■ 大健闘する栃木SCはここまで9位今シーズンの開幕前に「J2の降格候補」に挙げられたのはFC琉球と愛媛FCと栃木SCの3チームだった。その中でも栃木SCに対する評価は非常に低かった。「降格候補の筆頭」に挙げられたが29節を終えた時点で11勝10敗8分けで勝ち点「41」を獲得している。9位に位置するが「優勝候補の筆頭」に挙げられた8位の磐田とは全く同じ勝ち点になる。北九州がサプライズを起こしているが栃木SCの頑張りも称賛に値する。
直近の29節はアウェイの愛媛FC戦だった。先のとおり、愛媛FCも開幕前の評価は非常に低かったが愛媛FCは大方の予想どおりで低迷している。29節を終えた時点で5勝17敗7分けで22位。1つ上の山口との勝ち点差は「4」となる。今シーズンは新型コロナの影響でJ2降格がなくなったのでいろいろと試しているところはあると思うが不甲斐ない成績である。栃木SCとはホーム戦だったが0対1で敗れて5連敗となった。
後半8分にGKオビ・パウエル・オビンナのロングフィードから抜け出した大卒ルーキーのMF森俊貴が決勝ゴールを決めて1対0で栃木SCが勝利したが愛媛FCのボール支配率は61.5%。ボールを保持する時間は長かったが効果的な攻撃は少なかった。後半開始からDF三原秀を下げてDF前野を投入すると流れは良くなったが、先制された後、DF池田樹を下げてMF横谷を投入。3バックに変更したがものの見事に失敗した。
ロングボールから先制ゴールを許したものの、良い流れで攻撃を仕掛けることが出来ていたが、システム変更とメンバー変更によって栃木SCがペースを奪い返すことに成功した。「先制した栃木SCがロングボール主体のサッカーからカウンター主体のサッカーに切り替える可能性大」という状況になったので「空中戦に強いDF池田樹を外しても大丈夫」と判断したと思うが愛媛FCは自らの手でいい流れを手放した。
■ 正キーパーとして活躍していたが・・・。愛媛FCはこれで5連敗となった。21位や22位になったとしてもJ3降格は免れるが低迷したままでシーズンを終えることは絶対に避けたい。「クラブの未来」に希望を持てない場合は主力や有望株が流出する可能性は高まる。幸か不幸か「他クラブに狙われそうな若手の有望株」は少ないがU-19日本代表の右SBのDF三原秀が流出するようだと一大事である。残りは少なくなったが「いい流れ」でシーズンを終えたい。
一方の栃木SCは2013年の9位がクラブ史上最高順位となる。MFクリスティアーノやFWサビアやMFパウリーニョなどが活躍した2013年の9位を上回る可能性が出てきた。大卒ルーキーで、かつ、栃木ユース出身のMF明本とMF森俊貴が主力として活躍しているのでポジティブな要素の多いシーズンになったが22節から8試合連続スタメンフル出場中だったGKオビ・パウエル・オビンナのレンタル終了が発表された。
8月4日(火)に横浜FMから栃木SCに育成型期限付き移籍しているが「2021年1月31日まで」と発表されている。契約期間の途中で横浜FMに復帰することになったが横浜FMはキーパー陣の移動が激しい。鳥栖のGK高丘を獲得した後、トレードのような形でGK朴一圭の鳥栖への期限付き移籍が発表されたがGKオビ・パウエル・オビンナの復帰も確定した。ACLを控えている横浜FMは慌しい動きを見せている。
「GK朴一圭は日本国籍ではないのでACLのメンバーに登録できない点」、「10月21日(水)に行われた名古屋戦(H)の試合前のアップの時にGK梶川が怪我をした点」の2つが慌ただしい動きを見せている大きな理由になるが栃木SCでいい経験を積んでいたGKオビ・パウエル・オビンナは「このタイミングでのレンタル終了」は残念に思っているだろう。GK高丘が正キーパーになると思うので横浜FMで出番を得るのは難しい。
■ 「三者が予め合意していること」当然、栃木SC側も、ここ最近、正キーパーとして大きな活躍を見せていたGKオビ・パウエル・オビンナをこのタイミングで返却せざる得なくなったのは残念に感じているだろう。控えに回っているGK川田が正キーパーに復帰すると思うが「GKオビ・パウエル・オビンナ>GK川田」と田坂監督が評価して最近はGKオビ・パウエル・オビンナを起用して来たと思うので戦力ダウンにつながるが致し方ないところである。
育成型期限付き移籍については「途中解約に関しては移籍元チームと移籍先チームおよび当該選手の三者が予め合意していること」と規定されている。「万一のときはGKオビ・パウエル・オビンナを契約期間の途中であっても返却しないといけない。」ということは栃木SCも了承した上でGKオビ・パウエル・オビンナを育成型期限付き移籍で獲得していると思うが栃木SCは「返してほしい。」と言われたら従うしかない。
ルール上は何の問題もないが「育成型期限付き移籍中の選手」とは言っても今シーズンいっぱいの契約になっていたら「最後までチームにいるもの」として扱われるのが普通である。契約途中でいなくなることを想定しているクラブはほぼないと思うので「予期せぬアクシデント」であることは確かである。育成型期限付き移籍を選択する選手は少なくないが「契約期間の途中での古巣復帰」というのは決して多くない。
「エグイやり方」と横浜FMを批判する人も少なくないが横浜FMのフロントも鬼ではないので、今後、何かしらの形で栃木SCに「無理を言ってGKオビ・パウエル・オビンナを途中で返してもらったお礼」をするはずである。「今オフ、横浜FMの有望な若手を栃木SCに期限付き移籍で貸し出す。」というのは十分に考えられる。今夏、SC相模原からMF松田詠を呼び戻したときも代わりにDF池田航を貸し出している。
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