アタッカー→ 歴代のほとんどの日本代表や五輪代表に当てはまる話になるが「東京世代もアタッカーのポジション争いは熾烈を極める。」と言える。とにかく有望な選手がたくさんいる。「アタッカーの枠は4~6程度」になると思うがメンバーに入るだけでも大変である。コンスタントに五輪代表で結果を残してきたアタッカーはたくさんいるが彼らの多くも当落線上になる。本番まであと6か月になったが最後まで競争は続くだろう。
4年前のFW久保裕のように「直前で所属クラブから拒否されるパターン」も考えられるがフル代表の主力として活躍しているMF堂安(PSV)は当確だろう。五輪代表でプレーしたのは先日のコロンビア戦のみ。ほとんどプレーしていないが実力や実績は世代ナンバー1である。彼がエースとしてチームを引っ張ることになるだろう。内山JAPANのときに一緒にプレーしていた選手が多いので連携面も問題にはならないはず。
MF堂安に続くのはMF三好(アントワープ)になるが立ち位置は意外と微妙である。Jリーグでプレーしていた時はずっと五輪代表に召集されており、2列目の選手の中では最多の出場時間(分)を得ている選手になると思うが、MF堂安ならびにMF久保建とはプレーエリアが重なる。MF堂安はもちろん、MF久保建(マジョルカ)も外しにくい選手なので「プレーエリアが重なるMF三好が外れる。」という可能性はそれなり高い。
MF久保建(マジョルカ)に関してはレンタル元のRマドリーとの交渉になると思うがおそらく招集できるだろう。将来性はともかく、現状の総合力で考えると「五輪世代のアタッカーの中で抜きん出た力を持っている。」とは言えないが世間一般の期待値の高い選手なので「呼べるのに呼ばない。」という選択は取れないだろう。「MF堂安とMF久保建を中心にチームを作る。」というのは森保監督に与えられた使命になる。
3人以外ではMF旗手(川崎F)、MF三笘(川崎F)、MF食野亮(ハート・オブ・ミドロシアン)、MF森島司(広島)、MF岩崎(湘南)、MF伊藤達(シントトロイデン)、MF安部裕(バルセロナ)などが有力候補に挙げられる。いずれの選手も五輪代表で起用されたときは結果を残してきたので絞る作業は大変である。このあたりの選手に順番を付けるのはかなり難しい。これからの半年間のパフォーマンスで判断するしかない。
これまでほとんど or 全く五輪代表に絡めていない選手の中でアタッカーの候補に挙げられるのはMF郷家(神戸)、MF中村敬(FCトゥウェンテ)、MF松尾(横浜FC)、MF黒川(大宮)など。MF紺野(FC東京)やMF上門(岡山)やMF山根永(金沢)やMF本間(新潟)などもこれからの頑張り次第で大枠の候補に入って来るかもしれない。パリ世代の選手ではMF斉藤光(横浜FC)とMF西川潤(C大阪)の2人に東京行きの可能性がある。
タレントが豊富なポジションなので「アタッカーの選手をオーバーエイジで招集する。」という可能性はあまり高くないがMF南野(リバプール)とMF中島翔(FCポルト)であれば大きな戦力になる可能性はある。MF旗手やMF三笘やMF食野亮やMF森島司やMF岩崎やMF伊藤達やMF安部裕と比べると総合力は高い。中でもMF南野である。世界のトップクラブであるリバプールでプレーしているMF南野を招集するのは面白い。
フォワード→ このポジションは意外と選択肢が少ない。候補と言える選手も10名くらいしかいない。「オーバーエイジでFW大迫(ブレーメン)を招集する。」というのは十分に考えられるがFW大迫は所属のブレーメンが許可しない可能性もある。また、FW大迫の立場を脅かす選手が出てこないといけない状況で、再び、FW大迫に頼るのはこの先の日本代表や日本サッカー界のことを考えるとあまり得策ではないという気もする。
フォワードの有力候補はFW上田(鹿島)、FW小川航(磐田)、FW前田大(CSマリティモ)の3人である。オーバーエイジで招集される可能性があるフォワードの選手はFW大迫くらい。東京五輪の本番でのフォワードの枠は「2 or 3」になるがこの4人の中から選ばれる可能性が高い。もちろん、他にもフォワードの候補は何人かいるが「それ以外の選手がフォワードの枠に食い込むことは現状では考えにくい。」と言える。
五輪代表でゴールを量産していたFW上田に「当確ランプ」が灯った時期もあったがここ最近は五輪代表でもフル代表でも全く結果を出せていない。ターニングポイントになったのはコパ・アメリカの初戦のチリ戦になる。4度ほど決定機を迎えたがいずれも決められず。動き自体は非常に良かったが決定力を欠いたことでバッシングの対象になった。それ以後は国際試合でいいプレーが全くできていない。
以前のような思い切りのいいプレーは見られなくなっており、E-1 サッカー選手権やU-23アジア選手権で結果を残したFW小川航との立場が逆転している。「現状は落選する可能性の方が高い。」と言えるがまだ半年ある。他のポジション以上にフォワードは「最近の調子」が判断材料になりやすい。鹿島でコンスタントにゴールを決めることが出来ると「FW上田は召集すべき。」という声が大きくなるだろう。
現時点でFW小川航やFW上田よりも序列が高くなっているのはFW前田大になる。年末に行われたジャマイカ戦でも大きな存在感を発揮している。ロンドン五輪のときはFW永井謙、リオ五輪のときはFW浅野拓が目立った働きを見せたが、絶対的なスピードは世代別代表の場合、絶大な威力を発揮するケースが多い。オーバーエイジでFW大迫を招集できるのであればFW大迫、無理なときはFW前田大が1番手と言える。
4人以外ではFW田川(FC東京)、FW一美(横浜FC)、FW小松蓮(山口)は五輪代表でプレーした経験がある。U-23アジア選手権でもプレーしたFW田川に対する森保監督の評価は高いがFC東京で出場機会が得られずに伸び悩んでいる。他にはFW原大智(FC東京)、FW高澤(群馬)、FW宮代(川崎F)、FW垣田(徳島)などがいるがフォワードの候補に挙げられるのはこのくらいである。有望なフォワードはやはり少ない。
・【東京五輪】 「このチームに必要なのは誰か?」、「このチームに不要なのは誰か?」を考える。 (GK編/CB編)
・【東京五輪】 「このチームに必要なのは誰か?」、「このチームに不要なのは誰か?」を考える。 (WB編/ボランチ編)
・【東京五輪】 「このチームに必要なのは誰か?」、「このチームに不要なのは誰か?」を考える。 (アタッカー編/フォワード編)
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