栃木SC→ 2019年は20位。「J3に降格する可能性が高い。」と言える状況になった時もあったが何とか踏みとどまった。「奇跡の逆転残留」を果たしたが今シーズンの開幕前の栃木SCの評価は非常に低かった。FC琉球や愛媛FCなどと並んで降格候補に挙げる人が多かったが28節を終えた時点で10勝10敗8分けで勝ち点「38」。11位というのは十分な好成績である。5位の新潟との差は「6」のみなので上位も狙える。
2008年と2009年の千葉が典型例に挙げられるが「奇跡の逆転残留の翌年」は苦戦するチームが多い。「栃木SCも似たようなことになるのでは?」という人は少なくなかったが予想に反して好成績を残している。栃木SCのJ2での過去最高成績は2013年の9位。MFクリスティアーノ、FWサビオ、MFパウリーニョという強力な外国人トリオを擁して好成績を残しているが「クラブ史上最高順位」も夢ではない奮闘ぶりである。
田坂監督に対して否定的な見方をする人が多かったが「認めざる得ない状況」である。極限までハードワークをするサッカーで結果を残している。今シーズンは超・過密日程なので激しいサッカーをするチームは体力的に厳しくて安定した成績を残すのは難しいのでは?と考えられたが栃木SCの選手はどの試合も120%の力を出して相手チームを困らせている。J2の22クラブの中ではかなり異質なサッカーと言える。
激しいサッカーをするチームなので栃木SCに対して「苦手意識を持っているチーム」は少なくないだろう。28試合で26得点/24失点なのでとにかくロースコアの試合が多くなっている。0対0で終了した試合は4つ、1対0で勝利した試合は5つ、0対1で敗れた試合は8つもある。24失点というのは「20失点の福岡と21失点の徳島に次いでJ2の中で3番目に少ない失点数」になる。特に守備陣の頑張りは称賛に値する。
「パス数」と「ボール支配率」はともにJ2で22位。ロングボールを多用するシンプルなサッカーを展開しているが「クロス数」は4位なのでクロス数は多い。「シュート数」も10位なので真ん中程度である。ちなみに1試合平均のシュート数は2019年が6.38本だったが2020年は28節終了時点で9.62本なので「ほぼ1.5倍のシュート数」になっている。「昨シーズンと比べてシュートチャンスは格段に増えた。」と言える。
攻撃陣で目立つのは大卒1年目のMF明本になる。当初は右SH、途中から2トップの一角で起用されるようになったが27試合で4ゴール4アシストを記録している。「栃木ジュニア→栃木Jrユース→栃木ユース→国士舘大」という経歴なのでサポーターからの期待は大きかったが即戦力としてチームの顔になった。同じように栃木の下部組織から大学に進学して栃木SCに戻って来たMF森俊貴も主力として活躍を続けている。
なかなか下部組織からトップチームで活躍する選手が出てこなかった栃木SCにとってこの2人の活躍は大きなトピックスになる。「ようやく出てきた下部組織出身のスター候補」になる。その他では、やはり、CBのDF柳育崇の活躍が目立ちに目立っている。パワープレー要員として投入されてゴールを量産しており、ここまで5ゴールを挙げている。ここに来てCBの定位置を確保しているがチーム内得点王になる。
守備の要となったCBのDF田代雅の活躍も称賛に値する。昨シーズンの途中で定位置を確保して「J2残留」に大きく貢献したが185センチ/80キロの体格を生かした空中戦はJ2の中でも屈指と言える。得点力や統率力もあるので「J2の中でも屈指のCB」と評価される選手になった。精度の高いクロスがチームの大きな武器になっている左SBのDF瀬川和の活躍も見逃せないところである。左足のキックはJ2有数である。
さすがに「2位以内」というのは難しいので来シーズンもJ2で戦うのはほぼ確実である。開幕前に設定された今シーズンの当面の目標「10位以内」だったが例年であれば十二分にプレーオフ出場が狙える成績である。「新型コロナの影響でプレーオフがなくなった。」というのは「J2昇格はまだ難しい。」と言える栃木SCくらいの規模のJ2のクラブにとっては痛恨の出来事になるが、来シーズン、再チャレンジをしたい。
「主力の引き止め作業」が最初のテーマになるが評価を高めている選手が多く在籍することを考えると「厳しいオフになる可能性」は否定できない。争奪戦に発展しても不思議はないのは、やはり、MF明本とDF田代雅の2人である。MF明本は縦への推進力を持っており、ハードワークが出来るのもアピール点になる。「ハードワークも出来る左利きのアタッカー」というのはあまり多くないので希少価値の高い選手である。
DF田代雅に関しては「J1の有力クラブが獲得に乗り出しても不思議はない。」と言える。フィードもまずまず出来る選手なので「十分にJ1でも通用する選手」と言える。「FC岐阜時代の2017年に不祥事を起こして契約を解除された。」という過去を持っているが約1年間の無所属期間を経て栃木SCに拾われて恩返しをしている。クラブには相当に感謝をしていると思うが「移籍金を残して移籍をすること」も恩返しになる。
攻守の軸となる選手が流出した場合は穴を埋めないといけない。今シーズンも例年通りで受け身のオフにならざる得ないが補強ポイントは、やはり、CFである。ベテランのFW矢野貴は23試合で3ゴール。持ち味であるハードワークと空中戦で貢献しているが期待の高かった期限付き移籍のFW韓勇太は9試合で1ゴール。鹿島からの期限付き移籍となる20歳のFW有馬も14試合で0ゴール2アシストという成績になる。
「ゲームを作ることが出来るボランチ」も欲しい。MF佐藤祥がボランチの軸になってベテランのMF岩間や西谷ツインズの兄であるMF西谷優などとパートナーを組んでいるが自分たちでボールを持って試合をコントロールできないとプレーオフ出場は難しい。最後に「今オフに栃木SCが獲得できたら面白いと思う選手」を挙げてみるとCF系の選手ではFW齊藤和(岡山)やFW藤本佳(愛媛FC)などが狙い目となる。
アタッカー系の選手ではMF中美(松本山雅)、MFジュニーニョ(京都)、MF大竹(長崎)など、ゲームメーカー系のボランチではMF森村(町田)やMF鈴木惇(福岡)やMF川村(愛媛FC)などが候補に挙げられる。DF田代雅が流出した場合は長身CBも獲得しないといけないがDF庄司(C大阪)。DF新里亮(G大阪)、DF山川(神戸)など。また、田坂監督の人脈を駆使してJ3の福島からJ2で活躍できそうな選手を獲得するのも面白い。
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