■ 日本代表の人気が爆発中 ドイツならびにスペインを下して2大会連続の決勝トーナメント進出を果たした日本代表の人気が爆発している。大会前は「これだけ直前に日本国民が盛り上がっていないW杯は初めて」と言われたがW杯が開幕してGLの初戦でドイツに勝利したことで一気に注目度が高まった。GLの2試合目のコスタリカ戦で敗れて熱は少し冷めてしまったがGLの3戦目のスペイン戦でも逆転勝利。「死のグループ」を首位で通過した。
W杯のGLの組み合わせが決まったときは「ドイツとスペインの勝ち抜けは確実。2強2弱のグループだ。」と語る人は多かったが日本のみならず、コスタリカも奮闘してE組はかつてないほどの盛り上がった。GLの3戦目の後半25分にコスタリカが2点目を奪って逆転に成功したときは「このままいくと日本とコスタリカが勝ち抜け」というシチュエーションになった。経過を聞いてスペインの監督やスタッフは慌てただろう。
結局、その時間はわずか2・3分で終了した。すぐにドイツが2対2の同点に追いついたが「すぐにドイツが同点に追いついた。」というのは日本にとってもラッキーだった。「このまま負けるとGL敗退」となるとスペインはギアチェンジして攻撃的に出てくる。まだ20分以上は試合時間が残っていたので猛攻撃に耐えきるのはかなり難しかったと思われる。刻一刻と状況が変わる展開は非常にエキサイティングだった。
■ 期待が集まるのはやはりMF三笘 決勝トーナメント進出を果たした日本代表は史上初のベスト8入りを賭けてクロアチアと対戦することになった。前回大会は準優勝。世界屈指の強豪チームである。勝った場合はブラジル vs 韓国の勝者との対戦なのでブラジルが濃厚。いずれにしても簡単には勝ち進めないブロックに入った。ただ、「W杯のベスト8入りのチャンス」というのはなかなか巡ってこない。「何とか頑張ってクロアチアに勝ちたい試合」である。
期待が集まるのはやはりMF三笘(ブライトン)になる。ここまでの3試合はいずれも途中出場になる。スタメンはゼロとなるが3試合とも途中出場で大きな存在感を発揮している。1戦目のドイツ戦は同点ゴールの基点になった。3戦目のスペイン戦は2点目のMF田中碧のゴールをアシストした。このプレーは「直前にボールが出ていたのか?否か?」が大きな話題になったが「出ていなかった。」という結論に達した。
絶対な切り札になっているので次のクロアチア戦も「前半は耐えて後半にMF三笘を投入して勝負に出る。」というのがプランとして考えられる。GLの2戦目のコスタリカ戦も同じような青写真を描いていたと思うが「日本代表の必勝パターン」になっている。ドイツ戦とスペイン戦の前半は押し込まれたが「前半を0対1でしのぐことができればチャンスあり」と思えるのはMF三笘がサブに控えているからである。
■ 黄金世代が中心だったU-20日本代表 W杯で活躍して国民的なヒーローになりつつあるが彼とイメージが重なるのは往年のMF本山である。「MF小野伸、MF稲本、FW高原の黄金世代の1人」として活躍したMF本山を「日本サッカー史上最高のドリブラー」と評する人は少なくない。残留ながらドリブラーとしてのピークの時期は短くて20代の中盤以降は「ドリブラーではなくてリンクマン」として活躍したが全盛期のMF本山のドリブルはスーパーだった。
彼が強烈なインパクトを残したのは1999年のワールドユースになる。黄金世代が中心になったU-20日本代表はMF小野伸、MF稲本、FW高原、MF本山以外にもGK南、DF中田浩、MF遠藤、MF小笠原などタレント軍団だった。後にJリーグで活躍するFW永井雄やFW播戸やDF加地やMF酒井友などもいたので大会前から期待値は極めて高かったが決勝進出という快挙を達成。準優勝という金字塔を打ち立てた。
このチームは「3-4-1-2」を採用したが右WBにはボランチが本職となるDF酒井友を起用して左WBには東福岡高時代に高校3冠を達成したMF本山を起用した。左肩上がりの変則的なフォーメーションだったが左WBで起用されたMF本山が躍動。華麗なドリブルで次々に相手をかわしてチャンスを作った。準優勝に輝いた日本からはMF小野伸とMF本山がベストイレブンに選ばれたがMF本山がチームの主役だった。
■ ドリブラーとしてのピークは短かった。 すでに触れたとおりで怪我の影響もあってドリブラーとしてのピークは短かった。20代の中盤以降はほとんどドリブルをしなくなったので「MF本山にドリブラーのイメージはない。」という人がいてもおかしくない。むしろ、35歳以下のJリーグファンであればそのように記憶していて当たり前だと思うが「ドリブラーとして全盛期だった20歳前後のMF本山は今のMF三笘に引けを取らないドリブラーだった。」と言える。
今のMF三笘と同じでキレとスピードが尋常ではなかった。当時、彼のドリブルに魅了されたのは日本代表のサポーターだけではなかった。1999年のワールドユースはナイジェリア開催だったが現地のナイジェリアのサッカーファンがMF本山のドリブルに魅了されて彼がボールを持つたびに大声援を送った。当時の日本人はMF中田英など数名しか海外でプレーしていなかったが「すごい日本人がいる。」と話題になった。
今大会のMF三笘は左WBでプレーする機会が多くなっているので当時のMF本山と同じ。飄々としたプレースタイルで華麗にドリブルで相手を抜き去るところも同じ。サラサラヘアーをなびかせて相手の守備をズタズタにするところも同じである。守備力や決定力は今のMF三笘の方が上だと思うがドリブルとラストパスは当時のMF本山も負けていない。W杯でMF三笘のプレーを見てMF本山を思い出した人は多いだろう。
・2011/07/15 【ワールドユース】 1999年 黄金世代が世界一に近づいたとき ・2018/06/01 【五輪代表】 往年のMF本山雅志(鹿島アントラーズ)を彷彿させるドリブラーのMF三笘薫(筑波大) ▼ 最新の動画 (2022年11月24日 up済) VIDEO ★ 現在の投票数 → 130票
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