■ 残りはいよいよ5節J2は37節が終了した。23節の鹿児島 vs FC岐阜、36節の大宮 vs 福岡が延期になっているので、鹿児島・FC岐阜・大宮・福岡の4チームは残り6試合。その他の18チームは残り5試合になった。最終節(=42節)が行われるのは11月24日(日)なので長丁場のリーグ戦もあと1か月ほど。大詰めを迎えているが勝ち点「72」になった首位の柏のJ2優勝ならびにJ1復帰はほぼ確実と言える。2位との差は「8」と広がった。
興味の対象は「自動昇格の2枠目がどこになるのか?」に尽きる。一時は「柏・山形・横浜FC・大宮の4チームの自動昇格争い」になったが37節は山形・横浜FC・大宮が共に敗戦。京都・徳島・岡山が勝利したことでその差が一気に縮まった。2位の山形と3位の横浜FCは勝ち点「64」、4位の大宮が勝ち点「63」、5位の京都が勝ち点「62」、6位の水戸と7位の徳島が勝ち点「61」となる。大混戦になっている。
以下、8位の岡山は勝ち点「60」、9位の甲府は勝ち点「58」となる。10位の金沢と11位の長崎は勝ち点「53」。残り試合と勝ち点差を考えると金沢よりも下のチームは難しい。6位の水戸と10位の金沢の勝ち点差が「8」なので自動昇格はもちろんのこと、プレーオフ出場も難しい。10位の金沢、11位の長崎、13位の東京Vはいずれも直近の5試合の成績が2勝3敗と負け越し。勝ち点を伸ばせなかったのは響いた。
■ 最も有利なのは大宮だが・・・。2位争いで最も有利なのは大宮だろう。先のとおり、36節の福岡戦(H)が延期になっているので消化試合数が1つ少ない。ホームで福岡に勝利したら勝ち点「66」になるので頭半分ほど抜け出すことが出来る。延期分の福岡戦(H)は11月6日(水)に行われることが確定しているが39節と40節の間に行われる。過密日程になるが大きな問題は生じないだろう。大宮は2017年以来のJ1復帰に向けて悪くない位置に付けている。
2位の山形は自動昇格争いから脱落しかけた時期もあったが盛り返した。3位の横浜FCは19節からずっと負けなしが続いていたが直近の京都戦(A)は0対3の完敗。18試合負けなしでストップした。5位の京都も脱落しかけていたが大一番で横浜FCに大勝したことで、再度、自動昇格争いに絡んできた。水戸も脱落しかけた時期があったが36節の柏戦(A)の逆転勝利が大きかった。水戸は初のJ1昇格を目指している。
不気味な存在になっているのは7位の徳島である。ここ10試合は7勝3分けと負けなしが続いている。直近の試合はアウェイで大宮に勝利するなど、今、最も勢いに乗っているチームと言える。8位の岡山も初のJ1昇格を目指しているがここ10試合は6勝2敗2分けと好調。FWイ・ヨンジェとMF仲間の2枚看板は強力である。9位の甲府は直近の東京V戦(A)を落としたのが痛恨だった。差を縮める絶好のチャンスを逃した。
■ 下位との対戦がほとんどのヴァンフォーレ甲府一見すると甲府は相当に厳しい状況に思えるが残り5試合の対戦相手は鹿児島(H)→京都(A)→福岡(H)→FC岐阜(A)→FC琉球(H)なので5位と上位争いをする京都を除くといずれも下位クラブになる。鹿児島とFC岐阜は「J2残留」がかかっているが福岡とFC琉球に関しては大きな目標はなくなりつつある。残り5試合の対戦相手の平均順位はJ2の22クラブの中で最大の「16.00」になる。断トツで恵まれた日程になる。
ここ最近の甲府は決定機でシュートを決められないシーンが目立っている。シュートがバーに当たるシーンがたくさんあってチーム状態が良いとはとても言えないが残りの対戦相手を考えるとプレーオフ出場はもちろんのこと、2位まで浮上する可能性はあると言える。甲府の得失点差は「+17」。これは「+20」の山形、「+19」の横浜FC、「+17」の大宮、「+16」の水戸、「+14」の京都と同じくらいの数字になる。
