■ 浦和レッズは今年も積極的に動く。Jリーグのストーブリーグは中盤戦に差し掛かっているが12月23日(木)の夜の時点で合計すると77件の移籍が成立している。いわきFCを含めるとJリーグには58クラブあるので1クラブ当たりは1.38件となるがオフ期間中に成立するJリーグの移籍は320件ほど。「ほぼ1/4」に達した。水戸・FC岐阜・FC今治・横浜FM・八戸などたくさんの選手を獲得しているクラブがいくつかある一方で0件のクラブも少なくない。
J1では札幌・京都・浦和・G大阪・広島などは今のところは0件となる。ただ、浦和はDF犬飼(鹿島)、GK牲川(水戸)、MF松崎快(水戸)、DF大畑(鳥栖)、DF馬渡(大宮)の獲得はほぼ確実。天皇杯の決勝に進んでACLの出場権を獲得したこともあって正式発表は遅れているが水面下ですでに合意した移籍話は沢山あると考えられる。MF岩尾(徳島)などにも興味を示しているのでむしろ浦和はオフの主役の1つになっている。
昨オフはMF小泉佳(FC琉球)やMF明本(栃木SC)を獲得した。元・徳島のリカルド・ロドリゲス監督が実際に指揮官としてJ2の舞台で対戦して力をよく知っているJ2の選手をたくさん獲得したがMF小泉佳とMF明本は予想以上の活躍を見せた。「浦和にしては補強が地味だ。」という風な批判をする人もいたが結果が出たのでこの路線は継続されたようだ。今オフもMF松崎快などJ2で活躍した選手をターゲットにした。
■ 忙しいオフになっている京都サンガ京都も同様。なかなか新戦力加入のリリースが流れない理由はよく分からないが加入がほぼ確実となった選手は沢山いる。それぞれの選手に対してどこまで本気だったのか?は分からないがたくさんの選手が京都の獲得候補に挙がった中、FW大前(群馬)、DFメンデス(甲府)、DF井上黎(岡山)、FW豊川(C大阪)、MFマルティノス(山形)、FW山崎凌(名古屋)は加入が確実。DF井上黎とFW豊川には移籍金が発生するという。
その一方でMF上門(岡山→C大阪)の獲得は成功せず。DF杉岡(湘南)も残留濃厚となった。MF齊藤未(FCルビン・カザン)やMF金子大(浦和)やGK林彰洋(FC東京)なども獲得候補に挙がっているがスタメンの顔ぶれが大きく変わる可能性が出てきた。契約満了になった選手はたくさんいるが主力の流出の話は全く出ていない。残留交渉が上手くいっているのかもしれないがこれから流出の話が出てくる可能性もある。
いずれにしても「J1残留」に向けて激しい動きを見せているが現時点で補強が上手くいっているのはFC東京・浦和・福岡・C大阪・横浜FMの5チームだろう。浦和に関してはすでに触れたがミクシーが経営権を取得したFC東京はDF木本(名古屋)やGKスウォビィク(仙台)やFW山下敬(鳥栖)など他のJ1のクラブの主力級の選手をたくさん引き抜いた。MF松木玖(青森山田高)も加入するのでタレント軍団になった。
福岡はキーマンである右SBのDFサロモンソンは抜けたがFWルキアン(磐田)の獲得に成功した。チーム内得点王が5ゴールの3人だったことを考えるとJ2の得点王を獲得できたのは非常に大きい。MF前寛之やFW山岸祐やMFジョルディ・クルークスなどの契約更新は発表済み。DFサロモンソン以外の主力はほぼ残留するので「完ぺきに近いオフになっている。」と言える。あとは右SBをどうするか?である。
■ J2の有望株のW獲得に成功したセレッソ大阪小菊監督の続投が決まったC大阪は昨オフに続いて若返りを図っている。チームは過渡期を迎えているが今オフのJリーグの移籍市場の目玉クラスだったMF上門(岡山)とDF毎熊(長崎)のW獲得に成功した。ともに1997年生まれになる。2021年のJ2でベストイレブン級の働きを見せた2人を獲得したことでクラブの未来は一気に明るくなった。補強ポイントの1つである左SBもDF山中(浦和)の加入が確実となった。
39歳のFW大久保が引退。34歳のMF藤田直(→鳥栖)は古巣への復帰を決断した。一定以上の出場機会を得ていた2人が抜けるので世代交代はさらに進むだろう。目下の注目点はCFをどうするのか?である。FW加藤陸、FW山田寛、FW藤尾の3人にかかる期待は大きいが現時点ではエースとして2桁ゴールを計算できるレベルではない。キープ力があって前線で起点になれる長身フォワードを是が非でも獲得したい。
一方、「主力のほとんどは残留の見込み」と報じられている。流出はほぼ無さそうなので「2桁ゴールを期待できるCF系の選手を獲得できれば理想的なオフになる。」と言える。C大阪で活躍した実績を持つFW杉本健(横浜FM)やFWブルーノ・メンデス(福岡)などはその候補に挙げられる。序列がさらに下がるのは確実だったFW豊川(→京都?)を売ることで移籍金を獲得できそうなのはC大阪にとってはかなり大きい。
■ 出入りの激しいオフになっている横浜Fマリノス横浜FMは意外と出入りの激しいオフになっている。DFティーラトンとMF扇原の退団が決定。DF和田拓(→横浜FC?)の移籍も有力となった。期限付き移籍先の山形で大きく成長したMF山田康が横浜FMに復帰せずにそのまま完全移籍になりそうなのは横浜FMにとっては結構な誤算である。マイナス材料も少なくないがMF藤田譲瑠チマ(徳島)、DF永戸(鹿島)、DF小池裕(C大阪)、FW西村拓(仙台)の獲得に成功した。
中でも大きいのはボランチのMF藤田譲瑠チマになる。MF扇原が流出したのでそのままMF喜田拓とWボランチを組む可能性は高い。移籍金を支払うことになると思うが「それだけの価値を持った選手」と言える。走力のある選手なのでアップテンポなサッカーを志向する横浜FMにハマる可能性は高い。FW前田大の欧州移籍はほぼ確実なので争奪戦を制して獲得したFW西村拓以外にもストライカーを獲得するだろう。
他には湘南が穏やかなオフになっている。最終節で辛うじてJ1残留を達成したがFWウェリントンやDF畑大雅など大半の主力はすでに契約更新が発表されている。MF田中聡は流出する可能性があるがGK谷とDF杉岡はレンタル延長が有力となった。若手ストライカーのFW若月(FCシオン)の復帰も濃厚となったのでポジティブなニュースがたくさん流れているが何と言ってもMF永木(鹿島)である。復帰は嬉しい話である。
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