■ J2の第5節J2の第5節。昇格1年目ながら1勝1敗2分けとまずまずのスタートを切ったロアッソ熊本はホームのえがお健康スタジアムでV・ファーレン長崎と対戦した。長崎は「昇格候補の筆頭」と言われながら開幕から3試合勝ちなしと出遅れた。ただ、4節の大分戦(H)は同じく出遅れた大分を相手に攻撃陣が爆発して4対1で大勝。流れを変えるきっかけをつかんだ。長崎は1勝2敗1分けで勝ち点「4」。14位に位置する。
ホームの熊本は「3-4-3」。GK田代琉。DF黒木晃、菅田、酒井崇。MF河原創、阿部海、竹本、伊東俊。FW坂本亘、高橋利、杉山直。チーム内にコロナの感染者が続出して3月17日(木)の時点で選手7名を含めた計9人の感染者が判明して熊本市からクラスターと認定された熊本は難しい状況になっているが陰性判定が確認された選手のみで試合を行うことになった。15歳で中学3年のFW道脇がベンチに入った。
対するアウェイの長崎は「4-2-2-2」。GK笠原。DF高橋峻、村松航、江川湧、二見。MF加藤大、カイオ・セザール、クリスティアーノ、澤田崇。FWエジガル・ジュニオ、都倉。大勝した4節の大分戦(H)と比べると右SBのみ変更。ダメ押しの4点目を奪ったDF奥井がベンチ外になってDF高橋峻がスタメンで起用された。左SBのDF加藤聖はベンチスタート。U-21日本代表に招集されたので試合後にチームを離れる。
■ 熊本はホーム初勝利!試合の前半はほぼ互角の展開になった。熊本は持ち味である前線からの激しい守備で長崎に自由を与えなかった。0対0のままでハーフタイムに突入しそうな流れだったが前半47分にセットプレーの流れから相手のクリアボールをうまくコントロールした左WBのMF竹本が右足で得意のミドルシュートを決めてホームの熊本が先制に成功する。広島ユース出身で大卒2年目のMF竹本は嬉しいJ2初ゴールとなった。
1対0で迎えた後半10分にはアンカーのMF河原創のサイドチェンジのボールを受けた左ウイングのFW坂本亘がドリブルを開始。中央に切れ込んでから右足で放ったシュートがコース隅に決まって大きな追加点を奪った。売り出し中のFW坂本亘も大卒2年目になるが同じようにJ2初ゴールとなった。0対2になった長崎は後半15分にDF加藤聖とMF山崎亮を投入。FWエジガル・ジュニオはここでベンチに下がった。
後半の半ば以降は長崎ペースになった。後半24分と後半26分にFW都倉が得意のヘディングシュートを放ったが1つ目はJリーグ初出場となるGK田代琉が好セーブ。2つ目もGK田代琉が何とか手に当ててバーに直撃した。後半28分に訪れたMFクリスティアーノの決定機も熊本の選手が体を張って守り切った。2対0で勝利した熊本はホーム初勝利。2勝1敗2分けで7位まで浮上した。敗れた長崎は1勝3敗1分けとなった。
■ 2人のゴールはともにJ2での初ゴール「バトル・オブ・九州」だったがホームの熊本がいい戦いを見せて勝利をつかんだ。この日は大木監督が不在。藤本主税ヘッドコーチも不在だった。ともに体調不良と報道されているが現役時代は広島・熊本・福岡・讃岐などでストライカーとして活躍した高橋泰コーチが指揮を執る非常事態だったが高橋泰コーチも大役を見事にこなした。「監督もヘッドコーチも不在」という苦しい状況の中でつかんだ勝利は価値がある。
大卒2年目の2人がともにJ2初ゴールを決めたが前半終了間際のMF竹本の先制ゴールは大きかった。2021年はJ3で16試合で3ゴール。左サイドで起用されているが熊本のシステムはかなり特殊。左WBというわけではないが左SHというわけでもない。微妙なポジションになるが右足のミドルシュートは得意にしている。中に切れ込んでからのシュートは精度が高い。サイドでハードワークをすることも出来る。
2点目はFW坂本亘の個人技から生まれたが今シーズンは開幕から主力として起用されて良さを存分に発揮している。怪我の影響で出遅れた2021年はJ3で12試合で2ゴールだったが5節で今シーズン初ゴールをゲット。いいスタートを切った。166センチなのでサイズに恵まれた選手ではないが切れ味鋭いドリブルと思い切りのいいシュートでチャンスを作っている。若手主体の近年の熊本はいい選手が次々に出てくる。
攻撃力の高い長崎を相手に無失点で抑えた守備陣は大きな自信を手にしたと思うがJリーグ初出場となったGK田代琉がチャンスを生かした。3節まではベテランのGK佐藤優がスタメンだったが4節は同じくベテランのGK増田がスタメンでプレー。今節はGK佐藤優はベンチスタートでGK田代琉にチャンスが回ってきたが見事に生かした。こういうチャンスを生かせるかどうかでサッカー人生は大きく変わってくる。
■ 出遅れたV・ファーレン長崎敗れた長崎は1勝3敗1分け。大きく出遅れた。4勝1分けで首位の横浜FCとの差は早くも「9」と大きく広がった。まだ5試合を終えた段階とはいっても黄色信号が灯りつつある。4節の大分戦(H)で大勝して雰囲気は変わるかに思えたがこの日は熊本の前線からの激しい守備に苦しんだ。MFクリスティアーノなど実績のある選手がたくさんいる長崎の平均年齢は高め。若手軍団の熊本の勢いに押される形になった。
柏から加入したMFクリスティアーノは開幕から好プレーを続けており、期待通りの活躍を見せている。開幕から5試合連続スタメンのFW都倉も今シーズンは好調。いい状態をキープしている。ボランチのMFカイオ・セザールもいいプレーを見せているがそれ以外の中盤から前目の選手が十分な活躍が出来ていない。FWエジガル・ジュニオはコンディションが今一つ。テクニシャンのMF奥田晃はフィットしきれていない。
各選手の持つポテンシャルの総和は長崎が今シーズンのJ2の中ではナンバー1だと思うのでいずれは噛み合ってくると思うが今のところは噛み合わない。修正能力には定評のある松田浩監督がどう立て直すのか?は注目点に挙げられる。五輪代表に選出された左SBのDF加藤聖は次の6節は代表の活動と重なるのでプレーできない。DF加藤聖が不在となるが代表で活躍していいニュースをクラブに届けたい。
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