■ Jリーグがいよいよ開幕2023年のJリーグがいよいよ開幕した。2021年のJ2を制して「J1復帰」を果たしたが2022年はJ1で最下位。「1年でのJ2降格」となったジュビロ磐田はホームのヤマハスタジアムでファジアーノ岡山と対戦した。ともに上位候補に挙げられているが磐田は例の問題で今オフと今夏の補強が禁止となったので新たに選手を補強することは出来なかった。異例のオフとなった。岡山は「初のJ1昇格」を目指すシーズンとなる。
ホームの磐田は「4-2-3-1」。GK梶川。DF鈴木雄、伊藤槙、リカルド・グラッサ、松本昌。MF針谷、山本康、ジャーメイン良、山田大、大津祐。FW杉本健。J3の北九州から復帰したボランチのMF針谷がスタメン出場。43歳になったMF遠藤はベンチスタートとなった。MF針谷以外の10人は昨シーズンも磐田でプレーした選手になる。近年は3バックを採用するケースが多かったが横内監督が就任して4バックに移行した。
対するアウェイの岡山は「4-4-2」。GK山田大。DF河野諒、柳育崇、ヨルディ・バイス、鈴木喜。MF輪笠、田中雄、佐野航、ステファン・ムーク。FW櫻川ソロモン、坂本一。こちらは左SBのDF徳元ならびに豪州代表のFWミッチェル・デュークが流出したがDFヨルディ・バイスなど大半の主力は残留。FW櫻川ソロモン、FW坂本一、MF田部井涼、MF井川、MF川谷など有望視される若手をたくさんレンタルで獲得した。
■ 追い上げた磐田だったが追いつくことは出来ず・・・。上位候補同士の直接対決は激闘になった。前半26分にアウェイの岡山が右サイドのCKを獲得するとCBのDF柳育崇が落としたボールに反応したパリ世代のFW櫻川ソロモンが上手く押し込んで岡山が先制に成功すると前半31分にはエリア内でMF佐野航のパスを受けた19歳のFW坂本一が右足で決めて大きな追加点を奪った。前半は岡山が優勢。若手が躍動して2対0とリードしてハーフタイムに突入する。
0対2の磐田は後半開始からMF針谷とMF大津祐を下げてMF遠藤とMFドゥドゥを投入。テコ入れを図ると試合の主導権を握るようになったが後半9分に岡山がカウンター。FW櫻川ソロモンのシュートはゴール前に戻って来たDFリカルド・グラッサが体を投げ出して防いだがこぼれ球をMF佐野航が押し込んで3点目を奪った。U-20日本代表に選ばれた高卒2年目のMF佐野航は1ゴール1アシストの大活躍だった。
3点を追う磐田は後半19分に191センチの長身ストライカーのFW後藤啓を投入すると後半44分に途中出場した左SBのDF松原后のグラウンダーのクロスからFW後藤啓が合わせて1点を返すと後半47分にもCKの流れからMF遠藤が高精度のクロスを入れるとFW後藤啓が頭で合わせて1点差に迫った。17歳のFW後藤啓はJリーグのデビュー戦で2ゴールを挙げた。追い上げた磐田だったが追いつくことは出来ず。
■ 期待の若手トリオが揃い踏み!3対2で何とか逃げ切った岡山が勝ち点「3」を獲得した。1点差になった後、後半51分にはMF金子大に決定機が訪れた。同点になってもおかしくないシーンだったので岡山にとってはヒヤヒヤの展開になったが何とか守り切った。「試合の締めくくり方」に課題を残したがそれでも期待の若手トリオがそろってゴールをゲット。一時は3対0とリードを奪った。「今年の岡山は強い。」ということを印象付ける試合になった。
結局、FW櫻川ソロモンとFW坂本一が1ゴール、MF佐野航は1ゴール1アシストの大活躍だった。この3人にかかる期待は非常に大きかったが開幕戦でしっかりと結果を残した。これは大きな自信になるだろう。FWミッチェル・デュークが流出したので千葉から期限付き移籍のFW櫻川ソロモンにかかる期待は大きい。「彼がどのくらいのゴール数を積み上げるのか?」で岡山の順位や成績は大きく変わるだろう。
FW坂本一やMF佐野航にも同じようなことが言えるが伸び盛りの若手なので「どのくらいの数字を残すのか?」の予想は難しい。ある程度以上の年齢の選手になるとある程度の計算や予想は出来るが若手は予期せぬ大成長を見せることも珍しくない。良くも悪くも計算はしにくいが開幕戦から結果を残せたことはクラブにとっても自身にとっても大きい。FW櫻川ソロモンはCFとして起点になる働きも期待される。
MF佐野航ならびにFW坂本一はともに高卒2年目。U-20日本代表にも選出されている。もうすぐ開幕するU-20アジア杯での活躍も期待されるがこの3人にFWチアゴ・アウベス、MFステファン・ムーク、MFハン・イグォンなどの外国人選手が絡んできて、MF田中雄やMF川谷やMF木村太などの若手も絡んでくるようだと岡山の攻撃陣の破壊力は増す。いずれにしてもJ1昇格に向けて弾みの付く大きな勝利となった。
■ 17歳のFW後藤啓介がJリーグデビュー戦で2ゴールの衝撃!一方の磐田は降格して1年目。トレーニングマッチの結果や内容はあまり良くなかったと言われていたので不安の残る形で開幕戦を迎えたが一時は0対3となった。補強が禁止されたことで選手の入れ替えはほとんどなし。主力級の選手の流出はほぼ無かったが「選手の入れ替えがほとんどない」ということは「昨シーズンの悪い流れを引きずったままで新シーズンを迎える可能性が高い。」と言い換えることが出来る。
降格したチームなど前年のシーズンで良い結果を残せなかったクラブは高確率で主力数名が流出するが主力の顔ぶれが変わることで良くも悪くもチーム内の空気や雰囲気は変わる。今オフの磐田補強禁止によって主力がほぼ変わらずに悪い流れも引きずったままで開幕を迎えたように感じられるが「内容的には悪くないが失点を重ねて気が付くと大差で負けている。」というのは2022年にも何度か見られた。
あのまま0対3で終わっていたら「最悪の開幕戦」になった。0対3になってスタジアムを後にしたサポーター、0対3になってDAZNでの視聴を止めたサポーターは少なくなかったと思うが後半の終了間際に高校2年生で17歳のFW後藤啓が躍動。Jリーグのデビュー戦だったが2ゴールを挙げる活躍を見せた。期待の若手ストライカーがこれ以上ないレベルのインパクトを残したことで後味は悪くない敗戦になった。
FW後藤啓は早くから期待を集めてきたスーパータレントである。日本期待の大型プレーヤーになるが補強禁止という措置が下されなければ飛び級でのトップ昇格はなかったかもしれない。フォワードを補強できたならばこの日のベンチ入りもなかったかもしれないが「スター性のある選手」や「持っている選手」は運にも味方される。一番の弱点だったCFのポジションに新星が登場して磐田の未来は明るくなった。
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