■ 2022年のJ2がいよいよ開幕 J2の開幕節は2月19日(土)と2月20日(日)に行われたが残念ながら大分 vs 水戸はコロナの影響で延期になった。大分はルヴァン杯の初戦の鹿島戦(H)も延期になったので出鼻をくじかれる形になったが勝利したのは岡山・横浜FC・岩手・栃木SC・群馬の5チームになる。引き分けたのは東京V・長崎・山口・熊本・仙台・新潟・徳島・金沢・町田・FC琉球の10チーム、大宮・秋田・山形・千葉・甲府は黒星発進となった。
今シーズンの開幕前にJ2の上位候補に挙げられたのは長崎・大分・横浜FC・千葉・新潟・山形・町田・岡山・甲府あたりだったがこの中で勝利したのは横浜FCと岡山のみ。降格1年目の仙台や徳島も引き分けだったので「前評判の高いチームは総じて苦戦を強いられた。」と言える。中でも昇格1年目の岩手がアウェイのフクダ電子アリーナで千葉に勝利した試合はインパクトが大きかった。最大の番狂わせと言える。
大量4ゴールを奪った岡山が首位発進となったが期待の新戦力のFWチアゴ・アウベスは2ゴール1アシスト。ハーフウェイラインの手前から放った超・ロングシュートが決まるなど圧巻のプレーを見せた。特大級のポテンシャルを持っていながら清水や鳥栖やG大阪では力を出し切れず。宝の持ち腐れだったがより自由にプレーすることができると思われる岡山でいきなり躍動した。文句なしでJ2の開幕節のMVPと言える。
■ 大型補強に成功した岡山が首位発進 大型補強に成功した岡山は上位候補に挙げられているが最高のスタートを切った。2021年は3位だった甲府とホームで対戦してカウンターから前半35分にMF松本凪に先制ゴールを許したがそこから4連続ゴール。昇格を果たすためには高い得点力が必要となる。「爆発力がないと安定して勝ち点を積み上げるのは不可能に近い。」と言えるが期待の膨らむ開幕戦になった。序盤戦のJ2の主役になる可能性が出てきた。
横浜FCや岡山は前評判がもともと高かったが岩手・群馬・栃木SCの3チーム中は「降格候補の1つ」に挙げられていたことを考えると大きな勝ち点「3」になった。できる限り、残留争いには巻き込まれたくないが、すでに触れたとおりで「岩手が開幕戦で千葉に勝利した。」というのは大きなサプライズと言える。千葉は「昇格候補」に挙げられており、前評判はかなり高かったが昇格組を相手に不覚を取った。
岩手の特徴は何と言っても「デカさ」になる。決勝点を決めたのはMF宮市剛だったが彼のポジションは右WBになる。このポジションの選手の身長が186センチというのは日本ではほとんど見られない。逆サイドのMF中村太も182センチの長身。キーパーのGK野澤大志ブランドンは193センチ。最前線のMFブレンネルは182センチ、WボランチのMF脇本とMF小松駿はともに180センチ。右CBのDF牟田も185センチある。
3バックの中央のDF甲斐が181センチなので「このチームの中ではむしろ背が低い方」になる。この日はベンチ外だったが188センチのFWキム・ジョンミン、185センチのDFタビナス・ポール・ビスマルク、184センチのDF山川廉、188センチのDF田平、190センチのGK稲葉などもいる。これだけ背が高い選手が偶然集まることはまず考えられないので「サイズのある選手を意図的に集めている。」と言えるだろう。
■ 開幕戦で勝利したいわてグルージャ盛岡 岩手の前評判は非常に低かったがオフの移籍市場でDF甲斐とDF戸根というJ3を代表するCBをW獲得した。残留したDF牟田もJ3の中ではトップクラスのCBだったので「2021年のJ3で目立った活躍を見せた3人のCBで構成する最終ライン」というのは今シーズンの岩手の目玉になるがクリーンシート達成。自信になるだろう。得点力はそこまで高くないと思うが高さを持った選手がたくさんいて左利きのMF中村太がいる。
MF中村太の左足は天下一品なので「ある程度のレベルでセットプレーからのゴールは期待できる。」と言える。最前線のFWブレンネルが開幕戦ではポストプレーヤーとして躍動したことも踏まえると「前評判を覆して躍進しても不思議はない。」と言える。開幕戦の戦いぶりを見て岩手に対する評価をアップデートした人は多かったと思われる。4節までは全てアウェイ戦になるのでアウェイ4連戦をうまく乗り切りたい。
前・浦和の大槻毅監督が就任した群馬はホームで「昇格候補」に挙げられている山形と対戦して1対0で勝利した。前半42分にMF山根永が先制ゴールをゲットして大きな勝利を手にしたがゴールシーンに至るまでのパスワークは見事だった。右サイドで作って相手を寄せてから素早く逆サイドまで展開。最後はドフリーだった。J1のC大阪からの完全移籍となるMF山根永にとっても大きな開幕ゴールとなった。
攻撃の中心だったFW大前が抜けた影響は当然のことながら小さくはないが守備面での貢献度があまり高くなかったFW大前が抜けたことでプラスに働く面も少なくない。開幕戦ではFW深堀とFW加藤潤の2トップだったがどちらも精力的な守備を見せた。当然、山形にボールを保持される時間は長かったが前線からしっかりと追い回してくれたので最終ラインにかかる負担は小さかった。危ないシーンはあまりなかった。
開幕戦に関しては「1/42(あるいは1/34)に過ぎない。」とコメントする監督は多いが、やはり、重みは1/42や1/34ではない。開幕戦で勝利できると次の試合やその次の試合まで多方面でプラスの効果がもたらされる。岩手や群馬のように前評判が低かったチームであればなおさらである。逆に開幕から勝てずに5節や6節まで来ると周囲は騒がしくなる。その反対で前評判が高かったチームになるとなおさらである。
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