■ 「悲願のJ1初昇格」は全くの夢物語ではない。水戸は16勝15敗11分け。10位でフィニッシュした。夏にMF平野佑、DF住吉ジェラニレショーン、DF柳澤亘の3人をいずれもJ1のクラブに引き抜かれるアクシデントが発生したが夏に獲得したMF中里やFW藤尾、シーズン途中にレギュラーを奪取したDF大崎航、MF新里涼、DF鈴木喜などの頑張りもあって最終的には貯金「1」。中位でシーズンを終えた。秋葉監督は就任2年目だったがすでに続投が正式に発表されている。
00年代はクラブ規模が小さいこともあってJ2で下位に終わることがほとんどだった。2010年代も15位前後のシーズンが多かったが2018年は10位、2019年は7位、2020年は9位、2021年は10位。4年連続で10位前後でシーズンを終えた。クラブ史上最高は長谷部監督が率いた2019年の7位になるが近年は残留争いに巻き込まれることなくJ2で大きな存在感を発揮しており、右肩上がりでクラブは成長を続けている。
ライセンスの問題もクリアになったので「悲願のJ1初昇格」は夢物語ではない。近年のJリーグは横浜FC・京都・SC相模原・岩手といった「上のカテゴリーに昇格する姿をイメージしにくかったクラブ」の昇格が続いている。初めて上のカテゴリーへの挑戦権を得るチームも多いことを考えると来シーズンは水戸の初昇格に期待したいシーズンになるがここまでのオフの補強は順調。水戸にしては珍しい流れである。