18位 : 浦和レッズ ・・・ 11票
→ 2018年はJ3、2019年はJ2でゴールを量産して得点王に輝いたFWレオナルド(新潟)の獲得に成功した。シュート精度の高いストライカーなので「FW興梠の後継者候補の1人」として大きな期待を集めている。「FWレオナルドを獲得できたのは相当に大きい。」と言えるが他にはMF伊藤涼(大分)が復帰してDFトーマス・デン(メルボルン・ビクトリー)を獲得した程度。日本人の即戦力を獲得することは出来なかった。
「どこまで本気だったのか?」は定かではないが獲得候補に挙がったDF杉岡(湘南→鹿島)、MF小塚(大分)、MF原輝綺(鳥栖)の獲得には成功しなかった。近年の浦和に移籍したDF山中やFW杉本健やMFマルティノスなどが持ち味を出せずに苦しんでいることを考えると「日本人選手に敬遠される。」というのも致し方なしである。システムも戦い方もはっきりしないチームへの移籍は選手にとってギャンブルである。
チーム再建のためには「日本人の優秀な選手」を獲得しないといけないがそのためにはシステムや戦い方をはっきりさせる必要がある。チーム作りがうまくいっていないことが補強の部分も難しくしている。1月末にU-23オーストラリア代表のDFトーマス・デンを獲得したが伝わっている情報から判断すると「スペックはDF橋岡によく似ている。」と言える。右SBは手薄だったので効果的な補強になるかもしれない。
17位 : コンサドーレ札幌 ・・・ 13票
→ 2019年はルヴァン杯で準優勝。働き盛りの年齢の選手が主力を担っていることもあって今オフは早い段階で「流出がなければ選手補強は行わない方針」と報道された。そのとおりで「新卒の選手を除くと補強はゼロ」という状態がずっと続いたが2月に入ってからFWドウグラス・オリベイラ(ルヴェルデンセ)とGKカウィン・タンマサッチャーナン(OHルーヴェン)を獲得。前者はブラジル人、後者はタイ代表になる。
「補強を行わない方針」と伝えられた札幌が補強を行ったのは驚きだったが前年に好成績を残したチームであっても新しい力は絶対に必要である。刺激がないとチームとしての成長は止まりやすい。ましてや札幌はJ1では10位と不満足な順位に終わったチームである。攻撃的なポジションの層は厚いのでFWドウグラス・オリベイラが戦力になるか?どうか?は分からないが同ポジションの選手には刺激になるだろう。
兵役の問題で今シーズン限りでの退団が確実視されるGKク・ソンユンの後釜を探さないといけないがタイ代表のGKカウィン・タンマサッチャーナンを獲得した。ベテランのGK菅野、加入が決まった200センチのGK中野(法政大3年)などと争う形になるが「札幌らしい補強」と言える。これからの1年間でJリーグならびに札幌のサッカーに慣れて「2021年に正キーパー獲得に挑戦する。」という流れになるだろう。
16位 : サガン鳥栖 ・・・ 16票
→ 大手スポンサーの相次ぐ撤退もあって今オフは苦戦を強いられた。MFクエンカ(→仙台)、MF小野裕(→G大阪)、MF福田晃(→湘南)、DF三丸(→柏)、DF高橋祐(→柏)など主力級の選手がたくさん流出してしまった。期限付き移籍だったDF金井(名古屋→清水)も抜けたので相当に難しいオフになった。派手な補強はなかったので低評価されるのも仕方がない。「金欠なのでは?」と疑われる状況になっている。
当面は「佐賀新聞」の名前を入れることになったが新たな胸スポンサーを獲得できないようだと今夏の移籍市場どころか、開幕前後の移籍マーケットが開いているときに主力あるいは若手の有望株を他クラブに売らないといけない事態になることも十分に考えられる。FWフェルナンド・トーレスやFW金崎を獲得するなどJリーグの移籍市場をかき回した時期が懐かしく感じるほど立ち位置は大きく変わった。
厳しい1年になるのは間違いないがGK守田(松本山雅)、DF内田裕(徳島)、DF宮大樹(水戸)、MF小屋松(京都)などは能力の高い選手である。DF三丸とDF高橋祐とMF小野裕の穴は彼らで十分に埋まると考えられる。また、GK守田が定位置を確保するようだと「キーパーは若干のプラス」になる。その一方でMF梁勇基(仙台)の獲得などクエスチョンマークが付く補強も少なくない。MFクエンカの抜けた穴も非常に大きい。
15位 : サンフレッチェ広島 ・・・ 18票
→ ボランチのMF稲垣(名古屋)の流出は痛い。豊富な運動量を生かして攻守に貢献していた選手なので「想定外の移籍」と言えるがその他の主力はほぼ残留。選手の補強もあまり活発ではなかったので「静かなオフになった。」と言える。「J1の18クラブの中で最もオフ期間中の存在感が希薄だった。」と言える。MF稲垣の抜けた穴は五輪代表のMF松本泰あるいは新・8番のMF川辺が埋めることになるだろう。
フロントには「MF松本泰やMF川辺がいるのでMF稲垣が抜けても何とかなる。」という考えがあるはず。ボランチの即戦力補強はなかった。補強の目玉と言えるのはMFエゼキエウ(ボタフォゴFR)になる。スピードがあってテクニックもある若手のアタッカーである。2019年の広島は「シャドーの選手の得点力」がやや低かった。MFエゼキエウが2桁ゴール近くを記録するようだと攻撃力は相当にアップするだろう。
