■ 2019年は約20.1億円の赤字 2019年に約20.1億円というとてつもなく大きな額の赤字を計上した鳥栖は経営危機に陥っている。広告料収入が約23.0億円から約8.1億円まで激減したのが致命的だったが2018年限りで撤退をした大手スポンサーのCygamesの広告料は「年間で5億 or 6億円だった。」と言われている。6億円と仮定してもマイナス分の14.9億円には遠く及ばない。「何故、14.9億円も広告料収入が減ったのか?」は不明である。
2020年はさらにDHCが撤退する。普通に考えると「DHCの広告料は3億円くらい」だと思うが代わりとなる胸スポンサーは見つかっていない。暫定的に佐賀新聞の名前を入れてルヴァン杯やJ1の試合を戦ったが新型コロナがなかった場合でも約8.1億円からさらに広告料収入が落ち込む可能性の方が高かった。竹原社長は「コロナがなければ2020年は黒字になる計画だった。」とコメントしているが説得力に欠ける。
「困っているのが鳥栖だけ」であるならば救いようもあったがJリーグの全てのクラブは新型コロナの影響で大幅な収入減になる。Jリーグの再開時期はどんどん伸びており、「6月中の再開」すら厳しくなっているのでそろそろ本格的にヤバくなるクラブが出てくる可能性が高い。Jリーグにしても収入が大幅に減るので余裕はない。当然、他のクラブが鳥栖を助ける余裕は一切ない。最悪のタイミングでの経営危機である。
竹原社長は「新スポンサーの獲得」を匂わせているが重要なのは「2019年限りで撤退したDHCの穴を埋められるくらいの大手スポンサーなのか?否か?」である。数百万や数千万レベルのスポンサーを獲得することはJリーグのクラブにとってはそこまで珍しくはない。このご時世で新規スポンサーを獲得できるのであればありがたい話ではあるが数百万や数千万レベルのスポンサーであれば焼け石に水である。
■ 「この事態になるまでに何とかできなかったのか?」 現段階では「どのくらいの規模のスポンサーなのか?」も不明であるがそもそもとして「本当に新規スポンサーの獲得の話があるのか?」すら怪しい。経営面を突っ込まれたときに竹原社長は、毎度、サポーターが安心できるような話をするが、後々振り返ってみると、「あのときのあの話は嘘だったのでは?」と思わざる得ない話が過去に何度もある。「竹原社長の話は結構な確率で嘘が混じっている。」というしかない。
鳥栖の経営問題についてはいろいろな意見があると思うが「少なくともあと1年早く問題が大きくクローズアップされていたら状況は全く変わっただろう。」と思う。2018年も約5.8億円の赤字を計上しているがこのくらいの額であれば何とか返済は可能である。働き盛りの選手や有望な選手の大多数を売ったら3億から5億円くらいは移籍金を獲得できる(た)はず。約5.8億円の赤字であれば何とかなった可能性は高い。
その一方で「2年間で約26億円の赤字」となるとクラブや社長が自力でどうにかするのはほぼ無理である。「資金繰りに苦しんで竹原社長が30億円を超えるとも言われる莫大な額の私財を投じてきた。」とも言われているが売れる選手をすべて売ったとしても約26億円には遠く及ばない。「ギブアップするのはどうしようもなくなってから」というのがこういうケースの常だとは思うが二進も三進もいかない状況になっている。
ちょうど1年前に「2018年の赤字が5.8億円だった。」ということをクラブが発表しているが本当に危機感を持って動いた人はほとんどいなかった。鳥栖のサポーターも、他クラブのサポーターも、メディアも、そこまで強い危機感は持たなかった。2018年の秋に流れたCygamesの撤退の噂以降、経営面できな臭い話が定期的に流れていたことを考えると「この事態になるまでに何とかできなかったのか?」と思ってしまう。
■ 佐賀バルーナーズとの怪しい関係 一番の原因は竹原社長にあるのは間違いない。ワンマンとも言われているがこれだけスポンサーが相次いで撤退するというのは異常である。撤退したスポンサーがその理由を詳しく述べることはないので全ては憶測になるが「急激な拡大路線を選択する竹原社長のクラブ運営が主な理由なのでは?」と言われている。また、21歳の息子が社長を務める佐賀バルーナーズを発足させたことも大きな理由とされている。
「FWフェルナンド・トーレスの獲得」と「佐賀バルーナーズの経営に乗り出したこと」の2つがクラブにとってはターニングポイントになったが佐賀バルーナーズもかなり怪しいチームである。先日のサポーターミーティングのときに竹原社長は「むしろ、佐賀バルーナーズにサガン鳥栖が数億円援助してもらってる。」とコメントしているがさすがにあり得ない話である。佐賀バルーナーズはB3だったクラブである。
「佐賀バルーナーズの練習場を確保するために佐賀市の副市長に竹原社長が頼んで便宜を図ってもらったこと」も問題視されている。癒着問題は副市長の辞任にまで発展しており、相次ぐスポンサーの撤退の大きな理由と言われているが、佐賀バルーナーズがサガン鳥栖の足を引っ張っているのは否定しにくい。先日、B3からB2への昇格が決まったので結果を残しているが佐賀バルーナーズにもかなりの危うさを感じる。
もちろん、新潟のようにサッカーとバスケをうまく両立できているところもある。札幌はカーリングのチームを保有しており、FC東京はバレーボールのチームを持っている。「サッカーに限らず、スポーツで地域を盛り上げよう。」という考えは理解できるが竹原ファミリーの言動には全てに危うさを感じる。「佐賀バルーナーズに関わらなかったらサガン鳥栖はここまで大変なことにはなっていなかった。」と考えてしまう。
昨シーズンの佐賀バルーナーズのホーム戦の動員数を調べてみると300人~800人くらいである。B3であれば普通の動員数だと思うが曲がりなりにも2012年からずっとJ1でやってきたサガン鳥栖とはクラブとしての体力は段違いである。佐賀バルーナーズというチームがサガン鳥栖に出来ることは現状ではほとんどないと思う。先の癒着問題や資産管理問題を含めて現状ではマイナスの影響が大きすぎる。
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