点をゲットした。
■ 「大本命」と言われる清水はドロー発進。FW鈴木唯(→RCストラスブール)、DF立田(→柏)、DF片山瑛(→柏)は流出したものの、大半の主力が残留した清水はJ2の中では断トツの戦力を誇る。「J1復帰はノルマ」と言えるが開幕戦はゴールが遠かった。これだけの巨大戦力を誇るチームなので対戦相手は「ドローでもOK」という戦いを選択する機会が多くなると思われる。高い集中力を発揮して守る相手からゴールを奪えないようだと勝ち点は伸び悩む。
無得点に終わったがチャンスをたくさん作れた点はポジティブに考えられる。FW北川航とFWチアゴ・サンタナには少なくとも2つの大チャンスが訪れた。他にもDF山原他のFKがバーに直撃したシーンもあった。決定機は作れたので攻撃はそこまで悪くなかったが「意図を持ってボールを回してチャンスを作る。」というよりは「タレントたちが個の力を発揮して半ば強引にチャンスを作る。」という場面が多かった。
就任2年目のゼ・リカルド監督がどんなサッカーを見せるのか?は注目点に挙げられるが3バックよりも4バックの方がベターと言える。前半は3バックを採用して後半は4バックだったがたくさんいる攻撃的なポジションのタレントを有効に活用するためにも4バックメインで戦うのがベターと考えられる。「3バック=守備的」、「4バック=攻撃的」とは一概には言えないがメンバー構成を考えると4バックの方が合っている。
どのポジションも競争は激しいが特に熾烈なのはフォワードと2列目になる。MF乾が怪我で欠場してMF白崎やMF神谷優はベンチ外となったがそれでもこれだけのタレントがいる。2022年の後半戦は山形で大活躍したFWディサロ・燦・シルヴァーノも現状はフォワードのサブとなる。攻撃陣の層の厚さはJ2の中では群を抜いているが競争は激しいので結果を残さないと出番は得られない or 減っていくだろう。
FW北川航が決定機でシュートを決められなかったことはドローの一因と言える。2022年は途中で加入して10試合で1ゴール。欧州に移籍する前のFW北川航とは程遠かった。2トップを採用する場合でもJ1の得点王であるFWチアゴ・サンタナは不動なので残りの枠は「1」のみ。FWディサロ・燦・シルヴァーノ、FWオ・セフン、FWカルリーニョス・ジュニオ、FW森重が競争相手なのでライバルは強力である。
■ GK山口瑠伊が好セーブを連発して無失点!水戸はアウェイの清水戦ということを考えると『勝ち点「1」でも十分な結果」と言える。先日の鹿島戦はホームで勝利したが鹿島戦に続いてJ1のオリジナル10を相手にいい戦いを見せた。水戸は今シーズンも非常に若いチーム構成になっているが大きな自信になっただろう。鹿島戦は2対0で勝利したがこの日もクリーンシートを達成。DF鈴木喜(→岡山)が流出したがDF楠本を中心に守備陣は奮闘している。
目立つのはGK山口瑠の活躍になる。若い頃に欧州に渡って経験を積んで2022年に日本に戻ってきたがJ2で34試合に出場した。187センチなのでサイズにも恵まれているがシュートストップの技術は相当に高い。24歳とキーパーとしては若いことを考えると前途洋々である。「オフ期間中は複数のJ1のクラブからオファーがあった。」と報じられているが獲得に興味を示すクラブがたくさんあったのも納得できる。
清水が相手なので攻め込まれる時間帯は長くなったがいくつか決定機を作った。G大阪からの期限付き移籍の期間を延長して水戸に残留したFW唐山は先の鹿島戦ではあまり良さを出せなかったがこの日は2つほど大チャンスを迎えた。惜しくもシュートは決まらなかったがパフォーマンスはまずまず良かった。後半8分にFW安藤瑞が怪我をして交代となったが交代で出場したFW梅田魁はあまり良さを出せなかった。
フォワード陣は12ゴールを挙げてチーム内得点王になったFW木下(→京都)が流出した。ここまでの2試合はFW安藤瑞とFW唐山の2トップになっているがFW梅田魁がいて大卒ルーキーのFW寺沼の評判も良い。FW寺沼は188センチ/88キロの巨漢フォワード。身体能力も非常に高い大器である。FW寺沼は父親がガーナ人、母親が日本人となる。近年の水戸は両親のどちらか or 両方が外国にルーツを持つ選手が多い。
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