他にはDF櫛引(大宮)とFW永井龍(松本山雅)を獲得しているがどちらも「控え濃厚」と言える。DF吉野恭が抜けてDF佐々木翔やDF荒木は代表で抜ける可能性があることを踏まえるとDF櫛引を獲得できたのは良かったがフォワードに関しては「CFの軸になれる選手」をできれば獲得したかった。FWレアンドロ・ペレイラあるいはFWドウグラス・ヴィエイラがどれくらいやれるのか?が今シーズンの注目ポイントになる。
14位 : 川崎フロンターレ ・・・ 19票
→ Jリーグを代表するクラブに成長した川崎Fは、ここ数年、オフの勝ち組になることがほとんどだった。他クラブの有力選手を獲得して戦力アップに成功するケースが多かったが今オフは珍しく苦戦を強いられた。どちらかというと負け組である。「川崎Fが移籍市場で苦戦するのは久しぶり」と言えるだろう。GK新井章(→千葉)、MF阿部浩(→名古屋)、DF奈良(→鹿島)という主力3人が他クラブに流出している。
GKチョン・ソンリョンがいるのでGK新井章の穴は問題なく埋まると思うが、やはり、DF奈良とMF阿部浩が抜けた穴は簡単には埋まらないだろう。CBはDF谷口彰は不動。DF山村和 or DFジェジエウがパートナーになるがその次は大卒ルーキーのDF神谷になるのでCBの層はかなり薄い。DF車屋はCBでもプレーできるがCBに怪我人が発生すると厳しいことになる。CBの即戦力の補強はあっても良かった。
懸念の右SBは昨オフに加入したDFマギーニョ(→横浜FC)とDF馬渡(→湘南)はフィットしきれずに1年のみで期限付き移籍となった。新たにDF山根視(湘南)とDFジオゴ・マテウス(コリチーバFC)を獲得して大卒ルーキーのDFイサカ・ゼイン(桐蔭横浜大)を右SBにコンバートして試しているが「Jリーグで実績のある右SB」を獲得した方が安全だった。キャンプ期間中は「4-3-3」にトライしているが転換期を迎えている。
13位 : 湘南ベルマーレ ・・・ 21票
→ 絶大な求心力を持っていた曹貴裁監督がパワハラ問題で退任となった。浮嶋敏監督になって辛うじてJ1残留を達成したものの、参入決定戦まで進んでいる。「主力が大量流出する。」という予想もあったが「最悪の事態は免れた。」と言える。主力だったDF杉岡(→鹿島)、DF山根視(→川崎F)、FW山崎凌(→名古屋)の3人が抜けてしまったが「このくらいの人数の流出であれば例年と同じくらい。」と言える。
その一方で獲得したのはMF三幸(山口)、MFタリク(AIKソルナ)、DF大岩(仙台)、MF岩崎(札幌)、GK谷(G大阪)など。いい選手をたくさん獲得できており、「パワハラ問題の影響はそこまでなかった。」と言える。注目はノルウェー代表のMFタリクになる。今オフにJリーグのクラブが獲得した外国人選手の中では最大級の大物である。彼の実績ならびに湘南のチーム編成を考えると「少なくとも10ゴール」は期待したい。
「最悪のオフにならずに済んだこと」はポジティブに考えられるが心配されるのはCFである。もともとJ1の中ではワーストレベルだったが軸だったFW山崎凌が抜けたことでさらに脆弱になった。期待されていたFW若月(→FCシオン)も期限付き移籍となったので「CFの軸になれそうな選手が見当たらない。」という状況である。ベテランのGK秋元(→町田)が期限付き移籍となったキーパーは19歳のGK谷に期待が集まる。
→ 【J1】 オフの補強のランキング ~18:浦和、17:札幌、16:鳥栖、15:広島、14:川崎F、13:湘南~ → 【J1】 オフの補強のランキング ~12:FC東京、11:神戸、10:横浜FC、9:清水、8:名古屋、7:G大阪~ → 【J1】 オフの補強のランキング ~6:大分、5:C大阪、4:仙台、3:柏、2:横浜FM、1:鹿島~ youtubeを始めました。 チャンネル登録よろしくお願いいたしますm(__)m VIDEO 関連エントリー 2020/01/07 【J1】 順位予想バトル 2020年版 受付開始 (現在の参加者:213名) 2020/01/08 【J2】 順位予想バトル 2020年版 受付開始 (現在の参加者:114名) 2020/01/18 【J3】 順位予想バトル 2020年版 受付開始 (現在の参加者:27名) 2020/01/31 【J1】 今オフの移籍市場の「勝ち組」と「負け組」はどこだろうか? (2019年-2020年オフ) (上) 2020/01/31 【J1】 今オフの移籍市場の「勝ち組」と「負け組」はどこだろうか? (2019年-2020年オフ) (中) 2020/01/31 【J1】 今オフの移籍市場の「勝ち組」と「負け組」はどこだろうか? (2019年-2020年オフ) (下) 2020/02/10 【京都サンガ×セレッソ大阪】 新スタジアムのこけら落としに行ってきた。 (生観戦記・上) 2020/02/10 【京都サンガ×セレッソ大阪】 新スタジアムのこけら落としに行ってきた。 (生観戦記・中) 2020/02/10 【京都サンガ×セレッソ大阪】 新スタジアムのこけら落としに行ってきた。 (生観戦記・下)
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