■ 右SHのレギュラーはどちらか? C大阪はオフに主力のMF水沼が古巣の横浜FMへの復帰を決断した。昨シーズンはほぼ不動のレギュラーであり、かつ、貴重なムードメーカーだったので「手痛い流出」と言えた。右SHのポジションはMF清武やMF柿谷やFW奥埜やMF豊川などを回す手も考えられるがキャンプの早い段階でロティーナ監督は「MF坂元とMF西川潤の争い」と明言。新戦力となる2人のポジション争いが大きな注目点になった。
どちらも左利きのアタッカーになる。右足のクロスと運動量が持ち味となるMF水沼とは全く違ったタイプのサイドアタッカーになる。MF水沼ほどの献身性は期待できないので「違った部分」で良さを出さないといけないが2月9日(日)に行われた京都とのPSMに続いて2月16日(日)に行われたルヴァン杯の初戦の松本山雅戦(H)でもMF坂元が右SHで先発出場。2試合とも好プレーを見せたので「一歩リード」と言える。
MF坂元は「サンガスタジアム by Kyocera」のこけら落としとなったPSMで新スタ初ゴールをゲット。幸先のいいスタートを切ったがルヴァン杯の松本山雅戦でも目立った活躍を見せた。松本山雅戦ではゴールやアシストを記録することは出来なかったが攻撃の起点として大きな存在感を発揮した。MF西川潤は松本山雅戦でベンチ入りを果たしたが出番なし。「MF坂元が開幕スタメンを勝ち取るのは確実」と言える。
京都戦は3対2で勝利して、松本山雅戦は4対1で大勝した。京都戦では2失点して、松本山雅戦では立ち上がりの早々に失点。リードを許す展開になった。J2勢を相手に2試合で3失点なので失点の多さは気になるが課題の攻撃陣は2試合で計7ゴールと好調。点が取れているのはいい傾向と言える。GKキム・ジンヒョンが体調不良で欠場が続いているのは心配材料になるが「チームの仕上がり具合は順調」と言える。
■ 右サイドバックのDF松田陸が好調 MF坂元が加入した効果は絶大である。ドリブルを駆使して1人で相手の守備網を崩せる選手なので相手はMF坂元を警戒せざる得ない。MF坂元にマークが集中するので周りの選手は楽にプレーできるようになる。MF坂元の加入の恩恵を最も受けているのは一番近くでプレーする右SBのDF松田陸だろう。京都戦でも2つのゴールに絡んでおり、松本山雅戦でも2つゴールに絡んだ。右サイドの攻撃が活発になった。
MF坂元は周りを使うのも上手な選手なので走力のあるDF松田陸の攻撃的な良さは今シーズンはさらに発揮されるだろう。昨シーズンはMF水沼とDF松田陸とMFレアンドロ・デサバトで右サイドを構成することが多かったが遅攻になったときは手詰まりになることが多かった。必然的に左サイドから攻撃を仕掛ける割合が非常に高かったが「右サイドで作って左サイドの選手が仕留める。」というケースは多くなるだろう。
2試合で奪った7ゴールのうち、6ゴールは右サイドが起点になっている。残りの1つはロングボールを前線に蹴ってFWブルーノ・メンデスが粘ってPKを獲得したプレーから生まれているが松本山雅戦の2点目のDF丸橋の逆転シュートはその典型である。左SHはMF柿谷とMF清武のポジション争いになっているが本来はストライカーのMF柿谷はもちろんのこと、MF清武もフィニッシャーとしての能力が高い選手である。
2019年のC大阪は34試合で25失点だった。失点の少なさは歴史的だったがこのレベルを2年連続で期待するのは酷である。失点数は間違いなく増えると思うが34試合で39得点と低調だった攻撃陣は昨シーズンのようなことはないだろう。選手層が厚くなったので総得点は大きく伸びるはずである。大事なのは総得点や総失点ではなくて得失点差である。2019年は「+14」だったが「+20」くらいにはしないといけない。
■ わずか1年でJ1への個人昇格を果たす。 得失点差を「+20」くらいまで伸ばすことが出来ると高確率で優勝争いに参加することが出来るが攻撃においてはMF坂元がキーマンになるだろう。C大阪はMF香川やMF乾やMF清武やMF南野などを輩出しているが近年は「1人で仕掛けられるアタッカー」があまりいなかった。実際に2019年のドリブル数はJ1で17位。下から2番目だった。「仕掛けられる選手」を必要としていたが打ってつけの選手の獲得に成功した。
2019年は山形で活躍してわずか1年でJ1への個人昇格を果たしたが近年は「J2からの個人昇格組」が高確率で結果を残している。優勝した横浜FMでいうとDF畠中やDF広瀬陸が主力に定着してGK朴一圭に至ってはJ3の経験しかなかった選手である。数年前までは「J1とJ2の差は大きいのでJ2で活躍したといってもJ1でも同じ活躍が出来るか分からない。」という意見が多かったがここ数年ですっかり変わった。
鳴り物入りで山形に加入したわけではないことを考えるとわずか1年で立ち位置は大きく変わった。「大卒でJリーガーになれずに終わる可能性もあった選手」という話なので人生は何が起こるかわからない。ある程度の力を持った選手はたくさんいて紙一重のところで差がついてしまうのがサッカー選手である。彼が期待通りにC大阪でも活躍できるようだと「J2あるいはJ3あるいは大学でプレーする選手」の励みになる。
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