■ U-23アジア選手権が開幕タイで開催されるU-23アジア選手権が開幕。自国開催なのですでに東京五輪の出場権を得ているU-23日本代表にとっては絶好の真剣勝負の場になる。東京五輪のアジアの枠は「3」。「日本を除いた上位3か国」に東京五輪の出場権が与えられることになる。日本は初戦でサウジアラビア、2戦目でシリア、3戦目でカタールと対戦する。日本とサウジアラビアとカタールは優勝候補に挙げられているので厳しい組に入った。
日本は「3-4-2-1」。GK大迫(広島)。DF渡辺剛(FC東京)、DF岡崎慎(清水)、DF古賀(柏)。MF田中駿(札幌)、MF田中碧(川崎F)、MF橋岡(浦和)、MF杉岡(鹿島)、MF旗手(川崎F)、MF食野亮(ハート・オブ・ミドロシアン)。FW小川航(磐田)。10番のMF食野亮が今大会のメンバーの中では唯一の海外組となる。DF岡崎慎はFC東京から清水への移籍が決定。MF杉岡は湘南から鹿島に移籍することが決まった。
ベンチスタートになったのはGK小島亨(新潟)、GK谷(湘南)、DF立田(清水)、DF町田(鹿島)、MF齊藤未(湘南)、MF菅大輝(札幌)、MF遠藤渓(横浜FM)、MF森島司(広島)、MF相馬勇(名古屋)、MF松本泰(広島)、FW上田(鹿島)、FW田川(FC東京)の12名。昨年の12月に行われたE-1 サッカー選手権のメンバーが中心となった。1999年生まれの選手はGK大迫やMF橋岡など4名、2000年生まれの選手はGK谷のみとなった。
■ PKで終了間際に決勝ゴールを献上試合は前半9分に相手の1トップのFWハムダンに決定機が訪れるがGK大迫がビッグセーブを見せた。なかなかシュートチャンスを作れない日本だったが前半20分あたりを過ぎるとシュートチャンスを作れるようになった。前半37分にはMF旗手が抜け出してキーパーと1対1の決定機を迎えたがこれはオフサイド。前半44分にはMF食野亮がミドルシュートを放ったが決められなかった。前半は0対0で折り返した。
迎えた後半3分にドリブルで切り込まれると最後はファーでフリーになっていたMFアイマンに決められて失点。先制ゴールを許した。追いかける展開になった日本だったが後半11分にMF杉岡のパスを受けたMF食野亮が得意のエリアから右足でシュートを放つとこれが相手の体に当たってコースが変わってゴールイン。1対1の同点に追いついた。ゴール後にチェックが行われたがオフサイド(?)は認められなかった。
先制された後は日本がボールを持つ展開になった。逆転まで持っていけそうな雰囲気になったが途中出場したFW上田はなかなかチャンスに絡めない。すると後半40分に左ストッパーのDF古賀の不用意なバックパスを相手に奪われてピンチを招くとDF岡崎慎のファールでPKを献上する。これを決められて土壇場で決勝ゴールを奪われた。1対2で敗れた日本は黒星スタートとなった。次は中2日でシリアと対戦する。
■ 大きかったDF古賀のバックパス優勝候補の一角であるサウジアラビアとの対戦になったが勝ち点を獲得することは出来なかった。先に行われたカタール vs シリアは2対2の引き分けだったのでサウジアラビアが勝ち点「3」、カタールとシリアが勝ち点「1」、日本は勝ち点「0」からのスタートになった。4位スタートになったが「3強1弱のグループ」と言われる中、カタールが2対0から追いつかれて勝ち点「1」に終わったのは日本にとっては大きい。
次のシリア戦で勝利したら2位に浮上できる可能性は高いので「まだまだ挽回は可能」と言えるが1つの不用意なプレーが日本の立場を苦しくした。ほぼフリーだったDF古賀が出した後方へのパスは「DF岡崎慎へのパスだったのか?GK大迫へのパスだったのか?」は分からないが中途半端なところにパスを出してかっさらわれた。最終的にはDF岡崎慎のファールですぎるPKになったがDF岡崎慎を責めるのは酷である。
こういう大会では1つのミスが致命傷になる。DF古賀にとっては苦い経験になったが「ユーティリティー性を重要視した結果、不慣れなポジションで起用された選手が致命的なミスを犯して試合に負ける。」というのは今の五輪代表に限らず、日本の年代別代表にはありがちな話である。DF古賀は柏では左SBで起用されている選手でCBでのプレーに慣れた選手ではない。「森保監督の選択ミス」と言われても仕方がない。
左ストッパーの候補はたくさんいる。フルメンバーが揃ったときの1番手はDF板倉(フローニンゲン)になると思うが今大会は不在。今回のメンバーに選ばれている選手ではDF町田(鹿島)はこの位置でプレー可能。最近は左WBでプレーする機会が多いDF杉岡もこの位置でのプレーに慣れた選手である。先日のジャマイカ戦ではDF瀬古(C大阪)がこの位置で起用されて好プレーを見せたがDF古賀は厳しい立ち位置になった。
■ ブレーキになったFW上田黒星スタートになった要因はいくつかあるが「フォワード陣がなかなかチャンスに絡めなかった点」も痛かった。FW小川航がスタメンで起用されたが大きな見せ場はなかった。後半11分にMF食野亮のゴールで1対1の同点に追いついた後、後半27分にFW上田が投入されたがFW上田はほとんどプレーに絡めなかった。同点に追いついて押せ押せムードになりかけていた時間帯でFW上田はブレーキになった。
FW上田はこの年代の代表チームでは最多のゴールを記録しているがここ最近はフル代表の試合を含めてなかなか国際試合で結果を残せていない。去年の7月に大学生活を切り上げて鹿島入りを決断。プロの選手になったことで周囲の見る目が厳しくなったことも関係しているとは思うがプロ入り後は国際試合で結果を残せていない。東京五輪のメンバー入りに「当確ランプ」が灯った時期もあったが分からなくなってきた。
スタメンはコンディションを優先して考えられていると思うが「右WBにMF橋岡、左WBにMF杉岡」という配置になると攻撃のバリエーションが乏しくなるので有効な策ではない。両者ともに本来はCBの選手である。プロ入り後にSBやWBにコンバートされて所属クラブで定位置を獲得しているがボールを持ったときの選択肢は少ない。WBはどちらか片方のサイドにはMF遠藤渓やMF相馬勇のような選手を置きたい。
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