※ 2021年2月17日(水)の時点。
ヴァンラーレ八戸 ・・・ D-
→ 15位からの巻き返しを図る八戸はチーム最多のプレー時間を得たDF國分将(→秋田)が流出。チーム内で3番目の出場時間を得たDF佐藤和(→未定)も契約満了となった。さらにチーム2位となる8ゴールを挙げたFW安藤翼(→SC相模原)も流出した。DF國分将とFW安藤翼はともにJ2昇格を果たしたチームに個人昇格となったがチーム最多の10ゴールを挙げたFW上形は残留。MF中村太やMF新井山もチームに残った。
大学生を含めると現時点で15人の選手を獲得して16人の選手がチームを離れたので「極めて入れ替えの激しいオフになった。」と言える。監督も代わったのでチームが出来上がるまでに時間がかかる可能性は高いが今オフも「2020年のJFLで活躍した選手」をたくさん獲得している。昨オフもFW安藤翼とDF伊勢をホンダロックSCから獲得してFW黒石をMIOびわこ滋賀から獲得しているが方針は一貫している。
2018年までJFLに所属していたクラブなので「JFLのことをよく知っているフロントや選手が多い。」という利点を生かすのは正しい。今オフはFW島田拓(奈良クラブ)、GK横山卓(青森)、DF廣瀬智(青森)をJFLのクラブから獲得している。また、同県のライバルであるラインメール青森から選手を獲得するケースも少なくない。攻撃の中心になったMF中村太も大卒で青森に加入してステップアップを果たした選手になる。
「補強のやり方はなかなか面白い。」と言えるがDF國分将、FW安藤翼が流出して、DF佐藤和が契約満了。GKゴ・ドンミンとDF深井脩はレンタル終了で、DF須藤は現役を引退して、GK花田(→沖縄SV)やMF國領(→MIOびわこ滋賀)も抜けたので、ある程度以上の出場機会を得た選手がたくさん抜けた。Jリーグで実績のある選手はほとんど獲得できなかったので「戦力はかなりダウンしている。」と言わざる得ない。
ただ、JFLから昇格して2年や3年くらいが経過したクラブが必ず通る道である。JFL時代に活躍してJ3昇格に貢献した選手は徐々に少なくなってきたが「仕方がない。」というしかない。苦しい時期を支えてきた選手はサポーターからの人気も高いので彼らの多くがたくさん退団するタイミングは一時的に人気や注目度も低下するがこれから長くJリーグのクラブとしてやっていくためには避けては通れない道である。
J3昇格を果たした2018年にチームを指揮した葛野監督が現場に復帰したことはポジティブな要素に挙げられる。S級ライセンスを持っていなかったので2019年は強化部長兼アカデミーアドバイザー、2020年はヘッドコーチという役職だったが無事にS級ライセンスを取得できたので監督復帰となった。2018年の夏場の試合後に急性大動脈解離と診断されて緊急手術を受けた経験があるので体調面は心配される。
いわてグルージャ盛岡 ・・・ C+
→ 2019年の秋に英会話スクールで有名な「NOVA」が経営権を取得してチームはガラッと変わった。元・日本代表の秋田監督を招聘したことは大きな話題になったが昨オフはかつてないほどの積極的な補強を行った。DF中村太、MF後藤京、MF小谷、MF脇本、FW岸田、DF森下俊、DF牟田、DF下畠、DF藤井航、MF有永などを獲得した。J2やJ3で実績のある選手をたくさん獲得して戦力アップに成功した。
期待された2020年は11勝14敗9分けで11位。大きなインパクトを残すことは出来なかったが2019年は最下位だったことを考えると「まずまずの1年になった。」と言える。引き続いて即戦力クラスの選手をたくさん獲得するオフになるかに思えたが一転して今オフは若手主体の補強になった。中堅世代からベテランの選手を大量に獲得した昨オフとは全く違って「オフに獲得した選手はほとんどが若手世代」になる。
注目が集まるのはDFタビナス・ポール・ビスマルク(青森山田高)とMFオタボー・ケネス(高知中央高)の2人になる。DFタビナス・ポール・ビスマルクは冬の高校選手権で準優勝に輝いた青森山田高出身の中心選手だった。高校卒業時にJ1の有力クラブを中心とした大争奪戦が勃発した兄のDFタビナス・ジェファーソン(水戸)と比べると高校3年生時点での評価や注目度は高くないが有望株であることに変わりはない。
高知中央高出身のMFオタボー・ケネスはFWオニエ・オゴチュクウ・プロミス(YS横浜)の1学年後輩に当たる。FWオニエ・オゴチュクウ・プロミスと同様で留学生としてナイジェリアからやって来たが日本でサッカー選手になった。2022年度から「18歳以下の留学生は基本的には日本の公式戦でプレーできない。」というルールになるので彼らに続く選手は出てこないが留学生→Jリーグ入りというのは1つのルートだった。
日本国籍ではない2人の高卒ルーキーが話題の中心になると思うが他にも188センチのDF田平(C大阪)を期限付き移籍で獲得しては4人の大学生も獲得している。「新型コロナの影響で収入が減ってしまった。」という懐事情も絡んでいるとは思うが「2年後や3年後を見据えて将来性の高い選手をかき集める。」というのは正しい選択と言える。若手選手が切磋琢磨できる環境になったのはポジティブに考えられる。
「補強の目玉」と言えるのはFW韓勇太(松本山雅)になる。年末に一旦は松本山雅との契約更新が発表されたが2月に入ってから岩手への完全移籍が発表された。2020年は栃木SCでも松本山雅でも十分なプレー時間を得ることは出来なかったが鹿児島時代の2019年は大卒ルーキーながらJ2で11ゴールを記録している。フォワードの軸として2桁ゴールは期待できる。ノビシロの大きいフォワードを獲得できたのは大きい。
・【J1】 2021年にブレイクを期待する思う若手プレーヤーは誰ですか? → 1392票
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