■ 75%という基準を満たせるのか?J2は1節を終えた時点で中断に突入した。「Jリーグは7月上旬には再開できるだろう。」と言われているがJ2が7月4日(土)に再開できたとしても2節~22節が延期となる。ちょうど半分の21試合が延期されたことになるが2節~22節の試合をどこに組み込むのか?で上層部は頭を悩ませているだろう。東京五輪の期間中はJ2も中断する予定だったがJ1と比べると「東京五輪での中断期間(予定)」はもともと短かった。
7月18日(土)と7月19日(日)に25節を戦って、8月10日(月)に26節を行う予定だったので、「東京五輪が延期された。」と言ってもその期間中に詰め込める試合数はわずかである。週2で試合をこなすと仮定しても最大で5試合のみである。「リーグ戦の75%を消化できなかった場合はJ1への昇格チームはゼロになる。」というルールを採用することになったがこのルールが発表された当時と比べると状況は大きく変わった。
J2で最も注目されるのは昇格争いである。これが消化試合数の問題でなくなるようだとJ2への注目度や関心度は一気に低下するだろう。何としてでも75%という数字はクリアしないといけないが平均すると31.5試合をこなさないと75%には達しない。延期された21節をどこにどのようにして組み込むのか?は大きな注目点になるが心配される「秋以降の第二波」がやってきて再中断するようだとほぼ不可能になる。
J1昇格を目指すJ2のクラブは「75%」という数字を気にしながらシーズンを戦わないといけないが開幕前に募集した順位予想バトル(J2編)の参加者170名の順位予想をまとめると表1のようになる。1番手評価は磐田で3.38位、2番手は大宮で3.50位となる。やはり、変わらず「2強」が自動昇格争いの中心になる可能性は高いだろう。3番手は福岡、4番手は京都、5番手は千葉、6番手は徳島、7番手は長崎と続いていく。
表1. 順位予想バトル(J2編)
ランク | クラブ名 | 平均予想順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 | 16位 | 17位 | 18位 | 19位 | 20位 | 21位 | 22位 |
1 | 磐田 | 3.38 | 52 | 25 | 34 | 27 | 4 | 7 | 4 | 5 | 5 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2 | 大宮 | 3.50 | 41 | 26 | 35 | 26 | 11 | 11 | 11 | 3 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
3 | 福岡 | 5.74 | 19 | 31 | 19 | 19 | 13 | 10 | 17 | 5 | 6 | 6 | 2 | 7 | 1 | 2 | 4 | 4 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 |
4 | 京都 | 6.51 | 9 | 17 | 11 | 18 | 25 | 19 | 15 | 11 | 10 | 10 | 6 | 4 | 2 | 5 | 4 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
5 | 千葉 | 6.52 | 8 | 23 | 20 | 14 | 21 | 11 | 14 | 14 | 6 | 7 | 8 | 4 | 8 | 3 | 5 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 |
6 | 徳島 | 6.74 | 8 | 12 | 12 | 18 | 17 | 20 | 22 | 13 | 8 | 13 | 9 | 7 | 4 | 4 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
7 | 長崎 | 7.60 | 8 | 12 | 13 | 16 | 15 | 10 | 9 | 14 | 12 | 13 | 16 | 10 | 10 | 6 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
8 | 山形 | 8.69 | 7 | 6 | 5 | 8 | 11 | 7 | 16 | 10 | 19 | 23 | 17 | 18 | 11 | 7 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
9 | 新潟 | 9.20 | 10 | 4 | 1 | 10 | 10 | 11 | 7 | 18 | 17 | 16 | 13 | 13 | 14 | 11 | 5 | 4 | 2 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 |
10 | 岡山 | 9.55 | 0 | 3 | 5 | 3 | 10 | 19 | 15 | 18 | 17 | 11 | 16 | 17 | 11 | 8 | 6 | 5 | 3 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 |
11 | 松本山雅 | 9.63 | 2 | 4 | 5 | 4 | 11 | 11 | 10 | 15 | 18 | 20 | 24 | 11 | 10 | 8 | 6 | 5 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 |
12 | 甲府 | 10.05 | 3 | 1 | 3 | 1 | 12 | 9 | 10 | 19 | 20 | 13 | 21 | 24 | 12 | 4 | 5 | 4 | 1 | 3 | 0 | 2 | 3 | 0 |
13 | 東京V | 13.56 | 1 | 3 | 2 | 1 | 2 | 7 | 5 | 6 | 4 | 7 | 7 | 11 | 17 | 20 | 17 | 12 | 19 | 9 | 6 | 5 | 6 | 3 |
14 | 金沢 | 14.31 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 4 | 3 | 2 | 5 | 8 | 4 | 10 | 20 | 19 | 30 | 19 | 13 | 11 | 11 | 5 | 2 | 1 |
