■ ラグビーのW杯が開幕日本開催のラグビーのW杯が開幕した。プールAの日本は初戦はロシアとの対戦になったが30対10で勝利。リードを許す展開になったが松島幸太朗の活躍もあって逆転で勝利した。松島幸太朗はハットトリックを達成。W杯で日本代表の選手が達成するのは史上初。快挙達成となった。2戦目はアイルランド、3戦目はサモア、4戦目はスコットランドと対戦するが、目標である決勝T進出に向けて好発進となった。
ハットトリックを達成した松島幸太朗は父親がジンバブエ人、母親が日本人になる。ハーフになるがラグビーの日本代表になるためには
・出生地が日本
・両親または祖父母の誰かが日本出身
・日本に3年以上継続して居住
のいずれかを満たしていたらOKである。国籍変更等による代表入りのハードルが極めて高いサッカーとは対照的である。1つ目は当たり前の話で、2つ目も特に違和感はないが、3つ目の「日本に3年以上継続して居住」という条件はラグビーならではのルールである。日本のチームでプレーしている日本国籍を持たない選手でも3年以上日本に住んでいる選手はラグビーの日本代表になってW杯を戦うことが可能になる。
■ 日本に3年以上継続して居住今回のラグビーの日本代表のメンバーの出身国はトンガ・サモア・南アフリカ・ニュージーランド・オーストラリアなど。韓国出身の具智元もメンバーに入っている。「日韓関係は過去最悪」とも言われるが韓国出身の選手がラグビーの日本代表に選出されてW杯を戦っているというのは興味深い話である。「ラグビーに関心のある韓国人は少ない。」と言われているがこういう選手が日韓関係の改善に貢献するかもしれない。
外国出身の選手が代表に選出されるのは当然のことながら日本代表だけではない。むしろ、ほとんどすべての国は「外国出身の選手」も代表に選出されているが「1度でもどこかの国での代表歴があると、別の国で代表選手となることはできない。」というルールもあるので日本代表でプレーしている海外出身の選手は「母国ではなくて日本代表でプレーする。」と決意して日本代表でプレーしていることになる。
ラグビーのW杯が開催されている期間中は「日本出身ではないが彼らはこれほど日本ラグビーのことを思っている。」、「彼らはこれほど日本を愛している。」というエピソードがたくさんメディアで流れることになると思うが、サッカーの世界でも今のラグビーと同じ条件で「日本のリーグでプレーしている選手は日本代表としてプレーできる。」というルールになった場合、どんなことになるのか?を考えてみた。
■ 日本でプレーするJリーガーの中で・・・。「日本でプレーする外国人選手」と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かぶのはMFイニエスタ(神戸)だと思うが、当然、スペイン代表の中心選手として活躍して来た選手なのでルールが改正されたとしても日本代表でプレーすることはできない。FWダビド・ビジャ(神戸)やFWポドルスキ(神戸)も同じである。(※ そもそもとして彼らは「日本に3年以上継続して居住している。」という条件も今の時点では満たしていない。)
韓国人プレーヤーはJリーグで大きな存在感を発揮しているがGKチョン・ソンリョン(川崎F)やGKキム・ジンヒョン(C大阪)やDFキム・ヨングォン(G大阪)などJ1屈指の能力を持った選手は当然のことながら韓国代表としてプレーしている。GKク・ソンユン(札幌)やDFオ・ジェソク(FC東京)なども同様である。「J1で活躍している韓国人選手で韓国代表に選出されていない選手はほとんどいない。」と言っても過言ではない。
MFチャナティップ(札幌)やDFティーラトン(横浜FM)なども大きな存在感を発揮しているが彼らはタイ代表のスター選手である。こうしてみていくと「ラグビー式のルールに変更になったとしても日本代表の戦力は大きくは変わらないのでは?」という気もしてくるが日本でプレーしているブラジル人選手のほとんどはセレソン経験がないので「J1で活躍しているブラジル人選手」が日本代表の大きな戦力になる可能性がある。
■ 「3年以上」の条件を満たすのは意外とキツイ。具体的に名前を挙げるとMFレオ・シルバ(鹿島)、FWパトリック(G大阪)、FWディエゴ・オリヴェイラ(FC東京)、FWドウグラス(清水)、MFガブリエル・シャビエル(名古屋)、MFアデミウソン(G大阪)、FWウェリントン(神戸)あたりは大きな戦力になる可能性がある。Jリーグでプレーしているブラジル人選手で代表経験があるのはFWジョー(名古屋)やFWレアンドロ・ダミアン(川崎F)などごく一部の選手のみである。
DFエウシーニョ(清水)、DFマウリシオ(浦和)、MFソウザ(C大阪)なども大きな戦力になる可能性があるが、「日本に3年以上継続して居住している。」という条件はなかなか厳しい。MFレオ・シルバ、FWパトリック、FWディエゴ・オリヴェイラ、MFアデミウソン、FWウェリントン、DFエウシーニョなどは条件をクリアしているが、FWドウグラス、MFガブリエル・シャビエル、FWジョーは「3年未満」になる。
ブラジル人以外で日本代表の大きな戦力になりそうなのはGKカミンスキー(磐田)だろう。「キーパー大国」と言われるポーランド出身になるが年代別代表止まり。フル代表の経験はない。J2の選手に注目するとMFクリスティアーノ(柏)、FWイバ(横浜FC)、MFレアンドロ・ドミンゲス(横浜FC)などは魅力がある。MFクリスティアーノやFWイバのような選手は日本には少ないので大きなプラスになる可能性がある。
他にはFWシモヴィッチ(大宮)やFWフアンマ・デルガド(大宮)やFWレオナルド(新潟)のような選手も日本代表に欲しいタイプの選手になるがMFレアンドロ・ドミンゲスやFWフアンマ・デルガドやFWレオナルドなどは今の時点では「日本に3年以上継続している。」という条件は満たしていない。ラグビーのルールは「2021年からは5年以上になる。」と言われているが3年という縛りでもなかなか厳しいものがある。
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