■ 12試合を終えて3勝5敗4分け ペトロヴィッチ監督になって3年目の札幌は12試合を終えて3勝5敗4分けで勝ち点「13」。13位に位置する。12節の鳥栖戦(A)がコロナの影響で延期になって、29節の横浜FM戦(H)が前倒しで開催されたので、12試合というのは大半のクラブと同じ消化試合数になるが上位との差は広がりつつある。4位のFC東京との差は「9」。悲願のACL出場に向けて黄色信号が灯りつつある。直近の横浜FM戦(A)は1対4で大敗した。
2月に行われた柏との開幕戦は2対4で敗れたが再開後の6試合は3勝3分けだった。開幕からアウェイ戦が5試合続く過酷な日程だったがアウェイ5連戦は2勝1敗2分けで乗り切った。7節を終えた時点では3勝1敗3分けで8位。上位争いに参加していたが8節からの5試合で0勝4敗1分けと失速した。5試合勝ちなし中となるが5試合で計17失点となる。12試合で計26失点というのはリーグワースト1位となる。
中断期間中にGKク・ソンユンが退団したが正キーパーに昇格したベテランのGK菅野は奮闘している。どの試合もたくさんの好セーブを見せてチームを助けているが簡単にチャンスを作られるので複数ゴールを許す試合が多くなっている。12試合で18得点なので「点はそれなりに取れている。」と言えるが4試合で5ゴールを奪っているFW鈴木武蔵がベルギーに渡ったのは当然のことながら大きなマイナスである。
MF田中駿とMF高嶺とMF金子拓の大卒ルーキートリオ、特別指定選手のFW小柏などをペトロヴィッチ監督は起用しているが、MF藤村、MF檀崎、DF濱などはなかなか試合に絡めていない。MF檀崎は青森山田高出身で、MF藤村とDF濱は札幌U-18出身になるが、DF菅大輝を除くとここ最近はユースから高校卒業時にトップチームに昇格して戦力になる選手が出てこない。以前と比べるといい選手が出なくなっている。
■ なかなか機能しないのが「ゼロトップ」というやり方 8月26日(水)に行われた横浜FM戦(A)はFWジェイが不在だった。FW駒井とFWチャナティップとMF荒野の3人が前目のポジションで起用された。1トップ+2シャドーとも、2トップ+トップ下とも言える微妙な配置だったが、いずれにして純粋はストライカーはいなかった。0対2でハーフタイムを迎えたがペトロヴィッチ監督が「札幌に来てからワーストの前半だった。」とコメントするほど前半の札幌は良さを出せなかった。
後半開始からFWドウグラス・オリベイラ、MFアンデルソン・ロペス、MF中野嘉の3人を投入すると流れは良くなった。後半5分にFWドウグラス・オリベイラに決定機が訪れたが決められず。直後にCKからDF畠中に決められて万事休す。後半48分にMFアンデルソン・ロペスのゴールで1点を返したが焼け石に水だった。後半の出来は悪くなかったが「惜しくもシュートが決まらない。」という場面はいくつもあった。
運にも見放されたが「純粋なCFを置かないやり方」は限界がある。ゼロトップとも言われるが、もちろん、「ゼロトップ」がハマることは稀にある。偽りのCFと言われる選手がいいポジションを取って相手をかく乱してスムーズな攻撃が出来るときもあるが、長いJリーグの歴史を振り返ってみても「ゼロトップを継続して採用したチーム」はほぼない。年間を通してゼロトップを貫くことが出来たチームは未だにゼロである。
2010年の南アフリカW杯のときの日本代表はMF本田圭を最前線で起用するやり方がハマった。当時は「ゼロトップ」とも言われたがあのときの日本代表でのMF本田圭の役割はどう考えてもCFのそれである。後方からのロングボールに対して高さや強さを発揮して起点になるプレーが期待されたので(本来は2列目の選手ではあるが)MF本田圭が最前線で起用されたものの「ゼロトップ」とは到底言えないやり方だった。
■ 今後の見通しは明るくないが・・・。 「ゼロトップ」が継続して使用できるようになる確率はJリーグでは極めて低いことを考えると『ゼロトップ or ゼロトップのようなやり方を始めるのは危険信号』と言えるがFWジェイの状態が上がらず、FW鈴木武蔵が抜けて、MFアンデルソン・ロペスは来日できない時期が長くて、FWドウグラス・オリベイラがフィットしないという難しい状況になっていたことを考えると「他に選択肢が無かった。」と言える。
気の早いサポーターからは「監督交代の話」も出始めているがペトロヴィッチ監督のサッカーに魅力を感じて札幌への入団を決めた選手(特に大学生)がたくさんいることを考えると、当然のことながら、このタイミングで監督交代を決断するのは全く得策ではない。ユース出身のMF高嶺はともかくとして、DF田中駿、MF金子拓、FW小柏、GK中野などを獲得できたのは「ペトロヴィッチ体制が魅力的だから」と言える。
ただ、今後の見通しは明るくない。広島でも、浦和でも、一旦、流れが悪くなるとなかなか抜け出せないのがペトロヴィッチ監督の特徴である。メンバーを固定しがちな監督なので在籍年数が長くなればなるほど特定の選手への信頼感が強くなることの副作用として新しい選手が台頭しにくくなる。毎年のようにJリーグの移籍市場の目玉選手を獲得できるほどの人気や資金力やブランド力のある浦和でさえ、最後は硬直した。
「補強をした方がいいのでは?」という周囲の声に対して
・『補強をしろ!!!』と言ってもミシャのサッカーに慣れるまでに時間がかかるので難しい。
・今いる選手以上にクオリティの高い選手を獲得するのは難しい。
・補強をしてもミシャは既存の選手を使うのであまり意味がない。
という声がコアなサポーターから出始めるのは分かりやすい危険信号である。当然、ペトロヴィッチ監督もいろいろな経験を積んでいるので、広島時代の最終年の2011年であったり、浦和時代の最終年の2017年と比べるといろいろとアップデートされていると思うが、本質的な部分ではあまり変わらないことが多いのがサッカーの指導者である。指導者として同じ失敗は繰り返したくないが果たしてどうなるだろうか・・・。
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