FC琉球→ 圧倒的な攻撃力を武器に2018年のJ3を制覇して「初のJ2昇格」を達成したFC琉球は開幕4連勝。最高のスタートを切ったがその後は苦しい戦いになった。ターニングポイントになったのは開幕からの3試合で計4アシストとセンセーショナルな活躍を見せていたMF中川風をJ1の横浜FMに引き抜かれたことになる。開幕直後の3月15日(金)に移籍が決定したが「この時期の主力の流出」に対応するのは難しい。
MF中川風が抜けた後の最初の試合こそ勝利したが、その後、なかなか勝利をつかめずに苦しんだ。22節からは5連敗。残留争いに巻き込まれた時期もあるが27節は長崎を相手に劇的な形で勝利すると31節は鹿児島に勝利した。鹿児島との試合は下位同士の直接対決だったが粘り強く戦って勝ち点「3」を獲得した。32節を終えた時点で9勝15敗8分けで勝ち点「35」。苦しい展開になったが「J2残留は濃厚」と言える。
21位の栃木SCとの差が「10」まで広がったので一安心できる状況になった。現時点では16位になるが残りの10試合で1つでも順位を上げたい。14位の山口との差は「1」なので14位くらいまで浮上することは十分に可能である。夏の移籍市場でエースストライカーのFW鈴木孝をJ1のC大阪に引き抜かれたのは痛恨だったが彼の移籍によって22才のMF上門が覚醒。ここ6試合で5ゴールと攻撃陣を引っ張っている。
MF上門は29試合で10ゴール。東京世代の選手で2桁ゴールを記録している選手は限られることを考えると「MF上門の流出を阻止すること」が今オフのFC琉球のメインテーマの1つになる。主にトップ下の位置で起用されているがテクニックがあってシュートセンスもある。華奢な身体でありながらパンチ力のある右足を持っている点も武器になる。これだけの結果を残しているので興味を示すクラブは多いだろう。