■ 3位決定戦クラブワールドカップの3位決定戦。昨年度の浦和レッズに続く世界3位を目指すG大阪。システムは<4-5-1>。GK藤ヶ谷。DF加地、山口、中澤、安田。MF明神、遠藤、橋本、ルーカス。FW山崎、播戸。MF二川はベンチスタートでMF佐々木はベンチ外。
対戦相手はメキシコのパチューカ。大会の初戦はエジプトのアル・アハリに4対2で勝利し、準決勝でエクアドルのリガ・デ・キトに0対2で敗れている。
■ 山崎の決勝ゴール試合は立ち上がりはパチューカがいい形で攻め込む。しかし。前半15分を過ぎると、パチューカの浅いディフェンスラインをG大阪が崩しにかかる。2トップのFW播戸とFW山崎のスピードに乗った裏への飛び出しが抜群の威力を発揮する。
前半29分には、MF明神のパスをダイレクトでFW播戸がラストパスを送ると、そのボールを裏のスペースに抜け出したFW山崎が決めて先制する。FW山崎はマンチェスター・U戦に続く2試合連続ゴール。
その後も、G大阪は小気味よいサッカーを見せる。ボール支配率こそパチューカに劣ったが、素早い「守」から「攻」への切り替えを見せて、何度もチャンスを作った。結局、前半は1対0のG大阪リードで終える。
後半の途中からG大阪の運動量が落ちて、パチューカに攻め込まれるシーンも多くなったが、GK藤ヶ谷を中心にディフェンスも踏ん張った。結局、1対0で勝利したG大阪が世界3位という偉業を達成した。
■ 世界3位の偉業前半からボールポゼッション率では劣ったが、スピード感あふれる攻撃でパチューカゴールに迫った。後半にFW播戸とFWルーカスを交代させてからはやや劣勢になったが、何とか守りきった。マンチェスターU戦では、相手のスピードについていけないシーンもあったが、パチューカ相手では守備面でも主導権を握って試合をコントロールすることが出来た。
これで日本勢は2年連続で3位という好成績。当然、地元開催の利もあって、世界中のクラブチームの中で3番目に強いクラブということでは無いが、1つの自信になる結果である。せっかくつかんだ自信なので、この経験を次に生かして欲しい。
幸いにも、来シーズンもほとんど同じメンバーでシーズンに臨むことが出来るだろう。この大会で得たものが他クラブにも影響を与えてJリーグに還元できれば、日本サッカーのレベルは向上するだろう。
■ クラブチームが持つ魅力と可能性賛否両論のクラブW杯だが、これで4回目。本家のワールドカップと比べると、まだまだ、一般的な知名度や浸透度、競争力は高くないが、徐々に大きくなってきてる。2009年と2010年はUAEでの開催が決定しているが、日本以外の国でもある程度の成功がおさめられれば、世界規模で発展していくだろう。
近年、日本でも代表人気の低迷ならびにクラブチームの躍進と発展が目立ってきているが、クラブチームの場合は、地元民と親密な関係を築くことが容易で、クラブを応援しサポートすることを通じて、直に、そのクラブの成長を感じることが出来る点にあるだろう。
世界一のクラブとも評されるマンチェスターUと比べると、現時点では、ガンバ大阪のクラブ規模はずっと小さいが、日本の人口や経済力、さらにメインスポンサーがパナソニックということを考えると、まだまだ、発展出来る余地はたくさん残っている。
今回は、準決勝でマンチェスターUと対戦して3対5。局面では実力差を見せつけられたが、「いつかは、マンチェスターUと肩を並べられるくらいのクラブになれるかもしれない。その日がくるまでは・・・。」という淡い期待感を感じさせられる、そんな大会だった。
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