■ 得点力はJ2屈指だった。J2に降格して2年目となるアルビレックス新潟は9節を終えた時点で片渕監督が退任。吉永監督に託したが4連敗を喫するなど昇格争いには絡めなかった。それでも片渕監督のときは今一つだったFWレオナルドがチームにフィットすると課題だった得点力は大幅にアップした。22節以降は21試合で40得点を奪っている。年間の総得点は「71」。柏の「85」に次いで2番目だったが41節を終えた時点ではわずか「3差」だった。
例の13対1のおかげで柏との差は広がってしまったが「新潟の得点力はJ2屈指」と言えた。新加入のFWレオナルドは38試合で28ゴールの大活躍を見せてJ2の得点王に輝いた。最終節で8ゴールを挙げたFWオルンガに最後は1ゴール差まで迫られたので「最終節での柏の大爆発」に最も肝を冷やしたのは新潟の関係者だったと思うが何とか逃げ切った。新潟の選手が得点王に輝くのは2003年のFWマルクス以来になる。
早い段階で「J2残留」が確定したこともあって早くも来シーズンに向けた動きが着々と進んでいるがすでに吉永監督の退任ならびにスペイン出身のオルトネダ監督の就任が決まっている。バルセロナの育成部門で手腕を発揮したオルトネダ監督はJリーグで大流行しているスペイン出身の監督になる。新潟というとJ1時代は「堅守速攻」を武器に戦ってきたがバルサ・スタイルのサッカーになるのは間違いない情勢になった。
スペイン出身の監督はアタリ・ハズレの差が激しい。ロティーナ監督やリカルド・ロドリゲス監督は成功しているがカレーラス監督は結果を出せなかった。「スペイン出身の監督のJリーグでの成功率は高くない。」というのは不安要素の1つになる。また、「プロクラブの監督としての実績が乏しい点」も不安要素になる。ダイレクターやコーチとして優秀だった人が監督としても優秀かどうか?は誰にも分からない。