■ J2がいよいよ開幕J2がいよいよ開幕した。前・福島の時崎監督を招聘した栃木SCはホームのカンセキスタジアムとちぎでブラウブリッツ秋田と対戦した。秋田は吉田謙監督になって3年目のシーズンになる。2021年は昇格1年目ながら13位と健闘したが序盤を除くとなかなか勝ち点「3」を獲得できず。苦しいシーズンになった。どちらも下位候補と言われているので残留争いに巻き込まれないためにもスタートダッシュを成功させたい。
ホームの栃木SCは「3-4-2-1」。GK川田。DF鈴木海、カルロス・グティエレス、大森渚。MF佐藤祥、西谷優、黒崎、福森健。FW小堀空、瀬沼、トカチ。これまでは4バックを採用する機会が多かったが今シーズンは3バックを採用しており、福岡から完全移籍のDFカルロス・グティエレスが守備の要になる。左ストッパーで起用されたのは大卒ルーキーのDF大森渚。FC東京からFC琉球に移籍したDF大森理の兄となる。
対するアウェイの秋田は「4-2-2-2」。GK田中雄。DF藤山、千田、小柳、飯尾竜。MF稲葉、輪笠、沖野、茂。FW武、青木翔。オフの選手の入れ替えはあまり多くなかったが新戦力の中ではFW青木翔とDF小柳が開幕スタメンをゲットした。FW青木翔は沼津時代に吉田謙監督の指導を受けているが攻撃の中心として活躍した。スピードスターのFW齋藤恵、ポストプレーに定評のあるFW吉田伊はベンチスタートになった。
■ FWトカチのシュートから決勝ゴール試合は静かな展開になったがどちらかと言うと秋田ペースになった。持ち味であるロングボールを多用して主に右サイドから攻撃を仕掛けた。栃木SCはFW瀬沼、FWトカチ、FW小堀空の3トップになかなかいい形でボールが渡らず。秋田は前半18分に右サイドからFW青木翔がゴール前に鋭いボールを入れるとFW武がうまく合わせたがポストに直撃して先制ゴールとはならず。前半は0対0で折り返した。
後半も同じような展開になったが後半13分にバイタルエリアでボールを受けたFWトカチが個人技で相手をかわしてから左足でミドルシュートを放つとこれがMF西谷優の腰あたりに当たってコースが変わってゴールイン。かなりラッキーな形で先制ゴールを奪った。シュートを放ったのはFWトカチだったが最後に触ったMF西谷優のゴールと記録された。FWトカチはJ2初ゴールとはならなかったが大きな仕事をした。
1点を追う秋田は後半25分にMF高瀬を投入。左SBではなくて左SHで起用するとここからたくさんクロスを入れることができたがDFカルロス・グティエレスを中心とした栃木SCの守備を崩すことはできない。しっかりと逃げ切った栃木SCは開幕戦で勝利した。開幕戦で勝ち点「3」を獲得したのは2014年の千葉戦(A)以来。かなり久しぶりの白星スタートとなった。敗れた秋田はシュートがわずか2本のみに終わった。
■ 攻撃的なサッカーを志向するか!?田坂監督が勇退して時崎監督が就任した福島はスタイルが大きく変わると思われるが残念ながらキャンプ期間中にコロナの感染者がたくさん出て一時的にクラブの活動は休止となった。新監督を迎えて熟成度を高めないといけない時期の活動停止なのでマイナスの影響は大きいと思うが仕方がないと言うしかない。リーグ戦を戦いながらチームならびにコンディションを作っていくしかないが好スタートを切った。
田坂監督のときは極限まで頑張るサッカーを見せたが時崎監督はパスをつなぐサッカーを取り入れると思われる。システムが変更になったのも大きな変化と言えるが一番の不安要素は最終ラインになる。大黒柱のDF柳育崇が岡山に移籍した穴をどう埋めるのか?は注目されるが「3バックの中央」に入ったDFカルロス・グティエレスが大きな存在感を発揮した。192センチの高さは栃木SCの武器になる可能性は高い。
攻撃陣はそこまで良さを出せなかったが期待のFWトカチがゴールに絡んだ。残念ながら自身のゴールにはならなかったが「ほぼFWトカチのゴールだった。」と言える。いい形でボールに触る回数は少なかったが大きな仕事をした。フィジカルが強くて技術も高い選手なので「問題なくJ2でも活躍できるだろう。」と思うがさっそく結果を残した。2シャドーの一角でプレーすることになるが2桁ゴールはノルマである。
時崎監督は福島時代にたくさんの若手を抜擢したが大卒ルーキーのDF大森渚はいきなり大きなインパクトを残した。精度の高い左足を武器とするアタッカー系の選手になるが「3バックの左」で起用されて攻守に奮闘した。プレイスキッカーも任されており、攻撃的なサッカーを志向するだろう新生・栃木SCのキーマンになる可能性は高い。東京Vユース出身でMF藤本寛(ジル・ヴィセンテ)がユースの同学年になる。
また、高卒2年目でクラブ期待のFW小堀空がJ2初スタメン。90分間プレーした。栃木ユース出身で186センチ。サイズに恵まれているが運動量は多くて守備面での貢献度は高かった。攻撃的な良さはそこまで出せなかったが「3トップの右(2シャドーの一角)」で起用されて将来性の高さを感じさせるプレーを見せた。同じように長身でありながら動けるタイプの大ベテランのFW矢野貴はいいお手本になるだろう。
■ 放ったシュートはわずか2本のみ。昇格2年目の秋田はアンラッキーな形から失点して追いかける展開になった。予期せぬ形でコースが変わったのでGK田中雄でも止めることはできなかった。栃木SCとは対照的で秋田は主力はほとんど変わらず。監督も変わらず、システムややり方もほとんど変わらない。さらに上を目指すためにはあまり多くない新戦力の頑張りが必要になるがフォワードの軸になりそうなMF青木翔の出来はまずまずだった。
沼津時代に吉田監督の下でプレーしているので監督のサッカーを理解しているがとにかくキープ力があってボールが収まる選手なのでこれまでの秋田にはいなかったタイプのフォワードになる。J2トップクラスのスピードを持つFW齋藤恵、得点力の高いFW武、スピードと馬力のあるFW中村亮、ポストワークに長けたFW吉田伊がポジション争いのライバルになるが「誰と誰が2トップの軸になるのか?」は注目点になる。
CBのDF小柳もまずまずの出来だったがシュートが2本だけというのは寂しい。先制された後は押し込んだが、結局、ロングボールとサイドからのクロスしか選択肢がなかった。DFカルロス・グティエレスがいる中、単純にロングボールやクロスを蹴ってもほぼチャンスにはならない。秋田のやり方は知れ渡ったので「先制されたときにどう戦うのか?」という問題を解決しないと下位グループに巻き込まれるだろう。
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