■ まだ開幕できておらず・・・。J3は3月7日(土)に開幕する予定だったがコロナの影響で延期された。開幕節のみ普通に開催されたJ1やJ2のクラブに対してJ3のクラブはまだ2020年になって公式戦を戦えていない。選手や監督はウズウズしていると思うが致し方ないところである。「Jリーグは7月上旬の再開」が有力視されているがJ3は7月4日(土)と7月5日(日)に行われる16節が再開初戦になる可能性が高まっている。約4か月遅れの開幕となる。
Jリーグは4月15日(水)にレギュレーション変更を発表した。J1→J2ならびにJ2→J3への降格はなくなった。プレーオフもなくなったのでJ2のクラブにとっては大きな変化と言えるがもともとJFL降格がないJ3のクラブにとってはあまり変わらない。引き続いて「上位2チームが自動昇格」となる。ただし、全試合の75%を消化できない場合はJ2に昇格するチームがゼロになる。この点を気にしながら戦う必要がある。
厄介なのはJ3のクラブはナイトマッチを開催する設備が無いクラブが沢山ある点になる。調べてみると福島・八戸・藤枝・沼津・岩手の5チームはJ3に昇格してから一度もナイトマッチは開催していない。JFLからJ3に昇格したFC今治もJFL時代はナイトマッチを開催しておらず、FC東京U-23も味の素スタジアムで開催した1試合を除くと全てホーム戦はデイマッチになる。1/3ほどのクラブはナイトマッチの開催が難しい。
延期になった1節~15節をどこかに組み込まないといけないがナイトマッチが開催できないとスケジュールを組むのは相当に大変になる。J3は試合数が少なかったこともあって「平日の夜」に開催されるケースはこれまでほとんどなかったが普通に考えると「平日の昼間に無観客試合で開催する試合」もたくさん出てくると考えられる。猛暑の中、夏場にデイマッチを開催せざる得ないケースも出てくるだろう。
■ 本命視されるのはカターレ富山例年以上にイレギュラーなシーズンになると思うが開幕前の順位予想を集計すると表1のようになる。本命視されているのは富山になる。スピードスターのMF大谷駿の引き止めに成功した上でストライカーのFW武などの獲得に成功した。守備陣もGK岡、DF松原優、DF林堂を獲得するなど経験のある選手をたくさん加えて安定感は増すだろう。J3に降格して早くも6年目になるが過去最大のチャンスがやってきた。
北陸3県(富山・石川・福井)はクラスターが発生したこともあって人口当たりの感染者数が多かった時期もあった。地味にまずい状況になったがすでに落ち着いた。大きなマイナスの影響はないだろう。再開後は過密日程になることが確実となったが富山の選手層の厚さはJ3の中ではトップクラスである。若手のFW松澤やFW宮城やDF池高などにもチャンスは回ってくるだろう。「優勝候補の筆頭」という立ち位置になる。
富山を追うのは熊本だろう。大木監督が就任してショートパス主体のサッカーに挑戦するのは間違いないが準備期間が長くなったことはスタイルが大きく変わるだろう熊本にとっては悪くない話である。こちらもストライカーのFW谷口海とFW浅川を獲得するなどフォワードの強化に成功した。選手の入替はそこまで激しくなかったが既存の選手たちが大木サッカーをどこまで理解できるのか?が注目点になる。
降格組の鹿児島とFC岐阜も「1年でのJ1復帰」を目指すが鹿児島もストライカーのFWジョン・ガブリエルを獲得した。J3で実績のある大型フォワードを獲得して前線に軸が出来た。他にはDF青山直やMF田辺圭やDF藤原広などを獲得しているが選手の流出はそこまで多くなかった。金鍾成監督もそのままなので当然のことながら2位以内を目指せる戦力になる。各ポジションにJ3では屈指のタレントを揃えている。
表1. 順位予想バトル(J3編)
ランク | クラブ名 | 平均予想順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 | 16位 | 17位 | 18位 | 19位 |
1 | カターレ富山 | 3.03 | 14 | 6 | 6 | 6 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2 | ロアッソ熊本 | 3.61 | 8 | 11 | 6 | 4 | 2 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
3 | 鹿児島ユナイテッド | 4.68 | 4 | 5 | 6 | 9 | 3 | 3 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
4 | FC岐阜 | 4.79 | 3 | 6 | 6 | 6 | 3 | 5 | 3 | 0 | 2 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
5 | 藤枝MYFC | 6.32 | 1 | 4 | 6 | 3 | 5 | 4 | 1 | 3 | 3 | 1 | 3 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
6 | ガイナーレ鳥取 | 7.34 | 0 | 2 | 4 | 1 | 4 | 5 | 6 | 4 | 5 | 1 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
7 | 長野パルセイロ | 7.89 | 1 | 3 | 1 | 3 | 4 | 0 | 2 | 6 | 6 | 3 | 2 | 4 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
