■ 「ファンタジスタ」の定義はシンプル昇格1年目の横浜FCは若手主体のメンバー構成でまずまずの結果を残している。FWイバは大宮に移籍して、MFレアンドロ・ドミンゲスやMF松井大やMF中村俊やFW三浦知などの出場機会は限られる。42歳のMF中村俊も思うように出場機会を得られていないがチャンスが与えられたときは「何かをしそうな雰囲気」を醸し出している。現代のJリーグのみならず、日本サッカー史上最高のファンタジスタと言える。
「ファンタジスタ」の定義はシンプルである。『元・イタリア代表のFWロベルト・バッジオのような選手』がファンタジスタと呼ばれる。異次元のテクニックとアイディアを武器に名門のユベントスでも活躍したが運動量は少なくて守備面での貢献度は高くなかった。監督としては扱いにくいタイプの選手で1994年のアメリカW杯など「悲劇のヒーロー」になるケースも多かったがサポーターからは絶大な支持を受けた。
若い頃からMF中村俊と常に比較をされてきたMF小野伸(FC琉球)は9月27日に41歳となる。怪我の影響で今シーズンは5試合の出場のみ。初めてスタメンで起用されながら開始早々に怪我をして途中交代となった7節の愛媛FC戦(A)以降はベンチ入りの機会もない。トータルでわずか30分のプレー時間にとどまっているが彼も同じように「日本サッカー史上屈指のファンタジスタ」と言える。ボールタッチは天才的である。
もう少しだけ若い世代で「ファンタジスタ」と言えるのはFW柿谷(C大阪)だろう。同ポジションにMF清武がいるので途中出場がほとんどになるが10節の柏戦(A)で高卒1年目のMF西川潤のゴールをアシストしたプレーは「柿谷ならでは」と言えるプレーだった。結果はなかなか出ていないが体はキレており、華麗なプレーで相手を抜き去るシーンは少なくない。創造力に関しては依然としてJリーグで最高レベルである。