■ ホームのモンゴル戦カタールW杯のアジア2次予選の2戦目。初戦はアウェイでミャンマーと対戦して2対0で勝利した森保JAPANはホームの埼玉スタジアムでモンゴルと対戦した。モンゴルのFIFAランキングは183位。日本は31位なので大きな差がある。「日本の入ったF組の中はモンゴルが最弱」と言われていたが初戦はミャンマーに1対0で勝利している。F組は2連勝のタジキスタンが首位。1勝の日本が追っている。
ホームの日本は「4-2-3-1」。GK権田(ポルティモネンセ)。DF酒井宏(マルセイユ)、DF冨安(ボローニャ)、DF吉田(サウサンプトン)、DF長友(ガラタサライ)。MF遠藤航(シュツットガルト)、MF柴崎岳(ラ・コルーニャ)、MF伊東純(ゲンク)、MF南野(ザルツブルク)、MF中島翔(ポルト)。FW永井謙(FC東京)。怪我のFW大迫は招集外。FW永井謙が1トップでスタメン出場。6月のエルサルバドル戦で2ゴールを記録した。
ベンチスタートになったのはGKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)、GK川島(ストラスブール)、DF安西(ポルティモネンセ)、DF植田直(ブルージュ)、DF畠中(横浜FM)、MF橋本拳(FC東京)、MF板倉(フローニンゲン)、MF原口(ハノーファー)、MF堂安(PSV)、MF久保建(マジョルカ)、FW浅野拓(パルチザン・ベオグラード)、FW鎌田(フランクフルト)の12名。23名の中でJリーガーは過去最少の3名となった。
■ 大量6ゴールを奪って2連勝試合は立ち上がりから日本ペースで進んでいく。なかなか先制ゴールを奪えなかったが前半22分にMF伊東純のクロスからMF南野がヘディングシュートを決めて日本が先制に成功する。所属クラブで絶好調のMF南野は3試合連続ゴールとなった。さらに前半29分にはCKからDF酒井宏が繋いだボールをDF吉田が頭で押し込んで追加点を奪った。DF吉田は代表では98試合目の出場で11ゴール目となった。
さらに前半33分にはMF伊東純のグラウンダーのクロスからドフリーになっていたDF長友が決めて3点目を奪った。DF長友は代表通算4ゴール目。2009年10月8日の香港戦(H)以来なので「ほぼ10年ぶりのゴール」となった。さらに前半40分にはMF伊東純のクロスからFW永井謙がヘディングシュートを決めて4点目を奪った。MF伊東純は前半だけで3アシストの大活躍だった。4対0と大量リードを奪って前半を終えた。
迎えた後半11分にはCKからニアサイドに入って来たMF遠藤航が合わせて5点目を奪った。「最後にDF酒井宏に当たったのでは?」とも思われたが正式に「MF遠藤航のゴール」と記録されたようだ。MF遠藤航は嬉しい代表初ゴールとなった。さらに後半37分にはMF遠藤航のミドルシュートのこぼれ球を途中出場したMF鎌田が押し込んで6点目を奪った。6対0で大勝した日本は2連勝。首位に浮上した。
■ 格下相手の試合では珍しいほどの内容先制ゴールが生まれたのは前半22分だった。1点目を奪うまでに少し時間がかかったが圧倒的に攻め込む展開になったので焦る必要は全くなかった。落ち着いて攻め続けた結果、前半だけで4ゴールを奪って、後半も2ゴールを奪ったが、「これだけ力のあるチームとの試合でここまで内容的に優れた試合が出来るのは珍しい。」と言える。最初から最後まで緩むことなくいいプレーを続けることが出来た点は評価できる。
2018年のロシアW杯の決勝Tの1回戦のベルギー戦のように「明らかに格上のチームとの試合」のときは日本の良さも引き出されていい試合ができるケースは多い。「120%の力が発揮出来るケース」というのはほとんどが格上との試合である。今回のモンゴルのように力の差がある相手との試合になると気が緩んでしまって「ゴールは奪えたが内容的には低調」と言える試合が多くなるがこの日は内容も良かった。
フルメンバーを招集できるケースは限られることを考えると、どこが相手でも収穫の多い試合にしなければいけないがなかなか難しい。「勝てたことだけが収穫」と言わざる得ない試合が日本に限らず少なくないが、この日は収穫が盛りだくさん。どこが相手でもこういうモチベーションで試合が出来ようになると日本代表はもっと強くなるはずである。途中出場したMF鎌田やDF安西も乗り遅れることなくプレーできた。
■ 躍動した右サイドのいと最も目立ったのは3アシストのMF伊東純だった。マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せたと言える。独力でサイドを突破する場面も多かったがコンビネーションでサイドを崩す場面も多かった。右サイドハーフはMF堂安(PSV)が1番手になっている。「いつも通りで新・ビッグ3が2列目で起用されるだろう。」と思っていたのでMF伊東純がスタメンで起用されたのは驚きだったが文句なしのプレーを見せて勝利に貢献した。
代表初ゴールとなったMF遠藤航は代表でプレーするのは1月のアジア杯の準決勝のイラン戦以来となる。この試合で怪我をして決勝戦でプレーできなくなったのは日本にとっては痛手だったが久しぶりの代表のピッチで躍動した。後半11分には代表初ゴールをゲット。「身長が高くないのでセットプレーは強そうには見えないが実際には相当に強い選手」なので情報の少ない国際試合のときはミスマッチになりやすい。
MF鎌田も代表初ゴールとなった。MF南野との交代だったので最初はトップ下。途中からフォワードに移ったが30分ほどの出場時間で5回ほど惜しいシーンを作った。鳥栖時代は「パサー」というイメージが強かったが海外に渡って意識が変わってプレースタイルも変わった。ゴール前で抜け目のない動きをするようになった。分かりやすい結果が求められる海外のクラブに移籍したことがいい方向に作用したと考えられる。
★ 現在の投票数 → 151票
→ 最大で8人まで選択して投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー
2019/05/12 【日本代表】 「コパ・アメリカの地上波・BSの放送なし」は悪い話ではない。
2019/05/13 【未招集選手のみ】 日本代表に招集したら面白いのでは?と思うJリーガー (20名) (上)
2019/05/13 【未招集選手のみ】 日本代表に招集したら面白いのでは?と思うJリーガー (20名) (下)
2019/06/06 【国際親善試合:日本×トリニダード・トバゴ】 「3バックは効果的ではない」ことが明らかになったことが収穫
2019/06/10 【国際親善試合:日本×エルサルバドル】 18才のMF久保建英(FC東京) 鮮烈なデビューを飾る。
2019/06/10 【日本代表】 批判されるべきTBSのサッカー中継 (vs エルサルバドル)
2019/06/18 ザックジャパン (観戦記)
- 関連記事
-