※ 2021年12月26日(日)の夜の時点での暫定評価。
12位 : コンサドーレ札幌 ・・・ C+
→ 移籍市場の序盤に主力のMF金子拓やMF菅大輝に移籍話が浮上したがともに早い段階でオファーを断って残留濃厚となった。札幌は契約更新に合意した場合でもその都度発表するわけではないのでクラブから正式に残留が発表されているわけではないが特に神戸や浦和などが獲得に乗り出して大争奪戦になりかけたMF金子拓は自身のSNS(Instagram)で残留を表明しているので「120%大丈夫」と言える。
Jリーグでも屈指のアタッカーに成長したMF金子拓が抜けると大打撃だったので札幌にとっては「今オフ最大のニュース」と言える。C大阪がオファーを出したMF菅の引き止めにも成功したが良くも悪くも移籍に関するニュースは少ない。むしろ、ほとんどないと言っても過言ではない状況である。静かなオフになっているがクラブ内部の情報統制が成功しているのか?本当に動きが少ないのか?は現状では分らない。
具体的に名前が出た獲得候補は極めて少ないが元・日本代表のFW興梠(浦和)の加入は濃厚となった。Jリーグ史上でも屈指のストライカーと言えるがリカルド・ロドリゲス監督になって出番が激減した。35歳になって全盛期と比べると力は落ちているがポジショニングの良さでゴールを量産してきたストライカーなので恩師であるペトロヴィッチ監督の元で復活を果たす可能性はある。続報を待ちたいところである。
フィニッシャーというのは札幌の一番の補強ポイントだったのでペトロヴィッチ監督のやり方を誰よりも理解しているFW興梠というのは打ってつけの存在と言える。FWジェイの退団は決まったがFWミラン・トゥチッチとFWドウグラス・オリベイラは残留が基本線と報道されている。2人の助っ人フォワードはポテンシャルが高いので覚醒を期待したいがFW興梠の年齢も加味するとあと1人は計算できるフォワードが欲しい。
中盤から後ろはこのまま主力級の流出が無いのであれば大きな補強はなさそうな流れになっている。新卒のMF田中宏(立正大)とMF井川(筑波大)の加入が内定しているが前者はアタッカー、後者は180センチとサイズに恵まれたマルチプレーヤーになる。近年の札幌は大卒ルーキーが初年度からたくさんの出場機会を得て活躍するケースが極めて多いので2人にかかる期待も大きい。MF井川は札幌U-18出身になる。
11位 : 清水エスパルス ・・・ C+
→ 何とか最終節でJ1残留を決めた清水は平岡監督が続投となったがGK権田を筆頭に大型補強を敢行した昨オフあるいは今夏と比べると静かなオフになっている。昨オフと今夏に派手にお金を使ったので資金的な余裕はあまりないと思われるので致し方ない話である。期限付き移籍だった守護神のGK権田を完全移籍で獲得したが移籍元のポルティモネンセに支払った移籍金は2億6000万円とも言われている。
来年の3月3日で33歳になることを考えると破格の金額と言える。この数字が事実であればさらに身動きは取りにくくなる。GK権田が抜けると相当に厳しいことになるので「何が何でも完全移籍で買い取りたい。」という気持ちは分かるが足元を見られた可能性はある。岡山に期限付き移籍して後半戦は正キーパーとして素晴らしい活躍を見せたユース出身のGK梅田はレンタル延長になる可能性大である。
補強に関するニュースはあまり多くないが流出の話がほとんどないのはポジティブに考えられる。加入が正式に決まったのはDF岸本(徳島)とMF神谷優(柏)の2人になる。右SBはDFエウシーニョがそろそろきつくなってきた。DF原輝綺もいるが「今オフのJリーグの移籍市場の注目株」だったDF岸本を獲得できたのは大きい。DF原輝綺はもちろん、DF岸本もユーティリティーな選手なので両者の併用は十分に可能である。
37節の浦和戦(A)でJ2降格の危機からチームを救うスーパーミドルを決めたMF中村慶(→柏)の退団はサポーターにとっては残念なニュースと言えるがトレードのような形でMF神谷優を獲得したので戦力収支はややプラスである。MF神谷優の方が年齢も4つほど若くてボランチとしての適性もより高い。MF神谷優は2列目とボランチの両方を高いレベルでこなすことができる選手なので貴重な戦力になる可能性は高い。
加入が決まっている5人の新卒の選手も評価の高い選手ばかりなので「2022年は若手がたくさん起用される可能性が高い楽しみなシーズンになる。」と言えるがすでに特別指定選手としてJ1で5試合に出場したDF山原(筑波大)も基本は右SBなので右サイドの選手が多いのは気になるところ。DF山原やDF岸本は左SBでも問題なくプレーできるので加入1年目で定位置を確保したDF片山瑛も安泰とは言えないだろう。
10位 : 鹿島アントラーズ ・・・ C+
→ 2021年の平均年齢は25.76歳。J1の20クラブの中では最も低い数字だったので若手主体のチーム構成だったが優先度が下がったベテラン数名がチームを離れることになった。1,770分のプレー時間を得たMFレオ・シルバ(→名古屋)、466分のプレー時間を得たMF遠藤康(→仙台)、452分のプレー時間を得たMF永木(→湘南)の3人がチームを離れた。いずれもクラブに対して多大な貢献をしてきた選手になる。
MFレオ・シルバとMF永木が抜けるとボランチはかなり手薄になるがG大阪やC大阪も獲得に乗り出したMF樋口雄(鳥栖)を獲得した。3クラブ間の争奪戦の末に獲得に成功したがボランチだけでなく2列目でもプレー可能。今シーズンは6ゴール6アシストとたくさんのゴールに絡んだが「Jリーグを代表するダイナモの1人」に成長した。責任感の強いハードワーカーなので鹿島のチームカラーにも合った選手と言える。
さらにサイドハーフのMF仲間(柏)を獲得した。岡山時代の2019年にJ2で40試合に出場して15ゴール5アシストと大活躍して評価を一気に高めたが「ドリブルとミドルシュートに加えて守備力の高さ」もウリとなる。こちらもハードワークの出来る選手なので鹿島のサッカーにすぐに対応できると思うが年齢は29歳。「MF松尾やMF上門やMF松崎快などもう少し若い選手の方が良かったのでは?」という声はあるだろう。
一方、DF犬飼(→浦和)とDF永戸(→横浜FM)が流出した。何だかんだで加入してからはずっと鹿島の最終ラインを支えてきた選手なのでDF犬飼の移籍はいろいろな意味でショッキングである。代役候補としてDFキム・ミンテ(名古屋)を完全移籍で獲得したので「DFキム・ミンテとDF町田のCBコンビ」であれば何ら問題はないがその次はDF関川とDF林尚輝になるのでやや落ちる。CBの即戦力の補強は必要である。
フォワードがどんな陣容になるのか?は不透明。29試合で14ゴールのFW上田は海外移籍もあり得たが今のところは具体的な話はない。28試合で1ゴールに終わったFWエヴェラウドに対しては昨シーズンから定期的にブラジル方面を中心に「FWエヴェラウドに興味を示している。」というクラブが出てくる。「FWサウロ・ミネイロ(横浜FC)に興味を示している。」という噂もあるが果たしてどうなるだろうか?
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