チーム状態の良さを考えると徳島にも自動昇格のチャンスがあると考えられる。少しずつ差を縮めてついに2位の山形との差が「3」となった。27節を終えた時点では2位の京都との差が「14」と大きく広がっていたが10試合負けなしで2位のチームを射程圏内に捉えた。残りの対戦相手は水戸(H)→FC岐阜(A)→横浜FC(H)→東京V(A)→山口(H)になる。水戸ならびに横浜FCとの直接対決がホーム戦になるのは大きい。
■ 結果が出ていないチームとの対戦が続くファジアーノ岡山8位の岡山も残りの対戦相手に恵まれている。栃木SC(H)→鹿児島(A)→金沢(A)→横浜FC(H)→水戸(A)なので41節と42節の直接対決が重要になるのは言うまでもないが38節が栃木SC戦(H)、39節が鹿児島戦(A)なので残留争いをするチームとの2連戦になる。もちろん、相手も必死なので簡単な試合にはならないが力的にも勢い的にも岡山が上なのは明らかである。勝ち点「3」を計算しやすい試合である。
次節は勝ち点「61」で並ぶ6位の水戸と7位の徳島の直接対決が組まれている。勝ち点「60」の岡山は勝てば少なくとも7位に浮上することが出来る。これほどの混戦具合なので1試合の勝敗で状況がガラッと変わることは珍しくないが栃木SCに勝利して鹿児島にも勝利できれば立ち位置はガラッと変わるだとう。こういう勝負所で「2試合連続ドロー」に終わってしまうのがこれまでの岡山だったが果たしてどうなるか。
ポジティブな数字を挙げると「残り試合の対戦相手が直近の5試合で得た勝ち点の平均値」が5.60でJ2の22クラブの中で最少の数字になる点である。つまり、岡山は直近の5試合であまり勝てていないチームとの対戦が続いていく。得失点差「+3」というのは上位9チームの中ではワーストになるので勝ち点で並んだだけでは上の順位になることはできないが「岡山の自動昇格の可能性は全くのゼロではない。」と言える。
→ 2019/10/14 【Jリーグ】 オフの移籍市場で「J1のクラブへの個人昇格」がありそうな選手 (30名) (上)
→ 2019/10/14 【Jリーグ】 オフの移籍市場で「J1のクラブへの個人昇格」がありそうな選手 (30名) (中)
→ 2019/10/14 【Jリーグ】 オフの移籍市場で「J1のクラブへの個人昇格」がありそうな選手 (30名) (下)
表1. 残り5節の対戦相手 (数字は対戦相手の順位)
ランク | クラブ名 | 平均順位 | HOME | AWAY | 38節 | 23節 | 39節 | 36節 | 40節 | 41節 | 42節 |
1 | 愛媛FC | 9.00 | 2 | 3 | 山形 | | 町田 | | 水戸 | FC琉球 | 横浜FC |
A | | H | | A | H | A |
2 | | 19 | | 6 | 15 | 3 |
2 | 福岡 | 9.50 | 3 | 3 | 柏 | | 東京V | 大宮 | 甲府 | 金沢 | 鹿児島 |
A | | H | A | A | H | H |
1 | | 13 | 4 | 9 | 10 | 20 |
3 | 長崎 | 9.60 | 2 | 3 | 金沢 | | 横浜FC | | 山形 | 栃木SC | 新潟 |
H | | A | | A | H | A |
10 | | 3 | | 2 | 21 | 12 |
3 | FC琉球 | 9.60 | 2 | 3 | 大宮 | | 山口 | | 京都 | 愛媛FC | 甲府 |
H | | A | | H | A | A |
4 | | 14 | | 5 | 16 | 9 |
5 | 栃木SC | 10.40 | 2 | 3 | 岡山 | | 新潟 | | 大宮 | 長崎 | 千葉 |
A | | H | | H | A | A |
8 | | 12 | | 4 | 11 | 17 |
6 | 水戸 | 10.60 | 3 | 2 | 徳島 | | 山形 | | 愛媛FC | 鹿児島 | 岡山 |
A | | H | | H | A | H |
7 | | 2 | | 16 | 20 | 8 |
7 | 鹿児島 | 10.67 | 3 | 3 | 甲府 | FC岐阜 | 岡山 | | 柏 | 水戸 | 福岡 |
A | H | H | | A | H | A |
