■ 開幕前の期待値は高かったが・・・。 2009年以来のJ1復帰を目指した千葉だったが32節を終えた時点で10勝16敗6分けで勝ち点「36」。17位に位置する。このあたりは大混戦になっており、16位の町田、17位の千葉、18位のFC琉球、19位の松本山雅が勝ち点「36」で並んでいる。21位の愛媛FCとの差は「9」なので普段のレギュレーションであったとしても「J3降格の危機」とまでは言えないが開幕前の期待を大きく裏切る成績である。
J2に降格して早くも11年目になる。当初は「すぐにJ1に復帰できるだろう。」と思われていたが一度もJ1に再昇格することは出来ていない。降格して3年目となる2012年のプレーオフの決勝でアドバンテージを持ちながら大分に敗れて「J1復帰」を逃したのは痛かった。エスナイデル監督になって1年目の2017年も戦力が充実していたので期待値は高まったがプレーオフの1回戦で名古屋に敗れてJ1昇格を逃した。
2016年にクラブワーストの11位を経験したが2018年もクラブワーストの14位に沈んだ。さらには2019年も17位と低迷してまたしてもクラブワーストの順位になった。ここ4年間で3度もクラブワーストの成績を更新しているが昨オフに鳥栖ならびにC大阪で手腕を発揮した元・韓国代表の尹晶煥監督の招聘に成功した。期待値は大きく高まったが32節を終えた時点では17位。昨シーズンと同じ順位になる。
先のとおり、19位の松本山雅とは全く勝ち点になる。またしても「クラブワースト成績の更新」があり得るシーズンになっているが「尹晶煥監督でも立て直せない。」となると事態は深刻である。厳格な指導者ということもあって鳥栖でもC大阪でも「辞め方」はキレイではなかったが「すぐにチームを立て直して結果を出せる指導者」である。C大阪での1年目は2冠を達成しているが千葉では大いに苦しんでいる。
■ こんな試合を見せられても何もできない。 いくつかの理由が考えられるが「サポーターの声がなくなった。」というのは小さくないと考えられる。J2の中では屈指の人気クラブであり、フクダ電子アリーナの雰囲気は独特である。J2に降格してからホームでは、ほぼ毎年、好成績を残しているが、今シーズンはここまでホームで4勝9敗4分けと大きく負け越している。25節の水戸戦(H)は1対5で大敗したが一時は0対5というスコアになるなど一方的な展開になった。
ショッキングな敗戦になったが直近の32節の山形戦(H)も同じように失点を重ねて1対5で大敗した。水戸戦(H)と同じで0対5になった後、1ゴールを返したが、焼け石に水だった。途中出場で意地のゴールを決めたのは38歳のベテランのFW佐藤寿だったが気持ちを見せたのは彼を含めた数名のみである。淡々と失点を重ねて気が付くと大量5失点。PKを止めたGK新井章の奮闘も勝ち点にはつながらなかった。
もちろん、今の山形は絶好調なので難しい相手であることは確かである。後半戦(22節以降)に限定すると福岡に次ぐ好成績を残しており、22節以降で奪ったゴール数はJ2最多になる。FWヴィニシウス・アラウージョがここ8試合で8ゴールと量産するなど素晴らしい働きを見せているが「それにしても・・・。」である。若手のMF末吉塁、新加入のFW前川などチャンスを与えられた選手が活躍した山形とは対照的だった。
精神論に傾きすぎるのは良くないが「目の前でこんな試合を見せられても何もできない。」というのはサポーターにとってはつらい話である。平常時であれば後半の早々に0対3になった時点で場内から大きなブーイングが起こっただろう。4失点目を喫した後は「応援拒否」になっても不思議はないほどの惨状だったがブーイングは禁止されており、応援拒否も(現状の運営ルールの中では)実行しても気づかれにくい。
■ 簡単には監督を代えられない事情 これだけ結果が出ていないので監督交代を求める人は増えているが、開幕前の期待値が高かったことを考えると、なおさら、印象は良くない。「解任されていてもおかしくない成績」と言えるがJ2に降格してから、比較的、簡単に監督のクビを斬ってきた歴史を持っているクラブなので、今、このタイミングで監督を変えた場合、「またか・・・。」、「尹晶煥監督を斬るなんて・・・。」と批判をされるのは確実である。
簡単に監督を代えてきた歴史がフロントなどの動きを制約する形になっているのは気の毒に感じるが実績のある監督なので「尹晶煥監督を信じて任せるしかない。」というのが千葉の現状である。尹晶煥監督のスタイルに合っていない選手や峠を過ぎたベテランがたくさんいることを考えると「オフの大静粛」は避けられないが監督としての求心力が低下したままだと「大静粛」が難しくなるのも確かな事実である。
残り10試合で「来シーズンにつながる何か」を残さないと尹晶煥監督の地位も危うくなるが鳥栖のときは全盛期のFW豊田がいて、C大阪のときはFW杉本健がいた。2017年はFW杉本健がCFの軸として起用されてゴールを量産しているが「絶対的なセンターフォワード」がいないと難しいスタイルのサッカーである。山口から加入した184センチのFW山下敬は奮闘しているが「スペシャルなCF」というわけではない。
「監督を代えても変わらなかった。」となると次は選手 or フロントを代えるしかない。J2の中では資金力のあるクラブであり、かつ、生活をする上でも恵まれている街なので他のJ2のクラブと比較すると圧倒的に選手の流出は少ないが「それ故に新陳代謝が進まなかったという点」もJ2に定住してしまった1つの理由と考えられる。「他クラブが魅力を感じる選手が少ない。」というのも近年の千葉の問題点である。
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