■ 残留争いの中心になるのは・・・。前回のエントリーで記述したとおり、「2020年のJ2は磐田・大宮・福岡・千葉・京都・徳島・新潟・山形・長崎・岡山・松本山雅・甲府が上位候補で、水戸・東京V・金沢・愛媛FC・栃木SC・町田・山口・北九州・群馬・FC琉球が下位候補」と言える。「上位候補の12チームと下位候補の10チームの差は小さくない。」と言えるが「残留争いに巻き込まれることはない。」と言い切れるのは磐田と大宮くらいだろう。
2019年は福岡や千葉が本格的に残留争いに巻き込まれた。J1と比べるとJ2は上位と下位の差がそこまで大きくないので「上位候補と思われていたチームが残留争いに巻き込まれること」は普通に考えられる。どのチームも油断はできないが残留争いの中心になる可能性が高いのは栃木SC・FC琉球・愛媛FC・山口・群馬・北九州あたり。東京Vや町田や水戸や金沢などが残留争いに巻き込まれることも十分に考えられる。
中でも難しい立ち位置からのスタートになるのは栃木SCである。2019年は土俵際まで追い詰められたがラスト4試合で3勝1分け。勝ち点「10」を獲得した。鹿児島もラスト4試合は1勝2敗1分け。失速したわけではなかったが最終節で両チームが勝ち点で並んで得失点差で栃木SCが上になった。「奇跡の逆転残留」を果たしたが2008年の千葉に代表されるように「奇跡の逆転残留の翌年」は苦戦するチームが多い。
秋以降に大幅な戦術変更を実施して残留を勝ち取ったことは高評価に値するが賛否両論ある中で田坂監督の続投が決まった。FW韓勇太(鹿児島)やMFエスクデロ(京都)やFW矢野貴(新潟)やMF佐藤祥(群馬)を獲得するなど補強自体は決して悪くないが「残留争いに巻き込まれずに済む可能性は非常に低い。」と言える。逆転残留の立役者になったMFヘニキ(→山口)やDF乾大知(→松本山雅)が抜けたのも痛手である。
■ 残留争いは栃木SC・FC琉球・愛媛FCの3チームが中心昇格1年目ながら14位とまずまずの成績を残したFC琉球だったが今オフは苦戦を強いられている。MF上門(→岡山)、DF徳元(→岡山)、DF西岡大志(→愛媛FC)、MF小松駿(→山形)などが退団。FW山田寛(→C大阪)もレンタルバックとなった。加入が決まったのは右SBのDFタヴァレス(アナポリスFC)、アタッカーのMF茂木駿(水戸)、ベテランのFW阿部拓(仙台)、左SBのDF沼田(金沢)など。相当に厳しいオフになっている。
愛媛FCもMF神谷(→柏)、MF下川陽(→金沢)、MF近藤貴(→大宮)が抜けている。MF横谷(甲府)やMF森谷(磐田)やDF西岡大志(FC琉球)やMF渡邊一(横浜FC)などを獲得したが課題の得点力不足は解消されるどころか、さらに深刻なものになりそうだ。ベテラン中心の補強になっているので愛媛FCが得意にしてきた「ノビシロの大きそうな若手を期限付き移籍で獲得して中心に据える。」という補強も今オフはなかった。
なので、2020年のJ2の残留争いは栃木SC・FC琉球・愛媛FCの3チームが中心になると考えられる。他のクラブと比較すると戦力的には少し落ちる。資金力も乏しいので開幕前後の時期や夏の移籍市場での補強も期待しにくいがノーマークの若手が救世主になることはあり得る。栃木SCではMF森俊貴(法政大)、FC琉球では大卒2年目のMF小泉佳、愛媛FCではMF忽那(びわこ成蹊スポーツ大)がブレイク候補になる。
昇格組の北九州と群馬の評価はまずまずである。J1と比べるとJ2の昇格チームは1年目から健闘するケースは多いがJ3王者の北九州はGK永井堅(徳島)やMF斧澤(C大阪)やFW佐藤亮(明治大)などを獲得した程度。補強は最小限にとどまったが主力のほとんどは残留。静かなオフになった。北九州には有望な若手がたくさんいるが自前の選手の中ではボランチのMF藤原奏と大型CBのDF河野貴が要注目選手になる。
■ 大型補強に成功したザスパクサツ群馬2位で昇格を果たした群馬は「クラブ史上最高」とも言える大型補強を敢行した。2018年のJ2の得点王であるFW大前(大宮)に話題が集中しているがFW進昂平(YS横浜)やMF白石(富山)などJ3で活躍していた選手を獲得しており、MF加藤潤の引き止めにも成功したので「FW大前が全くダメでもなんとかなるほど選手層が厚い。」と言える。いくつか不安要素を抱えているが残留争いに巻き込まれない可能性もある。
惜しくも7位に終わってプレーオフ出場を逃した水戸は予想されたとおりで厳しいオフになった。MF山田康(名古屋)やFW中山仁(磐田)やMF奥田晃(YS横浜)やGK牲川(水戸)などを獲得しているので「獲得した選手の顔ぶれはなかなか面白い。」と言えるが、やはり、MF前寛之(→福岡)やMF黒川(→大宮)やFW小川航(→磐田)やDF志知(→横浜FC)やMF福満(→福岡)などが抜けた穴を埋めきるのは不可能に近い。
2019年の水戸は上位争いに参加したが今シーズンは残留争いに巻き込まれる可能性の方が高い。ただ、例年、オフに主力を引き抜かれながらうまくチームを作ってリカバーに成功しているチームなので粘り強いチームである。MF三幸(→湘南)やDF前貴之(→横浜FM)やFW山下敬(→千葉)やDF菊池流(→神戸)といった主力がたくさん受けた山口もレギュラーの半数ほどが変わることになる。チーム作りは難しくなるだろう。
東京Vは永井監督になって2年目。FWジャイルトン・パライバ(→未定)やGK上福元(→徳島)などが抜けたがFW大久保(磐田)やDF福村(鳥取)などを獲得した。「これ以上ないほどの劇薬」と言えるFW大久保が加入してどう変わるのか?に注目が集まるが年代別の日本代表で手腕を発揮した吉武氏をヘッドコーチに迎えた。開幕から結果が出なかった場合は永井監督が退いて吉武氏が監督に就任することも考えられる。
→ 2020/01/19 【J2】 2020年の自動昇格争いの展望~磐田と大宮の2強が中心。追うのは福岡・千葉・京都など~
→ 2020/01/19 【J2】 2020年の上位争いの展望~徳島・新潟・山形・長崎・岡山・松本山雅・甲府も上位候補~
→ 2020/01/20 【J2】 2020年の残留争いの展望~栃木SC・FC琉球・愛媛FC・山口などが降格候補~
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→ J1の開幕戦(2月21日)の前日までです。
→ 不公平が生じるので、それ以後は受け付けません。
→ 順位決定方式やポイントの計算方式等のルールはこれまでと全く同じです。
→ 同ポイントで並んだときは投稿時期が早かった人が上の順位になります。
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→ 誤字・脱字・抜け・漏れにはくれぐれもご注意ください。
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【質問内容】
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(項目8) 好きなクラブ以外で2020年のJ2で注目するクラブとその理由をお書きください。
(項目9) 2020年のJ2で注目する選手とその理由をお書きください。
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