15 | 水戸 | 14.82 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 3 | 7 | 5 | 4 | 2 | 9 | 16 | 22 | 21 | 18 | 11 | 15 | 19 | 9 | 2 | 2 |
16 | 町田 | 15.17 | 0 | 1 | 1 | 3 | 1 | 4 | 1 | 2 | 7 | 3 | 5 | 9 | 15 | 19 | 9 | 13 | 19 | 18 | 14 | 12 | 11 | 3 |
17 | 山口 | 15.75 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 4 | 2 | 3 | 1 | 4 | 9 | 2 | 5 | 13 | 11 | 25 | 23 | 27 | 13 | 11 | 11 | 2 |
18 | 北九州 | 16.44 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 3 | 6 | 2 | 5 | 7 | 5 | 6 | 10 | 18 | 25 | 24 | 17 | 16 | 8 | 12 |
19 | 群馬 | 16.78 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 3 | 0 | 1 | 6 | 2 | 4 | 5 | 6 | 17 | 18 | 18 | 20 | 24 | 14 | 17 | 10 |
20 | 愛媛FC | 19.32 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 8 | 10 | 23 | 16 | 43 | 31 | 29 |
21 | FC琉球 | 19.41 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 1 | 4 | 4 | 3 | 12 | 10 | 31 | 29 | 38 | 33 |
22 | 栃木SC | 20.34 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 2 | 1 | 4 | 6 | 4 | 15 | 22 | 38 | 72 |
■ プレーオフが無くなった影響は大8番手が山形、9番手が新潟、10番手が岡山、11番手が松本山雅、12番手が甲府、13番手が東京Vとなるが、甲府の平均予想順位が10.05位で、東京Vの平均予想順位が13.56位となる。12番手の甲府と13番手の東京Vの差は大きいので、「磐田・大宮・福岡・京都・千葉・徳島・長崎・山形・新潟・岡山・松本山雅・甲府の12チームが昇格候補」と言える。大雑把に分類すると今年のJ2は2グループに分けられる。
新型コロナはJ2の昇格争いにも大きな影響をもたらすがまず大きいのはプレーオフがなくなった点になる。「6位でも昇格のチャンスがある。」というのと「2位以内に入らないとノーチャンス」というのは大違いである。2018年からレギュレーションが変更になった影響でプレーオフを勝ち上がってJ1に昇格するのはかなり難しかったが、やはり、6位でもチャンスがあるのと、全く可能性がないというのは大きく異なる。
2位以内を目指して各クラブは死にもの狂いでリーグ戦を戦うことになるが超・過密日程になることが確実なので選手層の厚いチームは有利である。J2では磐田・大宮・徳島・新潟・福岡・千葉などは他のクラブと比べると選手層が厚いチームなので過密日程は相対的には有利に働くだろう。ターンオーバーを採用するクラブは多くなると思うがメンバーを大きく落としたときにどう勝ち点を拾うか?がポイントになる。
回復力もキーになると思うが若い選手が主体のチームは有利である。あくまでも2019年の数字ではあるがJ2の22クラブの中で平均年齢が低かったのは山口・金沢・新潟・水戸・山形・徳島・愛媛FCなど。逆に平均年齢が高かったのは松本山雅・甲府・千葉・長崎・東京V・岡山など。30代の選手が多いクラブは過密日程になると厳しいが松本山雅や甲府は昨オフにベテランをたくさん放出するなど若返りを図っている。
■ 2強を追うのはどこになるのか?「磐田と大宮の2強を追うのはどこになるのか?」が注目点になるがオフの補強が大成功した福岡を高く評価する人は多い。「5年に1度のゴールデンイヤー」と言われるがそのことをフロントも意識しているかのような超・大型補強を敢行した。軸となる選手が大きく入れ替わったことを考えると長い中断期間は福岡にとってはプラスに作用するかもしれない。じっくりとチームを作ることが可能になったのは大きい。
尹晶煥監督を招聘した千葉も前評判は高かった。先のとおり、年齢の高い選手が多い点は気になるが選手層は厚い。FW川又やMF田口やFW山下敬を獲得するなど中盤から前目のポジションは質も量もJ2屈指となった。当然、尹晶煥監督にとっても準備期間が沢山とれるのは大きい。リカルド・ロドリゲス監督になって4年目の徳島もスタメンの半数ほどが入れ替わっているので中断期間は有意義なものになるだろう。
一方で亀岡市に素晴らしいスタジアムが出来た京都は「新型コロナで大きなダメージを負うクラブの1つ」に挙げられる。何と言っても新スタ元年は異常に盛り上がるのが普通である。C大阪とのPSMもたくさんのお客さんが集まるなど大盛況だったが当分は無観客試合になる。その後も入場は制限されるだろう。新しいスタジアムが出来るというのは「数十年に1度の話」になるが水を差される形になっている。
また、無観客試合が続くと「サポーターの熱烈な応援に後押しされてきたクラブ」はやはり不利である。J2でいうと松本山雅や新潟は「屈指の熱いサポーター」を抱えているが応援の声がなくなるのは大きなマイナスである。松本山雅は降格1年目になるがルヴァン杯にも参加しており、Jリーグの56クラブの中では最も大変な立場である。「1年でのJ1復帰」を目指すことになるがハードな1年になる可能性は高い。
・【Jリーグ】 「現代屈指のプレイスキッカー」だと思う選手は誰ですか? → 50票
・【Jリーグ】 「現代屈指のポストプレーヤー」だと思う選手は誰ですか? → 52票
・【Jリーグ】 「現代屈指のボールハンター」だと思う選手は誰ですか? → 50票
・【Jリーグ】 「現代屈指のファンタジスタ」だと思う選手は誰ですか? → 55票
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