■ FWファビアン・ゴンザレスの移籍問題実際のところ、「オフの移籍市場がカタールW杯の影響をどの程度受けるのか?」の予想は難しい。「移籍が活発になる時期がいつになるのか?」の予想も難しいが磐田がFWファビアン・ゴンザレスの移籍問題でFIFAの紛争解決室(DRC)から9月29日(木)に下部組織を含めた補強の禁止処分を受けたことも移籍市場を取り巻く環境を複雑にしている。今オフならびに来夏の移籍市場での補強がFIFAから禁止された。
ただ、10月19日(水)に磐田側はこの判決を不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴した。すぐにCASから回答が来ることは考えにくいが「CASからの回答がいつ届くのか?」は全くの不明である。上訴中は処分が執行されないので「おそらく、今オフの移籍市場では補強がOKになる可能性大」と言える状況になったがこれまでに明らかになっている話を聞く限りでは磐田側の主張が認められない可能性が高い。
当然、CAS側からあっさりと回答が来て「処分の時期はそのまま」で確定することも全くあり得ない話ではない。結局、「上訴によって今オフの補強は認められそう。」という流れになっているものの、オフの移籍市場で磐田が積極的な動きを見せるのはほぼ不可能である。普通に考えると「いきなりCASから回答が来て自身の2023年の選手登録が不可となる可能性があるチームへの加入」を希望する選手は少ない。
「契約満了になって行き場がなくて引退するか?磐田に加入するか?の2択を迫られた選手」か、「磐田への愛が極めて強い下部組織出身の選手」くらいである。2023年の選手登録が不可になった場合でもプロ選手の場合はレンタル移籍(育成型期限付き移籍)という制度があるので磐田で1年間、飼い殺しになることはまずあり得ないがわざわざ不安定な立場に身を置こうとする選手はよほどの変わり者である。