9 | 22 | 8 | | 1 | 6 | 18 |
8 | 京都 | 10.80 | 2 | 3 | 新潟 | | 甲府 | | FC琉球 | 千葉 | 柏 |
A | | H | | A | H | A |
12 | | 9 | | 15 | 17 | 1 |
9 | 町田 | 11.00 | 3 | 2 | FC岐阜 | | 愛媛FC | | 山口 | 柏 | 山形 |
H | | A | | H | H | A |
22 | | 16 | | 14 | 1 | 2 |
9 | 横浜FC | 11.00 | 3 | 2 | 東京V | | 長崎 | | 徳島 | 岡山 | 愛媛FC |
H | | H | | A | A | H |
13 | | 11 | | 7 | 8 | 16 |
11 | 金沢 | 11.60 | 2 | 3 | 長崎 | | 千葉 | | 岡山 | 福岡 | 大宮 |
A | | A | | H | A | H |
11 | | 17 | | 8 | 18 | 4 |
11 | 徳島 | 11.60 | 3 | 2 | 水戸 | | FC岐阜 | | 横浜FC | 東京V | 山口 |
H | | A | | H | A | H |
6 | | 22 | | 3 | 13 | 14 |
13 | 大宮 | 11.80 | 3 | 3 | FC琉球 | | 柏 | 福岡 | 栃木SC | 新潟 | 金沢 |
A | | H | H | A | H | A |
15 | | 1 | | 21 | 12 | 10 |
14 | 岡山 | 12.00 | 2 | 3 | 栃木SC | | 鹿児島 | | 金沢 | 横浜FC | 水戸 |
H | | A | | A | H | A |
21 | | 20 | | 10 | 3 | 6 |
14 | 山口 | 12.00 | 3 | 2 | 千葉 | | FC琉球 | | 町田 | 山形 | 徳島 |
H | | H | | A | H | A |
17 | | 15 | | 19 | 2 | 7 |
16 | 新潟 | 12.60 | 3 | 2 | 京都 | | 栃木SC | | FC岐阜 | 大宮 | 長崎 |
H | | A | | H | A | H |
5 | | 21 | | 22 | 4 | 11 |
16 | 千葉 | 12.60 | 3 | 2 | 山口 | | 金沢 | | 東京V | 京都 | 栃木SC |
A | | H | | H | A | H |
14 | | 10 | | 13 | 5 | 21 |
18 | 柏 | 13.20 | 3 | 2 | 福岡 | | 大宮 | | 鹿児島 | 町田 | 京都 |
H | | A | | H | A | H |
18 | | 4 | | 20 | 19 | 5 |
18 | 山形 | 13.20 | 3 | 2 | 愛媛FC | | 水戸 | | 長崎 | 山口 | 町田 |
H | | A | | H | A | H |
16 | | 6 | | 11 | 14 | 19 |
20 | FC岐阜 | 13.33 | 2 | 4 | 町田 | 鹿児島 | 徳島 | | 新潟 | 甲府 | 東京V |
A | A | H | | A | H | A |
19 | 20 | 7 | | 12 | 9 | 13 |
21 | 東京V | 13.40 | 2 | 3 | 横浜FC | | 福岡 | | 千葉 | 徳島 | FC岐阜 |
A | | A | | A | H | H |
3 | | 18 | | 17 | 7 | 22 |
22 | 甲府 | 16.00 | 3 | 2 | 鹿児島 | | 京都 | | 福岡 | FC岐阜 | FC琉球 |
H | | A | | H | A | H |
20 | | 5 | | 18 | 22 | 15 |
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