■ ACLのラウンド16 ACLは決勝Tがスタートした。東地区は日本での集中開催となったがいきなり横浜Fマリノスとヴィッセル神戸が激突した。J1で首位を走る横浜FMに対して神戸は16位と入替戦圏内に位置する。神戸は天皇杯も勝ち残っているので過密日程になる可能性がある。一方の横浜FMはルヴァン杯と天皇杯は敗退済み。J1優勝とACL初制覇を目指している。両チームはJ1の最終節(=34節)でも対戦する予定になっている。
横浜FMは「4-2-3-1」。GK高丘。DF小池龍、實藤、畠中、永戸。MF喜田拓、岩田、西村拓。FW仲川、レオ・セアラ、エウベル。ACLとJリーグは外国人枠のルールが異なる。ACLは「3枠+アジア枠(1人)」なのでDFエドゥアルド、MFマルコス・ジュニオール、FWヤン・マテウスは使えない。FWアンデルソン・ロペスはベンチスタートになった。日本代表のMF水沼やMF藤田譲瑠チマもベンチスタートになった。
対する神戸は「4-2-3-1」。GK前川。DF山川哲、マテウス・トゥーレル、小林友、酒井高。MF山口蛍、大崎玲、飯野、佐々木大樹、汰木。FW大迫。38歳のMFイニエスタはベンチスタート。怪我明けのFW武藤嘉もベンチスタートになった。新戦力のDFマテウス・トゥーレルとDF飯野はスタメン出場。MF汰木は横浜FMユース出身なので古巣対決となる。キーパーはGK飯倉ではなくてGK前川が起用された。
■ 日本勢同士の対戦は3対2で神戸が競り勝つ! 試合は前半7分に神戸が先制に成功する。DF實藤の中途半端な縦パスを奪ってカウンター。MF汰木からのパスを受けたMF飯野がキーパーと1対1の決定機を迎えるとループシュートを決めて先制に成功した。しかしながら、直後の前半9分にFW仲川のクロスからMF西村拓のヘディングシュートが決まってすぐさま横浜FMが1対1の同点に追いついた。右サイドをうまく崩して最後はMF西村拓がフリーになっていた。
追いつかれた神戸だったがその後も試合を優位に進めた。前半15分にはFW大迫の落としからMF山口蛍が得意のミドルシュートを放ったが惜しくもバーに直撃する。さらに前半21分にもFW大迫の落としたボールに反応したMF山口蛍がドフリーでシュートを放ったがGK高丘が好セーブを見せた。立て続けにチャンスを作った神戸は前半28分にMF佐々木大樹のシュートが横浜FMのDF實藤のハンドを誘ってPKを獲得する。
これを自ら決めて2対1と勝ち越しに成功する。2対1で迎えた後半は横浜FMが攻め込んだがGK前川の活躍もあってゴールは奪えず。すると後半35分に高い位置でボールを奪うとMF山口蛍の折り返しを途中出場したMF小田が合わせて大きな追加点を奪った。終了間際に横浜FMは途中出場したFWアンデルソン・ロペスのゴールで1点差に迫ったが追いつくことは出来ず。3対2で競り勝った神戸がベスト8に進出した。
■ 3ゴールをゲット!2年ぶりのベスト8進出! 日本勢同士の激闘を制した神戸は弾みの付く勝利となった。もちろん、ACLで勝ち残ることで今後の日程は厳しくなるが残留争いに巻き込まれるなどいいムードではないことを考えるとカップ戦もおろそかには出来ない。横浜FMを下して勢いに乗ることが出来た。幸いにしてACLの決勝Tはファイナルを除くと(ホーム&アウェイ方式ではなくて)一発勝負で、かつ、日本開催なので例年と比べるとかなりマシである。
MFイニエスタをベンチスタートにしたがこれが成功した。MFイニエスタがいると攻撃の時は違いを生み出せるが守備のときは明確な穴になる。キーパーからボールをつないでくる横浜FMのようなチームを相手にするときは守備の部分での貢献度が低い選手を使うと致命傷になる。神戸U-18出身で若手のMF佐々木大樹を起用したがPKも獲得してゴールもゲット。守備での貢献度も高くてMOM級の活躍を見せた。
先制ゴールを挙げたMF飯野は右SHで躍動した。神戸は右SBが明確な弱点なので「MF飯野を右SBで起用しない。」という選択は不思議に感じるがより高い位置で起用されて目立ちに目立った。抜群のスピードと正確な技術を武器にサイドを制圧して横浜FMの武器である左サイドは機能不全に陥った。今夏に鳥栖からステップアップの移籍を果たしたがACLのような舞台で活躍できると知名度や認知度は高まる。
守備陣は夏の移籍市場でDFマテウス・トゥーレルを獲得できたのが何と言っても大きい。サイズがあってスピードもあるのでCBとしてのポテンシャルは高い。すぐにチームに馴染んで早くも守備の要になっている。軸になる選手がいるとパートナーを組む選手にもプラスの効果がもたらされる。批判の対象になりがちなDF小林友も安定したプレーを見せた。神戸にとっては「今シーズン最高」と言える試合になった。
■ 3失点ともミス。悔やまれる敗戦に・・・。 敗れた横浜FMにとってはショックの大きい敗戦になった。J1で首位の横浜FMに対して神戸は16位。吉田孝行監督になってやや持ち直してきたが調子は良くない。埼玉スタジアム2002での試合となったが、当然のことながら、近場のクラブなので横浜FMのサポーターの方がたくさん来場した。ホームのような雰囲気で戦うことが出来たが序盤から神戸がアグレッシブなプレーを見せたので勢いに押されてしまった。
悔やまれるのは3失点ともミスから喫した点。ショートカウンターからチャンスを作られた。1失点目はDF實藤のパスミス。2失点目もMF喜田拓のパスが弱くて中途半端だった。3失点目はDF永戸のプレーが軽率だった。タッチラインの外に出そうなボールだったので「マイボールのスローイン」と決めつけてスピードを緩めたことが致命的な3失点目につながった。一発勝負の舞台でこれだけミスが出ると難しい。
先のとおり、天皇杯とルヴァン杯は敗退しているので残ったのはリーグ戦のみとなった。4冠を期待していたサポーターはさすがに欲張りだと思うが「2つくらいはタイトルを獲得できるのではないか?」と思っていたサポーターは多いだろう。公式戦はこれで4連敗となったが一時は独走態勢に入ったリーグタイトルの方も黄色信号が灯りつつある。次の試合は延期になった湘南戦(H)になると思うが大事な試合になる。
「外国人を3人しか使えなかった。」というのは横浜FMにとっては痛かった。ブラジル人を6人も擁しているがACLのことを考えるとアジア人(韓国人 or オーストラリア人)も欲しい。「大事なACLの戦いで3/6の外国人を使えない。」というのは非効率的である。3位以内は間違いないと思うので来年もACLを戦うことになると思うが外国人の運用方法は見直したい。CBについてはオフの最優先補強ポイントになるだろう。
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