今オフのJ2の移籍市場の話題の中心になったのは福岡だった。2019年は16位と低迷したが前・水戸の長谷部監督の招聘が流れを変えたと言える。GKセランテスやDF輪湖などの引き止めに成功した上でFWフアンマ・デルガド、MF福満、MF前寛之、DFサロモンソン、DFカルロス・グティエレス、DF上島などの獲得に成功した。各ポジションにJ2では屈指の選手を揃えているので「上位候補の1つ」に挙げられる。
軸がしっかりしているのが今シーズンの福岡の強みになる。軸がしっかりしていると大崩れする確率は低くなる。獲得した日本人選手の年齢が低めである点も高評価できる。MF重廣、DF上島、FW遠野、MF増山などはノビシロの大きい選手である。「クラブ史上最高の補強が出来た。」と言っても過言ではない。求められるのは結果である。長谷部監督は水戸で結果を残したが水戸時代とは違ったプレッシャーがかかる。
尹晶煥監督を招聘した千葉も17位からの巻き返しを図る。FW船山貴やMF熊谷アンドリューなど実績のある選手を多く抱えているチームなので「主力の流出」が心配されたが主力の流出はほぼゼロ。その上でFW川又、FW山下敬、MF田口、GK新井章の獲得に成功した。ピンポイントで実力者を加えたことで戦力は大幅にアップした。尹晶煥監督のサッカーに合いそうな選手をしっかりと確保できた点は高評価に値する。
注目はFW川又だろう。2019年は8試合で1ゴールに終わったが実績は十分。J2でプレーするのは岡山時代の2012年以来になるがこの年は38試合で18ゴールと爆発した。「怪我の多い選手」というレッテルを貼られているが怪我で長期離脱したのは2019年くらいである。30歳になったばかりという年齢を考えると「J2でゴールを量産する可能性は高い。」と言える。FWクレーベとFW川又の2トップはJ2屈指である。
■ ダークホース候補は昇格組の群馬福岡に匹敵するほどの大型補強が出来たのは昇格1年目の群馬になる。こちらはFW高澤、DF吉田将、GK吉田舜という3人の大卒1年目の選手が流出してしまった。この点はマイナスに考えられるが「彼らを売却して得たお金を元に有力選手をたくさん獲得したのだろう。」と推測できる。大卒で加入した選手と1年契約を結んでいることは考えにくいので「3人とも幾分かの移籍金を置いてチームを離れた」と考えられる。
補強の目玉はFW大前になる。2019年は低調だったが2018年にはJ2で得点王に輝いている。誰でも知っているビッグネームなので「群馬行き」は驚きだった。他にもJ3でゴールを量産したFW進昂平の獲得に成功。MF加藤潤の引き留めにも成功したので攻撃陣は魅力いっぱいの顔ぶれになったがFW高澤が抜けてFW青木翔も長期離脱中。なので「誰がフォワードの軸になるのか?」がまず最初の注目点になる。
中盤はMF岩上、MF宮阪、MF内田達、MF白石など実績のある選手をたくさん獲得して厚みが増した。FW大前、MF岩上、MF宮阪という精度の高い右足を持った選手が3人も加わったので「セットプレー」は今シーズンの群馬の大きな武器になるだろう。左SBはDF光永がいる中でDF高瀬も獲得した。どちらも2019年のJ3でベストイレブン級の活躍を見せた選手である。評価の高い左SBを2人抱えることになった。
その一方で守備的なポジションはやや見劣りする。先のとおり、DF光永とDF高瀬がいる左SBは充実しており、CBの一角はDF渡辺広で決まりだと思うが、「キーパー」と「右SB」と「CBの一角」には不安を抱えている。奥野監督ももともと攻撃的なサッカーを志向するタイプの監督であることを加味すると「得点も多くて失点も多いチーム」になる可能性が高い。GK松原 or GK清水慶がキーマンに挙げられる。
■ 強力な外国人を獲得した大宮「優勝候補の筆頭」に挙げられる大宮はFWネルミン・ハスキッチ、DFマクシメンコ、GKフィリップ・クリャイッチという代表経験のある選手を獲得した。FWネルミン・ハスキッチはストライカー、DFマクシメンコは左WB or 左ストッパー、GKフィリップ・クリャイッチは大型キーパーになるが実力派の外国人選手を3人獲得したことで戦力は大幅にアップした。FWネルミン・ハスキッチにはゴール量産の期待がかかる。
日本人ではMF近藤貴やMF翁長やFW戸島やMF菊地俊を獲得した。MF近藤貴はスピードのあるアタッカーで、MF翁長は長崎時代の高木監督の教え子になる。FW戸島はサイズのある大型フォワード、MF菊地俊は得点感覚を持ったハードワーカーである。期限付き移籍先の水戸で大きく成長したMF黒川が戻ってきたのも大きい。MF茨田やFW大前やFWフアンマ・デルガドが抜けているがJ2随一の戦力と言える。
新スタ元年となる京都も大型補強に成功した。獲得したのはFWピーター・ウタカ、FW李忠成、MF曽根田、MF中川風、DFヨルディ・バイス、DF森脇、DF飯田貴など。実績のある選手をたくさん獲得した。こちらも上位候補に挙げられるが年齢の高い選手が補強の中心になったので1年目から結果が求められる。軸となる選手が変わって、監督も変わって、スタイルも大きく変わると思うのでチーム作りは難しくなる。
注目が集まるのはFWピーター・ウタカになる。2019年は甲府で20ゴールを記録した。2月12日(水)が36歳の誕生日なので大ベテランの域に入っているが「年齢的な衰え」は今のところは感じられない。身体的な能力が高くて技術も高い超・一流の選手である。運動量があまり多くないので「彼中心のチーム」を作る必要があるが今シーズンの京都の顔ぶれだと「彼中心のチーム」になるだろう。ゴール量産を期待したい。
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