■ 2015年以来の福岡ダービー北九州は2016年のJ2で最下位になってJ3降格となった。2017年は新スタ元年だったがJ3で9位だった。降格2年目の2018年はJ3で最下位の17位。落ちるところまで落ちてしまったが小林監督の招聘に成功したことが大きな転機になった。2019年のJ3を制覇して「J2復帰」を果たした。「降格制度がないJ3ならではの珍事」と言えるが「前年は最下位だったチームがリーグ制覇を達成する。」というのは異例である。
北九州が2016年以来となるJ2復帰を果たしたことで福岡ダービーが復活した。2016年は福岡がJ1所属だったので「福岡ダービーがリーグ戦で実現するのは2015年以来」となる。『ダービーマッチなどの集客が見込める好カードは(どんなカードでもある程度の動員が見込める)ホーム開幕戦では実施しない。』というのはJリーグの基本的な考え方になるが今シーズンはいきなり開幕戦(=1節)にダービーマッチが組まれた。
Jリーグでは珍しい話になるが北九州のホームのミクニワールドスタジアムには13,574人の大観衆が埋まった。チケットはソールドアウト。北九州のホーム戦としては史上3番目の動員数になる。過去最多は2017年の開幕戦の秋田戦(H)の14,935人だった。ミクニワールドスタジアム北九州のサッカー競技のこけら落としの試合だったが福岡のサポーターも大挙押し寄せた。素晴らしい雰囲気の中で開幕戦が行われた。
「サポーターの割合はほぼ半々だった。」と言われているがアウェイの福岡がダービーを制した。前半44分にFW遠野が決勝ゴールをマークした。大型補強に成功した福岡はスタメン11人のうち8人が新加入選手だった。GKセランテス、DF篠原、MF石津の3人以外は全て新加入選手だったのでメンバーはガラッと変わったが「寄せ集め感」というのはあまりなかった。チームとしての完成度はまずまず高かった。
■ 新戦力が力を示したアビスパ福岡スコアは1対0の僅差だったが福岡は期待の新戦力のほとんどが良さを発揮した。エース候補のFWフアンマ・デルガドは相手キーパーとの接触が何度かあってイライラするシーンが目立ったが持ち味である強さを生かして前線の核になった。右SHのMF福満は2つほど惜しいシュートを放っており、決定機でシュートを決めることは出来なかったが右サイドからたくさんのチャンスに絡んだ。攻撃の中心になるだろう。
MF福満と右サイドを形成した右SBのDFサロモンソンは大きな戦力になるだろう。キックの精度が高い選手なのでプレイスキッカーも任されている。MF鈴木惇がベンチスタートなのでDFサロモンソンが今シーズンはメインでキッカーを務めることになると思うが鋭いボールを蹴ることが出来る。高さのある選手はFWフアンマ・デルガドとDF上島くらいなので高さのあるチームではないがセットプレーは武器にしたい。
ボランチのMF前寛之とMF重廣の関係性は良かった。京都から加入したMF重廣は運動量が豊富な選手である。ゴール前に出ていくパワーを持ったbox-to-box型の選手になるがこの日もたくさんゴール前に顔を出してチャンスに絡んだ。キャプテンを任されたMF前寛之が下がり目の位置でバランスをとることになるが「MF前寛之とMF重廣のWボランチは強力」である。2人の加入で中盤のクオリティは大きくアップした。
DF上島やDF湯澤聖もまずまずの出来だったので収穫の多い試合になったが最もインパクトを残したのはHonda FCから加入したストライカーのFW遠野だった。前半44分に豪快なシュートを決めてJリーグ初ゴールを記録したがゴールシーン以外にもたくさん見せ場を作った。高速ドリブルが武器の1つになるが2019年のJFLでベストイレブンに選ばれた実力を開幕戦から披露した。彼がダービーの主役になった。
■ FW遠野はJFLの代表である。長谷部監督は水戸時代も「4-2-2-2」を採用した。2トップを好むタイプになるが「FWフアンマ・デルガドがフォワードの軸」というのは揺るぎない。ベテランのFW城後、ストライカーのFW森本もいるがよほどのことがない限りはFWフアンマ・デルガドで決まりである。「パートナーが誰になるのか?」が注目点になるが開幕スタメンで結果を残したFW遠野が「FWフアンマ・デルガドの相方候補」に名乗りを上げた。
FWフアンマ・デルガドが中央に陣取ってその周りをFW遠野が走り回る形が基本になると思うがいい2トップになる可能性は高い。MF福満は万能型のアタッカーで決定的な仕事ができる選手である。左SHのMF石津が大怪我から復帰していきなりスタメンで起用されたのは驚きだったが彼も左サイドで存在感を発揮した。MF木戸やMF菊池大なども控えているが特徴を持った選手をたくさん擁しているのは強みになる。
FW遠野は形式上は「川崎Fからの期限付き移籍」になるが『川崎Fが目を付けたのも納得』と言えるほどポテンシャルは高い。川崎Fの攻撃陣はとにかく豪華なので福岡で結果を出せないと川崎Fに戻ることは出来ないだろう。MF三笘やFW旗手などがいてMF齋藤学でさえベンチに入れないほどなのでハードルは高いが「分かりやすい結果を残して川崎Fに復帰(加入)する。」というのが今シーズンの大きな目標になる。
FW遠野に期待している人は福岡と川崎FとHonda FCのサポーターだけではない。彼は「JFLの代表」である。「選手やサポーターを含めたJFLの関係者すべてが彼に期待をしている。」と言っても過言ではないだろう。同じように個人昇格を果たしたFW安藤翼(ホンダロック→八戸)やMF杉田真(ソニー仙台→藤枝MYFC)にも同じことが言えるが彼らがJリーグで活躍できるとJFLの選手に注目するクラブが増えるだろう。
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