■ 「ミニ大阪ダービー」は劇的な試合10月27日(日)にパナソニックスタジアムでG大阪U-23とC大阪U-23の「ミニ大阪ダービー」が開催されたがアウェイのC大阪U-23が2対1で逆転で勝利した。7月21日(日)にヤンマースタジアムで行われた「ミニ大阪ダービー」は4対1でG大阪U-23が大勝している。C大阪U-23にとっては屈辱的な大敗だったがアウェイで借りを返す形になった。これで「ミニ大阪ダービー」の通算成績は3勝3敗2分け。五分の成績になった。
後半5分に売り出し中のMF中村仁が先制ゴールをゲットした。U-16日本代表にも選出されているMF中村仁はテクニックのある技巧派のドリブラーになる。積極果敢な仕掛けからたくさんのチャンスを生み出すことが出来る世代屈指のアタッカーになるが高校1年生ながらJ3のG大阪U-23では12試合に出場して3ゴール2アシスト。7試合で7ゴールを挙げているU-17日本代表のFW唐山には劣るが十分な結果を残している。
元・群馬の森下仁志監督を招聘したG大阪U-23は8勝13敗7分けで勝ち点「31」。14位と苦しんでいるが若手の台頭は著しい。17試合で11ゴールのFW高木彰は今夏にJ2の山形に期限付き移籍となったが高校3年生のFW塚元は16試合で4ゴール2アシスト。13節の鳥取戦(H)でハットトリック達成している。同じく高校3年生のMF川崎修は19試合で何と8アシスト。G大阪の次代を担う選手が着々と力を付けている。
ここ7試合勝ちなしで下位グループに巻き込まれてしまったが大事なのは「各選手が成長すること」である。「成長するためには勝利が必要」、「結果を出せないと本当の意味での成長にはつながらない。」という見方も出来るがたくさんのG大阪の若手がJ3で出場機会を得て力を付けているのは間違いないところである。「ホームのミニ大阪ダービー」での敗戦は屈辱的な話になるが成長の糧にしないといけないだろう。
■ 飛躍の1年になったFW安藤瑞季一方のC大阪U-23は12勝12敗4分けで勝ち点「40」。10位から8位にジャンプアップした。J3は北九州を中心とした自動昇格争いが混戦になっているが中位グループも大混戦になっている。讃岐や長野あたりも大きく負け越しているわけではないことを考えると上位も中位も下位も紙一重である。勝ち点「38」あたりのチームがたくさんあるので1つの勝利で順位が大きく上がることは普通にあり得る話である。
C大阪U-23とG大阪U-23の差は「9」に広がった。残りは6試合になる。両チームは2016年からJ3に参加しているがG大阪U-23の成績は9位→16位→6位になる。C大阪U-23は12位→13位→7位となる。G大阪U-23が順位の上でC大阪U-23を上回ったのは2016年と2018年の2回。C大阪U-23が上回ったのは2017年の1回のみとなるが今年はC大阪U-23が上の順位でシーズンを終える可能性が高まったと言える。
先日のトップチームのダービーに続いてC大阪はライバルクラブを撃破することになったがヒーローになったのはFW安藤瑞とMF中島元の高卒2年目コンビだった。長崎総合科学大附属高出身のFW安藤瑞は途中出場だったが後半38分に値千金の同点ゴールを決めた。ゴール前で相手に当たってコースが変わったのでラッキーなところもあったが価値あるゴールとなった。途中出場で流れを変える働きを見せた。
FW安藤瑞は9試合ゴールがなかったので久しぶりのゴールになるがトータルで9ゴール目。2桁ゴールにリーチをかけた。昨シーズンはJ3で15試合で1ゴールのみ。ほとんど力を出せなかったが2年目の今シーズンは飛躍のシーズンになっている。天皇杯でもゴールを決めているがとにかくパワフルな選手である。見かけによらず器用なところもある。パワフルさと繊細さを兼ね備えたフォワードはなかなかいない。
■ 特に有望なのはMF中島元彦後半46分に劇的な逆転ゴールを決めたMF中島元は今シーズン6ゴール目となった。2018年は31試合で7ゴール2アシスト、2019年は28試合で6ゴール3アシストとなる。なかなか自身の数字が伸びずに苦しんだ時期もあったがインパクトの大きいFKを決めた。G大阪U-23のゴールを守るのはU-22ブラジル遠征にも参加したGK谷だったが「世代屈指のキーパー」と言われるGK谷が一歩も動けないほどの完璧なFKだった。
今シーズンのC大阪U-23はMF中島元、FW山田寛、FW安藤瑞という高卒2年目のトリオが攻撃陣を引っ張っているが、MF中島元はC大阪にたくさんいる若手有望株の中でも特に有望な選手である。夏にJ2の金沢に育成型期限付き移籍をしてJ2で3ゴールを挙げているFW山根永や秋になってからJ2の琉球に育成型期限付き移籍してJ2で2ゴールを挙げているFW山田寛よりも「将来性の高い選手」と言える。
2列目系の選手になるが「万能型」と言える。ドリブルが出来てパスが出せてシュートは正確。170センチなのでサイズには恵まれていないが運動量が多くて守備での貢献度も高い。2018年も2019年もチーム事情から本来のポジションではないボランチの位置でプレーする機会が少なくないが慣れたポジションとは言えないボランチで起用されても問題なくチームに貢献できる。複数ポジションをこなす点も武器になった。
■ 「プロの世界で成功しない未来」を予想するのは難しい。ミドルシュートも大きな武器になる。パンチ力があって精度の高いミドルシュートで過去に何度もゴールネットを揺らしている。積極的にドリブルで仕掛けて自らシュートチャンスを作ることが出来る。サイドからのクロスに対して怪我を恐れることなく飛び込んでいく勇気もあるので「ボランチでプレーする機会も少なくない選手」としては十分すぎるほどJ3のC大阪U-23でゴールという分かりやすい結果を残せている。
守備面でも頑張れる選手になるが最大の武器は強いメンタリティになる。「自分がチームを引っ張る。」、「自分がゴールを決める。」、「自分が活躍してチームを勝たせる。」という強い意志を感させるプレーをどんな状況になっても続けることが出来る。「同学年のFW山田寛やFW安藤瑞に対しては強烈なライバル心を持っている。」と言われているがプロの世界で活躍するためには「強いメンタリティ」は欠かせない。
技術が高くて、点が取れて、試合中に頑張れる選手で、強いメンタルを持っていて、ボランチでも2列目でもフォワードでもプレーできる選手となると「プロの世界で成功しない未来」を予想するのは難しい。C大阪のトップチームの活動にはほとんど絡めていないので他のチームメイトと同様で今オフはJ2のクラブに修行に出る可能性が高いが「J2の半数ほどのクラブでレギュラーポジションを獲得できる選手」と言える。
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