■ 開幕戦はスコアレスドロー元・日本代表のFW田中順やDF宇賀神を獲得するなどオフに大型補強を敢行して話題の中心になったFC岐阜は「J3の銀河系軍団」と言われるがいよいよ迎えた開幕戦はアウェイのニッパツでY.S.C.C.横浜と対戦してスコアレスドロー。引き分けスタートとなった。相手の3倍となる15本のシュートを放ったがシュート精度を欠いて最後までゴールを奪うことは出来なかった。次の2節が愛媛FC戦。ホーム開幕戦となる。
ネームバリューのある選手をたくさん抱えているがキャプテンのMF柏木はベンチ外だった。2月18日(金)に電撃加入が発表されたMF石津もベンチ外。DF橋本和やMF本田拓もベンチ外だったがFW田中順とDF宇賀神はスタメン出場。DFフレイレもスタメン出場。FC岐阜に戻ってきたMF庄司とMFヘニキもスタメン出場したのでなかなか豪華なスタメンだったが出場した選手の平均年齢は29.70歳。かなり高い数字だった。
スタメン11人の平均年齢は30.45歳だったが若手のMF窪田稜やMF山内彰などが途中出場でプレー時間を得たこともあって「出場した選手の平均年齢」は少し下がった。ちなみにMF柏木やDF舩津などが名前を連ねるサッカーダイジェストの選手名鑑の予想スタメン(11名)の平均年齢は32.00歳だったので「事前に予想されていたよりはスタメンの平均年齢も低かった。」と言えるがかなりのベテラン軍団である。
■ 過去6年間のJ3の平均年齢は25.93歳2016年~2021年までの6年間のJ3全体の平均年齢は25.93歳となる。開幕戦のFC岐阜の出場した選手の平均年齢と比較すると3.77歳の差があるが23歳以下の選手が主体だったU-23の3チーム(FC東京U-23・G大阪U-23・C大阪U-23)を除くと26.78歳となる。この数字と比較しても2.92歳の差がある。ネームバリューのある選手は総じて年齢が高めなので当然の話になるが良くも悪くも異質なチーム構成になっている。
表1のとおり、J3の直近の6年間で平均年齢が最も高かったのは2019年の藤枝MYFCで29.75歳。続くのは2020年の藤枝MYFCで29.60歳となる。あくまでも開幕戦のみの数字になるが29.70歳のFC岐阜は過去6年間のランキングに組み込むと「2番目に高い数字」となる。3位は2017年の長野で29.40歳、4位は2021年の藤枝MYFCで29.19歳、5位は2020年の鹿児島で29.16歳となるが29歳以上は6チームのみとなる。
J1やJ2と比べるとJ3は若い選手を抜擢するチームが多い。長期スパンでベテラン主体のメンバー構成で戦ったチームというのは一時期の藤枝MYFCと長野と鹿児島とSC相模原くらいである。ちなみに藤枝MYFCは直近の3年間(2019年-2021年)はいずれも29歳を超えているが2022年の開幕戦となる鳥取戦(H)の平均年齢は26.55歳。余裕の展開になって終盤は若手を起用したこともあって数字は一気に下がった。
■ 今後のJ3のチーム作りの方針に影響を及ぼす可能性FW土井、MF久保、MF温井、DF鈴木翔、DF小笠原などが主力として起用される可能性が高い今年の藤枝MYFCは須藤監督の下でかなり若返りそうな雰囲気を漂わせているので29.70歳というFC岐阜の平均年齢の高さはひと際目立つ。近年のJ3は2021年の熊本に代表されるように大卒1年目や大卒2年目の選手を中心に据えた若い編成で戦うチームが多かったが今年のFC岐阜が結果を残した場合は空気が変わるだろう。
J3の中でFC岐阜ほど豊富な資金力を持つクラブはほとんどないので同じレベルのベテランを獲得するのは難しいとは思うが注目される中でFC岐阜が結果を出した場合は「J1やJ2で実績のあるベテランを獲得しよう。」というJ3のクラブは多くなると思われる。コロナの影響で経営的に苦しいクラブが増えているのでベテランのJリーガーにとっては厳しい時代になっているがその空気が一気に変わる可能性はある。
ただ、当然のことながら、逆のパターンも考えられる。FC岐阜がネームバリューのあるベテランにたくさん投資をしたものの、思うような結果が出なかった場合は「やはり、新卒で大学生をたくさん獲得して育てながらJ2を目指すやり方がベターだ!」という空気になるだろう。今回のFC岐阜のチャレンジが成功するのか?失敗するのか?は今後のJ3の各クラブのチーム作りの方針に大きな影響を及ぼす可能性は高い。
表1. J3の各クラブの年度別の平均年齢 (2016年-2021年)
順位 | クラブ名 | 平均年齢 | 年度 |
1 | 藤枝MYFC | 29.75 | 2019年 |
- | FC岐阜 | 29.70 | 2022年 |
2 | 藤枝MYFC | 29.60 | 2020年 |
3 | 長野パルセイロ | 29.40 | 2017年 |
4 | 藤枝MYFC | 29.19 | 2021年 |
5 | 鹿児島ユナイテッド | 29.16 | 2020年 |
6 | SC相模原 | 29.09 | 2016年 |
7 | FC今治 | 28.88 | 2020年 |
8 | 鹿児島ユナイテッド | 28.86 | 2017年 |
9 | ギラヴァンツ北九州 | 28.82 | 2017年 |
10 | SC相模原 | 28.74 | 2018年 |
11 | 長野パルセイロ | 28.60 | 2018年 |
12 | カターレ富山 | 28.51 | 2021年 |
13 | FC岐阜 | 28.49 | 2021年 |
14 | 長野パルセイロ | 28.41 | 2016年 |
15 | カマタマーレ讃岐 | 28.33 | 2019年 |
16 | 栃木SC | 28.30 | 2016年 |
17 | ザスパクサツ群馬 | 28.16 | 2018年 |
18 | SC相模原 | 28.12 | 2020年 |
19 | FC今治 | 28.08 | 2021年 |
20 | SC相模原 | 27.94 | 2017年 |
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