8 | ブラウブリッツ秋田 | 8.13 | 4 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 5 | 3 | 2 | 6 | 2 | 3 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
9 | いわてグルージャ盛岡 | 8.74 | 1 | 0 | 3 | 3 | 6 | 3 | 5 | 2 | 1 | 3 | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 | 3 | 1 | 2 | 1 |
10 | SC相模原 | 10.55 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 3 | 1 | 6 | 3 | 5 | 3 | 1 | 2 | 5 | 1 | 1 | 0 | 1 |
11 | FC今治 | 11.24 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 1 | 2 | 3 | 3 | 5 | 6 | 4 | 1 | 1 | 3 | 1 | 2 | 1 | 2 |
12 | セレッソ大阪U-23 | 11.97 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 2 | 2 | 1 | 2 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 5 | 2 | 1 | 2 |
13 | アスルクラロ沼津 | 13.00 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 2 | 2 | 0 | 2 | 3 | 7 | 4 | 3 | 5 | 2 | 2 | 2 |
14 | カマタマーレ讃岐 | 13.03 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 2 | 4 | 4 | 3 | 2 | 6 | 1 | 2 | 3 | 3 | 3 |
15 | ヴァンラーレ八戸 | 13.32 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 2 | 2 | 3 | 4 | 7 | 7 | 2 | 4 | 1 | 1 |
16 | ガンバ大阪U-23 | 13.84 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 1 | 3 | 1 | 3 | 3 | 6 | 8 | 5 | 1 | 1 |
17 | 福島ユナイテッド | 15.92 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 5 | 6 | 0 | 3 | 5 | 8 | 7 |
18 | Y.S.C.C.横浜 | 15.97 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 7 | 9 | 7 |
19 | FC東京U-23 | 16.63 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 | 2 | 1 | 3 | 5 | 10 | 11 |
■ 4強以外で上位進出が期待されるのは?初めてJ3を戦うことになったFC岐阜は2000年と2001年に清水を率いたゼムノビッチ監督を招聘した。GK松本、DF橋本和、FW高崎など経験のある選手を獲得したが期待されるのは23歳前後の若手選手になる。MF富樫、FW町田ブライト、MF大西遼、MF永島、MF三島頌、DF長倉、DF会津、DF柳澤亘などがJ3でどのくらいの存在感を発揮できるのか?が注目点になる。19歳のFW村田透にかかる期待も大きい。
富山・熊本・鹿児島・FC岐阜の4強が自動昇格争いの中心になると思うがその他のクラブで上位争いに加わる可能性があるのは藤枝・鳥取・長野・秋田・岩手あたり。2019年は3位とサプライズを起こした藤枝は主力の流出が最小限にとどまった上でストライカーのFW大石治の再獲得に成功した。こちらもフォワードを強化することが出来た。32試合で16ゴールを挙げたFW森島康との2トップは「J3屈指」と言える。
「悲願のJ2復帰」を目指す鳥取はストライカーのFWジョアンデルソンに期待が集まる。何といってもFWレオナルド(浦和)を発掘したクラブである。彼が期待通りに活躍してくれるとJ2が見えてくる。長野はこれまでチームを支えてきた選手が沢山抜けて新しい時代に突入した。メンバーが大きく入れ替わっているのでチーム作りは大変だと思うが八戸のMF三田尚を獲得するなどオフの補強はまずまずだった。
秋田もオフにGK田中雄、DF輪笠、MF鈴木準を獲得するなど補強がうまくいった。沼津で素晴らしい成績を残した吉田謙監督の招聘に成功したのも大きい。過去2年間はいずれも8位に終わったが巻き返しが期待される。最後に触れるのは岩手になる。2019年は最下位に終わったが英会話スクールで有名な「NOVA」が経営権を取得してチームは大きく変わった。超・大型補強に成功して総合力は大きく高まった。
スタメンのほとんどは新戦力になると思うので準備期間が長くなったことはプラスに作用するだろう。岩手県は47都道府県の中で、唯一、新型コロナの感染者が出ておらず、4月中旬の天皇杯の岩手県予選も開催予定だった。最終的には延期になったが他の地域と比べると新型コロナの影響ははるかに小さいと思われる。注目度の高い元・日本代表の秋田監督がどんなチームを作るのか?は今年のJ3の大きな注目点になる。
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