■ 開催延期が正式に確定新型コロナの影響で開催が危ぶまれていた2020年の東京五輪は「1年程度の延期」ということで決着した。日・中・韓を中心としたアジアのみでおさまったら予定通りの開催も可能だったと思うがこれだけ世界中に広がってしまうと難しい。日本はもちろん、一時は危機的な状況になった韓国の対応でさえ、評価される状況になっており、「中国の対応ですらマシだったのでは?」と思えるほど欧米がパニックになっている。
3月23日(月)の段階でIOCは「4週間以内に延期も視野に入れた検討がなされる。」と発表したがあっさりと延期が確定した。「遅くとも2021年の夏までの開催を目指す。」と報じられたが賢明な判断と言える。2年後の2022年にずらす案も浮上したと思うが2年後となるとアスリートにとっては大変である。「2020年の東京五輪を選手生活の区切りにしよう。」と考えていた選手は少なくなかったはずである。
「なかなか最終判断が下されずに結論が出ない。」という状況になることは避けたかったがかなり早い段階で延期が確定した。難しい決断だったと思うが「英断」と言えるだろう。これだけの大イベントなので「延期」もしくは「中止」となると各方面に多大な影響が出る。いろいろなことを考慮して決断を下さないといけないので「極めて困難な決断」だったと思うがずるずると引き延ばされずに済んだのは良かった。
心配されるのは「2021年の夏までに収束しているのか?」という点である。「2年の延期」を主張する人はこの点を心配していると思うが今の状態がずっと続くのであればコロナウイルスとうまく付き合っていくしかない。「2年後」となると選手選考はもう一度やり直す必要が出てくるが「1年後」であればそのまま行くという競技もたくさんあるだろう。早くも男女の卓球は「再選考は行わない。」と発表している。
■ 日本人選手で1997年生まれの選手1年後に延期されたことでどんなプラスの影響とどんなマイナスの影響が出てくるのか?は、これからの数日間、ワイドショーなどで頻繁に取り上げられると思うがサッカー男子に話を限定すると「23歳以下のままなのか?」、「(特例で)24歳以下にするのか?」が焦点になる。23歳以下のままであるならば1997年生まれの選手は出場できなくなる。自国開催の五輪の出場を目指していた選手にとってはつらい話である。
日本人選手で1997年生まれの選手というと
・MF 三好康児 (アントワープ)
・DF 板倉滉 (フローニンゲン)
・GK 小島亨介 (アルビレックス新潟)
・FW 前田大然 (CSマリティモ)
・FW 小川航基 (ジュビロ磐田)
・MF 森島司 (サンフレッチェ広島)
・MF 旗手怜央 (川崎フロンターレ)
・MF 三笘薫 (川崎フロンターレ)
・DF 渡辺剛 (FC東京)
・DF 町田浩樹 (鹿島アントラーズ)
・GK オビ・パウエル・オビンナ (横浜Fマリノス)
・MF 相馬勇紀 (名古屋グランパス)
・DF 田中駿汰 (コンサドーレ札幌)
・DF 中山雄太 (ズヴォレ)
・MF 遠藤渓太 (横浜Fマリノス)
・DF 岩田智輝 (大分トリニータ)
・DF 大南拓磨 (柏レイソル)
・MF 長沼洋一 (愛媛FC)
・MF 神谷優太 (柏レイソル)
・FW 一美和成 (横浜FC)
・DF 藤谷壮 (ヴィッセル神戸)
・DF 初瀬亮 (ヴィッセル神戸)
などが当てはまる。レギュラーが有力視されるGK大迫(広島)、DF橋岡(浦和)、DF杉岡(鹿島)、MF堂安(PSV)などが下の世代で、MF田中碧(川崎F)、MF齊藤未(湘南)、DF立田(清水)、DF岡崎慎(清水)、MF久保建(マジョルカ)、FW上田(鹿島)なども下の世代になる。日本の年代別代表としては珍しいほど「下の世代の選手が中心になっているチーム」になるが五輪代表で実績を積み上げてきた選手はたくさんいる。
■ 「24歳以下」に変更される可能性大結論から述べると「男子サッカーの(24歳以下や22歳以下ではなくて)23歳以下という縛り」に明確な理由があるわけではない。なので、「特例で24歳以下の大会にする。」と変更することに何の支障もない。「異論なく24歳以下という規定に変更される。」と思うのでが動向を気にしている1997年生まれの選手も心配する必要は全くないと思うがこれからの1年間で下の世代からの突き上げはさらに激しくなるだろう。
すでに触れたとおり、男女の卓球は、いち早く、「再選考を行わない。」と発表した。賛否両論あるとは思うが個人的には「卓球も再選考した方がいい。」と思う。もちろん、すでに代表メンバーに選ばれていた選手は残念に感じると思うが「1年」という期間でさえアスリートにとっては長い期間である。卓球やサッカーに限らず、どの競技でも「これからの1年ちょっとで急激に伸びる選手」はたくさん出てくるだろう。
男子サッカーで言うと、GK谷(湘南)、DF菅原(AZアルクマール)、DF瀬古(C大阪)、DF小林友(横浜FC)、MF鈴木冬(湘南)、MF東俊希(広島)、MF中村敬(FCトゥウェンテ)、FW宮代(川崎F)といった2000年生まれの選手たちはこれからの1年間でたくさんの経験を積んで大きく成長するだろう。また、大卒1年目となるMF松尾(横浜FC)やMF瀬古樹(横浜FC)などもJリーグで試合経験を積んで評価を大きく高めるだろう。
東京五輪が延期されたことでマイナスの影響を被る選手もたくさん出てくるだろうし、プラスの影響を受ける選手もたくさん出てくるだろう。「選手としてのピークが過ぎてしまう選手」もたくさん出てくるとは思うが「仕方がない。」というしかない。疫病の流行という不測の事態なのでどんなことになっても受け入れるしかない。「東京五輪までの過程を楽しめる期間が1年間だけ伸びた。」とポジティブに考えたい。
お知らせ
・ユーチューブを始めました。サッカー中心です。よろしくお願いいたします。
サッカーコラム J3 Plus チャンネル (リスト)
サッカーコラム J3 Plus チャンネル(再生数ランキング) ・・・ ご視聴ください。
第01位 Jリーグの人気チャントのランキング (1位-10位) (2020年版) → 再生数:97,078回
第02位 【J2限定】 人気チャントのランキング (1位-10位) → 再生数:38,638回
第03位 【Jリーグ】 サポーターの応援が凄いクラブ (1位~10位) → 再生数:30,665回
第04位 【Jリーグ】 サポーターが温かいクラブ (1位~10位) → 再生数:24,683回
第05位 【J2限定】 2020年の若手のブレイク候補 (1位~20位) → 再生数:20,067回
第06位 Jリーグの人気チャントのランキング (11位-20位) (2020年版) → 再生数:18,404回
第07位 【国内限定】 サッカースタジアムの評価ランキング (1位-10位) → 再生数:15,918回
第08位 【Jリーグ】 かっこいいと思うチャント (10選) → 再生数:12,531回
第09位 【Jリーグ】 思わず口ずさんでしまうチャント (10選) → 再生数:11,025回
第10位 【Jリーグ】 ユニークな応援をするクラブ (1位~10位) → 再生数:9,994回
- 関連記事
-