■ J2の第29節 J2の第29節。17勝4敗7分けで勝ち点「58」の京都サンガはホームのサンガスタジアム by KyoceraでFC琉球と対戦した。FC琉球は15勝7敗6分けで勝ち点「51」。京都は2位、FC琉球は4位。3位の新潟も勝ち点「51」を獲得しており、2位の京都と3位の新潟&4位のFC琉球の差は「7」となる。J2も残りは1/3になったのでFC琉球は「自動昇格」を達成するためにはアウェイながら「勝たないといけない試合」になる。
ホームの京都は「4-1-2-3」。GK若原。DF飯田貴、ヨルディ・バイス、麻田、荻原。MF川崎颯、福岡慎、松田天。FW宮吉、ピーター・ウタカ、荒木大。26試合で14ゴールのFWピーター・ウタカは磐田のFWルキアンと並んでJ2の得点王争いの首位に立っている。DF本多とMF武田将はともに出場停止。夏にJ3の福島から加入したFWイスマイラは6試合連続のベンチスタートとなった。ここまで2ゴールを挙げている。
アウェイのFC琉球は「4-2-3-1」。GK田口。DF金井、岡崎亮、李栄直、沼田。MF上里、富所、武田英、池田廉、風間宏矢。FW阿部拓。チーム最多の7ゴールを記録しているMF清武功はベンチ外。夏に加入したMF武田英は5試合連続スタメン。5試合で2ゴールを挙げている。エースのFW阿部拓は26試合で5ゴールを挙げている。怪我人が続出しているFC琉球は左SBのDF沼田がようやくスタメンに戻って来た。
■ 上位候補同士の直接対決 上位候補同士の直接対決は熱戦になった。序盤はFC琉球ペースになった。前半16分に左SBのDF沼田がアーリークロスを入れるとFW阿部拓がうまく頭で合わせて先制ゴールを奪った。FW阿部拓は今シーズン6ゴール目となった。さらに前半21分にもMF武田英がエリア内で倒されてPKを獲得。FW阿部拓がキッカーを務めたがGK若原がスーパーセーブで阻止した。ここでのPK失敗が試合の流れを大きく変えた。
命拾いした京都は前半39分にボランチのMF川崎颯がワンツーからエリア内に侵入してPKを獲得する。これをFWピーター・ウタカがきっちりと決めて1対1の同点に追いついた。FWピーター・ウタカは今シーズン15ゴール目となった。同点になった後は京都が猛攻を仕掛ける展開になったがFC琉球のキーパーのGK田口の活躍もあってスコアは動かず。1対1のままで後半のアディショナルタイムを迎えた。
FC琉球はこのまま1対1で終わらせたかったが後半48分に途中出場したDF白井康が右サイドから左足でクロスを入れると188センチのFWイスマイラが頭で合わせて土壇場で京都が逆転に成功する。FWイスマイラは6試合目の出場で早くも3ゴール目となった。2対1で勝利した京都は3試合ぶりに勝ち点「3」を獲得した。首位の磐田も土曜日の試合で勝利したのでその差は「1」のまま。優勝争いは面白くなってきた。
■ 後半48分にFWイスマイラが逆転ゴール J2は今節が29節になるが磐田と京都が抜け出しつつある。新潟やFC琉球などは離されずについていきたいが最近のチーム状態を考えると磐田や京都に離されることなく食らいついていくのはかなり難しい。22チーム制になった2012年以降では計18チームが自動昇格を達成しているが28節を終えた時点で1位 or 2位だったチームは14/18の確率で自動昇格を達成している。終盤に逆転劇が起こることは意外と少ない。
ドローに終わるようだと3試合勝ちなしとなって嫌な空気になったと思うので京都は途中出場したFWイスマイラに救われた。左右のウイングは固定できない中、曹貴裁監督はずっとFWイスマイラをスーパーサブとして起用しているが6試合に出場して早くも3ゴールを挙げている。勝負どころでしっかりと結果を残しているが夏の移籍市場でJ3でトップクラスのストライカーを獲得できたのは相当に大きかった。
決勝ゴールのFWイスマイラと並ぶこの試合のもう1人のヒーローはPKをセーブしたGK若原になる。0対2になっていたらさすがの京都でも勝ち点を拾うのはかなり難しくなったと思われる。GK若原のPKセーブというと2019年のU-20W杯の本大会の初戦のPKセーブが浮かんでくるがあの時と同様で「決まっていたら2点ビハインドになる。」という苦しい状況で見事なPKストップを見せた。とてつもなく大きなセーブだった。
後半48分のFWイスマイラの逆転ゴールをアシストしたのは途中出場したDF白井康だったが右サイドでボールを受けて縦に仕掛けるのではなくて左足に持ち替えて左足でクロスを入れた。FWイスマイラが中央に待っていることを考えるとそこまできわどいクロスは必要なかった。ふんわりとしたクロスでも何かが起こる確率が高い状況だったが持ちすぎることなくシンプルにクロスを入れたことがプラスに作用した。
■ 2位以内はかなり難しくなったFC琉球 敗れたFC琉球は2位の京都との差が「10」に広がった。樋口監督は試合前から「シックス・ポイント・マッチだ。」とコメントして自らの手で京都との差を「7」から「4」に縮めようとしたが後半のアディショナルタイムで逆転ゴールを許した。本気で昇格を狙っているチームなので勝ち点「1」では物足りなかった。後半の終盤になっても過度に守備を固めることはしなかったがあれだけ攻め込まれると耐えきるのは難しい。
残り試合が少なくなると本気で昇格を目指している3位以下のチームは「引き分けではダメ」というマインドで戦いに挑んでくるので終盤に勝ち越しゴールや逆転ゴールを許して勝ち点「0」に終わる試合が多くなる。残り13試合なので引き分けて「7差のまま」であれば希望はつながったが樋口監督は勝ち点「3」を狙いに行った。FW清水慎やFW上原慎といった勝負強い選手を投入したが彼らに見せ場は訪れなかった。
痛恨の敗戦でFC琉球は5位に後退したがFW阿部拓のPK失敗が悔やまれる。思い切り蹴るのではなくてキーパーの動きを見ながらシュートを放ったがGK若原は動かなかったので難なく止められてしまった。「相手キーパーの動きが良かった。」ということも出来るが痛恨のPK失敗になった。逆に前半39分にPKを献上して追いつかれたがMF川崎颯へのタックルは足に入っていたので「妥当なジャッジだった。」と言える。
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